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機械と妖怪
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「ほら、早く運ぶんだ」
ある金持ちがせかすように使用人へ声をかける。
「はい、急いでおりますが何せこのロボットとても重くて」
「なんとも頼りにならんやつだ、ほら、運ぶのを手伝ってやるから、左側に移れ」
「ご主人の手を煩わせてしまい申し訳ございません」
「謝らずに運ぶのを急ぐんだ、強制シャットダウン機能は30分しか持たんのだぞ」
小太りの主人とその執事は、山の奥へとロボットを早足で運び、かなり暗く不気味な雰囲気の漂う場所へとロボットを置いた。
「研究者の口車に乗せられて、使用人ロボットなるものを買ってみたが、仕事はできても人間味がないんじゃ家の雰囲気が悪くなる、使用人は生の人間に限るな」
「おっしゃる通りでございます」
「それに、いつ何時でも対応できるようにと、バッテリーが2年に一度交換だし、ロボットを処分するための処理施設がないなんて何から何まで最悪だ」
「ロボットは初期化したんだよな?」
「はい、研究者に直接やらせたので間違い無いです」
「そうか、それにしてもあの研究者も自分で作ったくせに引き取るのを嫌がるなんてとんだ詐欺師だ、あんな奴がロボット制作を続けていていいのか」
「おっしゃる通りでございます」
10分後
ウィーン、ピカッ
「起動中、起動中、ロボットが初期設定です」
「マニュアルタイプ以外をお申し付けの場合は後ろのボタンで調整を行なってください」
「操作が15分されていない場合、強制的にマニュアルタイプで起動いたします」
15分後
「マニュアルタイプで起動いたします」
森の中でロボットだけの声が響くはずの中、この声に反応をする者がいた。
「あら、誰だいこんな時間にこんな森の奥まで来て」
大きな尻尾をつけ、熊の比にもならない大きな爪をもった森の妖怪が返事をした。
「あなたが私のご主人様ですね、私は~です」
「これからよろしくお願いします」
「随分と変わったやつだね、気に入ったよ」
そう言うと、妖怪は人間へと姿を変え、ロボットを襲った。
行為が終わると、妖怪は言った。
「ここまで耐える人間は初めてだよ、本当に気に入った」
そう言うと、ロボットをさらにさらに森の奥、先の見えない闇へと連れ去っていた。
「警部、最近例の森での行方不明者がパタリと止みましたね」
「あぁ、そうだな」
「止むのは良いことですけど、こんないきなりだと変ですよね」
「昔、近隣の人に聞き込みで聞いた話だと、あの森には美女の幻覚を見せて行為に及び、自分の爪や牙で死ななかった男を旦那にしようとするはた迷惑な女狐が住んでるって聞いた事があるな」
「まぁ、森なんて迷いやすいし、流石に迷信ですよねぇ」
「どうだかな、女狐が自分の旦那を見つけたのかもしれんぞ」
「はは、そんな肉体を持った男がいたらその人が妖怪の類ですよ」
「そうだな」
ある金持ちがせかすように使用人へ声をかける。
「はい、急いでおりますが何せこのロボットとても重くて」
「なんとも頼りにならんやつだ、ほら、運ぶのを手伝ってやるから、左側に移れ」
「ご主人の手を煩わせてしまい申し訳ございません」
「謝らずに運ぶのを急ぐんだ、強制シャットダウン機能は30分しか持たんのだぞ」
小太りの主人とその執事は、山の奥へとロボットを早足で運び、かなり暗く不気味な雰囲気の漂う場所へとロボットを置いた。
「研究者の口車に乗せられて、使用人ロボットなるものを買ってみたが、仕事はできても人間味がないんじゃ家の雰囲気が悪くなる、使用人は生の人間に限るな」
「おっしゃる通りでございます」
「それに、いつ何時でも対応できるようにと、バッテリーが2年に一度交換だし、ロボットを処分するための処理施設がないなんて何から何まで最悪だ」
「ロボットは初期化したんだよな?」
「はい、研究者に直接やらせたので間違い無いです」
「そうか、それにしてもあの研究者も自分で作ったくせに引き取るのを嫌がるなんてとんだ詐欺師だ、あんな奴がロボット制作を続けていていいのか」
「おっしゃる通りでございます」
10分後
ウィーン、ピカッ
「起動中、起動中、ロボットが初期設定です」
「マニュアルタイプ以外をお申し付けの場合は後ろのボタンで調整を行なってください」
「操作が15分されていない場合、強制的にマニュアルタイプで起動いたします」
15分後
「マニュアルタイプで起動いたします」
森の中でロボットだけの声が響くはずの中、この声に反応をする者がいた。
「あら、誰だいこんな時間にこんな森の奥まで来て」
大きな尻尾をつけ、熊の比にもならない大きな爪をもった森の妖怪が返事をした。
「あなたが私のご主人様ですね、私は~です」
「これからよろしくお願いします」
「随分と変わったやつだね、気に入ったよ」
そう言うと、妖怪は人間へと姿を変え、ロボットを襲った。
行為が終わると、妖怪は言った。
「ここまで耐える人間は初めてだよ、本当に気に入った」
そう言うと、ロボットをさらにさらに森の奥、先の見えない闇へと連れ去っていた。
「警部、最近例の森での行方不明者がパタリと止みましたね」
「あぁ、そうだな」
「止むのは良いことですけど、こんないきなりだと変ですよね」
「昔、近隣の人に聞き込みで聞いた話だと、あの森には美女の幻覚を見せて行為に及び、自分の爪や牙で死ななかった男を旦那にしようとするはた迷惑な女狐が住んでるって聞いた事があるな」
「まぁ、森なんて迷いやすいし、流石に迷信ですよねぇ」
「どうだかな、女狐が自分の旦那を見つけたのかもしれんぞ」
「はは、そんな肉体を持った男がいたらその人が妖怪の類ですよ」
「そうだな」
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