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中継先で

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「さあ、本日やってきたのは~市」

「一体どんなおすすめスポットを教えてもらえるんでしょうか」

「早速中継繋いでみましょう」

「Tさん、そちらの状況教えてください」

「こちらですね、~市のとある公園です、こちらの部屋から公園に設置した機械を通して市の方にインタビューしていきたいと思います」

「お、そこに女性の方が座っていますね」
「すみませーん、そこに座っている女性の方、少しインタビューさせてもらってもいいですか?」 

「わ、わたし、ですか...」
女性はか細い声で答えながらこちらにきた。
俺は少し不気味だと思ったが、もちろんそんなことは言わない、顔色ひとつ変えずに対応した。

「そうです、この街のおすすめスポットについてインタビューをしているんですよ、どこかおすすめの場所はありませんか?」

「そうね...」
女はまたか細い声で応対した。

それを待ってる間、テレビ側の人間が心配そうな声で話しかけてきた。

「おい、お前どうしたんだ、さっきから話してるみたいだけど、誰もいないじゃないか...」

「え...」
俺は絶句した、じゃああれは一体なんなんだ?

そう思った瞬間、女は声を出した。

「おすすめスポットなら、この市じゃないんだけど、あの世かしら」
「今から迎えにいくわ」

「や、やめてくれ...」
「そんな冗談、なんにも面白くもないぞ」
あれはなんなんだ?まさか幽霊...いや、そんなのいるはずがない、男の頭の中にさまざま憶測が駆け巡った。
男は冷や汗をダラダラとかき、呼吸も乱れ始めたが、なんとか正気を保ち、中継ルームから逃げようと立ち上がった。

その瞬間男の背後に...






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