大国の家出王女は小国の王子の婚約者になる

騎士団

次の日、私はハルトと騎士団へ来ていた。

ここで訓練を積むためだ。



副団長が走ってきた。

「ハルト殿下！お待ちしていました。～とっ！王女様！？どういたしましたか！？」



「私も一緒に訓練を受けさせてくださいな。」



「「えええええー！！！」」

騎士のみなさんが声をそろえて驚いている。



「陛下や王妃様、王太子殿下などのご許可は・・・？」



「ないわよ？私が訓練することに、許可が必要かしら？ないわよね？外交でもあるまいし。」



「ですが！おケガされたら、一大事です！」



「顔だけは気を付けるわ？」クスクス



遅れてお兄様とお姉さまと、騎士団長が来た。

騎士団長は制服の刺繍が金、副団長は銀で、制服で分かるようになっている。



お兄様は私を見て「ルビイ、ハルト様の応援か？」

と聞いてきたので、

「いいえ、私も訓練受けに来たの。」

と言うと心底驚いて絶句した。



意識が戻ってきたと思ったら、まくしたてる。

「正気か！？ルビイ、おとなしく応援してくれ。守られていてくれ。危ないことはしないでくれ！」



「お兄様！私は訓練を受けます！」

とはっきり言い切る。



「兄様、あきらめなさいな。ルビイは、決めたことは曲げないでしょう？それで失敗したのを忘れたわけじゃあ、ないでしょ？言っても聞かないわよ。ただし！ルビイ、傷は絶対に作らない事！」



「はい！お姉さま！！」