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ハルトside

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「あらあら、ルビイったら。あんな安心した顔で眠ってしまって。ねえ、あなた。相当ハルト様を信頼しているのね。」



「ああ、懐かしいな。幼かったあの頃のままだ。いや、少し大人びて君に似たな。可愛い娘だ。」



「ほんと。お母様もお父様もいないって泣いてても、私が近くにいれば、ああやって寝ていたわね。」



「俺も昔は絵本読んだりしてたな~最近は、無理だったけど。」



ハルトはルビイがどれだけ愛されてきたか、身を以て知った。



「皆様、求婚の許可をいただきありがとうございます。必ずもっと強くなって、求婚致します。」



「よろしくお願いしますわ。でも、あまり待たせないであげね。」



「では、私はルビイ様をお部屋にお運びしますので、失礼します。」















森の中で出会った少女。

たぶん一目惚れだったんだと思う。

どうしても、知らんぷりできなくて、城まで連れ帰った。

普通なら、途中の街まで連れて行って終わりだっただろう。



彼女が楽団に入ると知って、これからも一緒だと嬉しかった。

同時に彼女がほしくて仕方なかった。

どこかの貴族だと思うから、彼女が話してくれれば、妻に迎えたいと強く願った。

だから、好意は早いうちに伝えた。



彼女が話してくれない以上、きっと理由があるから、無理強いはしたくなかったんだ。



それが、まさか兄上の方が先に知るとも思っていなかったし、大国の王女だとは・・・

驚愕すぎたんだが・・・



格上すぎて、受け入れてもらえないと思った。

でも、ルビイを諦めることだけは出来なかった。



だから、必死に食らいついた。

ようやく認めてもらえてホッとした。





この手の中に、ルビイがいる・・・

感動と、嬉しさと、家族からの寵愛を受けるルビイの重み。

いろいろな思いが混じり、ルビイをきつく抱きしめながら、泣いてしまった。



まだルビイが受けてくれるとは決まっていない。

でも、誠心誠意ルビイに伝える。

俺には、君しかいない。





ねえ、ルビイ。運命って信じるかい__?
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