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ヒート編
先に伝えたい
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「あ、はい・・・」
そう言った慧くんの返事を聞いて、さっと抱き上げる。
お姫様抱っこというやつだ。
昔から、憧れだったんだ。
自分の番をお姫様抱っこをしてあげることが。
ベットへ優しくおろし、座ってもらった。
俺は慧くんの前にしゃがみ込み、片膝を立てて慧くんの目の前いる。
「慧くん、ヒートついにきたね。」
「はっい・・・」
眉を下げて、発情で涙目になった慧くんの顔が俺の顔を見た瞬間、こわばった。
慧くんは、今までとろけるような顔を見せていた俺が、まじめな顔をしているのを見て、なにかを感じ取ってくれているようだ。
「慧くん、よく聞いてね。俺は、慧くんがΩにならなくても、惹かれていたと思うんだ。見た目もキレイで、可愛いうえに、性格も努力家で、まじめで、一生懸命で、好ましい。何より、自分を追い込んでしまう慧くんだから、そんな慧くんを放ってはおけなくて、深くかかわるうちに、どんどん好きになっていったと思う。俺は慧くんが運命のΩだから好きになったんじゃなくて、慧くんだから好きになったんだよ。」
「・・・・・・・」
発情期で頭が働かない今言うことではないのかもしれない。本当は、もっと前に伝えるべきだった。
でも意気地無しの俺は、伝えるタイミングを逃してきてしまった。
こんな時に悪いと思うけど、今じゃなきゃ遅い。今が、ラストチャンスだ。
なんとか伝わってくれと願うように思いながら、慧くんの目を見て、じっと待つ。
何分たったのだろうか・・・いや、実際は数秒だったのだと思う。
だが俺にはとてつもない時間に思えて、それこそ何時間もったったのではないかと思うほどだった。
そう言った慧くんの返事を聞いて、さっと抱き上げる。
お姫様抱っこというやつだ。
昔から、憧れだったんだ。
自分の番をお姫様抱っこをしてあげることが。
ベットへ優しくおろし、座ってもらった。
俺は慧くんの前にしゃがみ込み、片膝を立てて慧くんの目の前いる。
「慧くん、ヒートついにきたね。」
「はっい・・・」
眉を下げて、発情で涙目になった慧くんの顔が俺の顔を見た瞬間、こわばった。
慧くんは、今までとろけるような顔を見せていた俺が、まじめな顔をしているのを見て、なにかを感じ取ってくれているようだ。
「慧くん、よく聞いてね。俺は、慧くんがΩにならなくても、惹かれていたと思うんだ。見た目もキレイで、可愛いうえに、性格も努力家で、まじめで、一生懸命で、好ましい。何より、自分を追い込んでしまう慧くんだから、そんな慧くんを放ってはおけなくて、深くかかわるうちに、どんどん好きになっていったと思う。俺は慧くんが運命のΩだから好きになったんじゃなくて、慧くんだから好きになったんだよ。」
「・・・・・・・」
発情期で頭が働かない今言うことではないのかもしれない。本当は、もっと前に伝えるべきだった。
でも意気地無しの俺は、伝えるタイミングを逃してきてしまった。
こんな時に悪いと思うけど、今じゃなきゃ遅い。今が、ラストチャンスだ。
なんとか伝わってくれと願うように思いながら、慧くんの目を見て、じっと待つ。
何分たったのだろうか・・・いや、実際は数秒だったのだと思う。
だが俺にはとてつもない時間に思えて、それこそ何時間もったったのではないかと思うほどだった。
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