4 / 43
デート
しおりを挟む
「この服装じゃ目立ちますわ。まずは、街歩きのための服を買いに行きません?」
「あぁ、そうだな。フィアが囲まれてデートにならなくなってしまうだろうから、変装はした方がいいな。」
「ふぇ!?」
あっ、令嬢らしからぬ声を出してしまいましたわ。
私の完璧像が...
こんな声を出しても、ニコニコと笑っておられる殿下。
心がひろい方だわ。それにしても、恥ずかしいわ。
気を引き締めないと!と気合いを入れる私でした。
服屋へつくと、殿下が先に降り、手を差し出してくれる。
支えられながら降りると、周りからの視線に気づいた。
そうでしょそうでしょ?
殿下は素敵だものね。でも、殿下は渡さないわよ。
殿下のお心は、どなたにあるのかな...
なんて。妻になれるだけ幸せなのに、私欲張りだわ。
~カランカラン~
「いらっしゃいませ。お、王太子様!王太子妃様!!」
いつもは来ないようなお店。いきなり来てしまったから、店員さんたちは大慌てだ。
「突然来てすまない。今日はデートなんだ。街歩きをするから、着替えようと思ってな。見てもかまわないか?」
「も、もちろんでございます!私どもなんぞのお店にきていただき、ありがとうございます。ごゆっくりご覧ください。」
「あら、なんぞだなんて。そんな言い方なさらないで?素敵な服ばかりじゃない。私は気に入りましたのよ?」
「だそうだよ。フィア、好きなの選んでくれ。私が払うよ。」
「あら、私も公爵令嬢。お金はありましてよ?」
「つれないことを言うなよ、フィア。勝手に送るぞ?」
とクスクスと笑う殿下。
「殿下!卒業パーティーも、王城でのパーティーでもドレスをご用意してもらうのに、ここでも買っていただくなんて、出来ませんわ!」
「あぁ、フィア。気にしなくていい。パーティーの件は、王家もちだ。今回は私もちだ。どちらも私払いとて、王家の費用と私のヘソクリとは別だろう?」
と私の頬を撫でる。恥ずかしくて、真っ赤になる。
「まぁ!ヘソクリなんてお言葉、お使いになって。」
と誤魔化してみたが、クスクス笑われただけだった。
「あぁ、そうだな。フィアが囲まれてデートにならなくなってしまうだろうから、変装はした方がいいな。」
「ふぇ!?」
あっ、令嬢らしからぬ声を出してしまいましたわ。
私の完璧像が...
こんな声を出しても、ニコニコと笑っておられる殿下。
心がひろい方だわ。それにしても、恥ずかしいわ。
気を引き締めないと!と気合いを入れる私でした。
服屋へつくと、殿下が先に降り、手を差し出してくれる。
支えられながら降りると、周りからの視線に気づいた。
そうでしょそうでしょ?
殿下は素敵だものね。でも、殿下は渡さないわよ。
殿下のお心は、どなたにあるのかな...
なんて。妻になれるだけ幸せなのに、私欲張りだわ。
~カランカラン~
「いらっしゃいませ。お、王太子様!王太子妃様!!」
いつもは来ないようなお店。いきなり来てしまったから、店員さんたちは大慌てだ。
「突然来てすまない。今日はデートなんだ。街歩きをするから、着替えようと思ってな。見てもかまわないか?」
「も、もちろんでございます!私どもなんぞのお店にきていただき、ありがとうございます。ごゆっくりご覧ください。」
「あら、なんぞだなんて。そんな言い方なさらないで?素敵な服ばかりじゃない。私は気に入りましたのよ?」
「だそうだよ。フィア、好きなの選んでくれ。私が払うよ。」
「あら、私も公爵令嬢。お金はありましてよ?」
「つれないことを言うなよ、フィア。勝手に送るぞ?」
とクスクスと笑う殿下。
「殿下!卒業パーティーも、王城でのパーティーでもドレスをご用意してもらうのに、ここでも買っていただくなんて、出来ませんわ!」
「あぁ、フィア。気にしなくていい。パーティーの件は、王家もちだ。今回は私もちだ。どちらも私払いとて、王家の費用と私のヘソクリとは別だろう?」
と私の頬を撫でる。恥ずかしくて、真っ赤になる。
「まぁ!ヘソクリなんてお言葉、お使いになって。」
と誤魔化してみたが、クスクス笑われただけだった。
0
お気に入りに追加
60
あなたにおすすめの小説
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
【改稿版・完結】その瞳に魅入られて
おもち。
恋愛
「——君を愛してる」
そう悲鳴にも似た心からの叫びは、婚約者である私に向けたものではない。私の従姉妹へ向けられたものだった——
幼い頃に交わした婚約だったけれど私は彼を愛してたし、彼に愛されていると思っていた。
あの日、二人の胸を引き裂くような思いを聞くまでは……
『最初から愛されていなかった』
その事実に心が悲鳴を上げ、目の前が真っ白になった。
私は愛し合っている二人を引き裂く『邪魔者』でしかないのだと、その光景を見ながらひたすら現実を受け入れるしかなかった。
『このまま婚姻を結んでも、私は一生愛されない』
『私も一度でいいから、あんな風に愛されたい』
でも貴族令嬢である立場が、父が、それを許してはくれない。
必死で気持ちに蓋をして、淡々と日々を過ごしていたある日。偶然見つけた一冊の本によって、私の運命は大きく変わっていくのだった。
私も、貴方達のように自分の幸せを求めても許されますか……?
※後半、壊れてる人が登場します。苦手な方はご注意下さい。
※このお話は私独自の設定もあります、ご了承ください。ご都合主義な場面も多々あるかと思います。
※『幸せは人それぞれ』と、いうような作品になっています。苦手な方はご注意下さい。
※こちらの作品は小説家になろう様でも掲載しています。
【完結】異世界転生した先は断罪イベント五秒前!
春風悠里
恋愛
乙女ゲームの世界に転生したと思ったら、まさかの悪役令嬢で断罪イベント直前!
さて、どうやって切り抜けようか?
(全6話で完結)
※一般的なざまぁではありません
※他サイト様にも掲載中
ウブな政略妻は、ケダモノ御曹司の執愛に堕とされる
Adria
恋愛
旧題:紳士だと思っていた初恋の人は私への恋心を拗らせた執着系ドSなケダモノでした
ある日、父から持ちかけられた政略結婚の相手は、学生時代からずっと好きだった初恋の人だった。
でも彼は来る縁談の全てを断っている。初恋を実らせたい私は副社長である彼の秘書として働くことを決めた。けれど、何の進展もない日々が過ぎていく。だが、ある日会社に忘れ物をして、それを取りに会社に戻ったことから私たちの関係は急速に変わっていった。
彼を知れば知るほどに、彼が私への恋心を拗らせていることを知って戸惑う反面嬉しさもあり、私への執着を隠さない彼のペースに翻弄されていく……。
ヤンデレ騎士団の光の聖女ですが、彼らの心の闇は照らせますか?〜メリバエンド確定の乙女ゲーに転生したので全力でスキル上げて生存目指します〜
たかつじ楓*LINEマンガ連載中!
恋愛
攻略キャラが二人ともヤンデレな乙女ーゲームに転生してしまったルナ。
「……お前も俺を捨てるのか? 行かないでくれ……」
黒騎士ヴィクターは、孤児で修道院で育ち、その修道院も魔族に滅ぼされた過去を持つ闇ヤンデレ。
「ほんと君は危機感ないんだから。閉じ込めておかなきゃ駄目かな?」
大魔導師リロイは、魔法学園主席の天才だが、自分の作った毒薬が事件に使われてしまい、責任を問われ投獄された暗黒微笑ヤンデレである。
ゲームの結末は、黒騎士ヴィクターと魔導師リロイどちらと結ばれても、戦争に負け命を落とすか心中するか。
メリーバッドエンドでエモいと思っていたが、どっちと結ばれても死んでしまう自分の運命に焦るルナ。
唯一生き残る方法はただ一つ。
二人の好感度をMAXにした上で自分のステータスをMAXにする、『大戦争を勝ちに導く光の聖女』として君臨する、激ムズのトゥルーエンドのみ。
ヤンデレだらけのメリバ乙女ゲーで生存するために奔走する!?
ヤンデレ溺愛三角関係ラブストーリー!
※短編です!好評でしたら長編も書きますので応援お願いします♫
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる