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3章

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しばらくすると、料理長がきた。


「忙しいのに、呼び出してすまない。先ほど侯爵家から早馬で伝達がきたのだ。その内容なのだが、死にたいらしい王都のお貴族様が、先触れもなく我が邸にくるそうなのだ。本来なら、追い返したいんだが、到着が夕方頃だと夜分に追い返すことになる。常識知らずのお貴族様相手でも、いかんせんそれでは風聞が悪くなる。料理長には、迷惑をかけるのだが、仕入れと、多めに調理を頼む。そうだな、5人分増やしてくれるか?護衛の分は倍で、お願いだ。」


「そうなのですか。承知しました。」


「悪いな。その代わりに臨時ボーナス出すよ。それから、手の空いた使用人はそっちに回ってもらうよう手配したから、使ってくれ。僕も客間を整えたら、すぐそっちへ行く。頼むな。」


「しかし、いつも給与たくさんいただいてますし・・・ボーナスは。使用人の件は、承知しました!ありがとうございます。ノア様がいてくれると助かるとは思いますが、手伝いはダメですよ。」


「気にするな。私のポケットマネーだ。手伝いだって、本人がやりたいんだからいいだろう?」


「え!ますますいただけません!それに、手伝いはご当主様に聞いていただかないと・・・」


「なに、案ずるな。ここにいる者たちは、私の働きぶりを見てるだろ?それなりに、もらっているから大丈夫だ。」


そう、なにを隠そう。僕は孤児院・住民票・雪下野菜・学校と、領地のためになる働きだということで、お小遣いではなく、情報料として、毎月決まった収入が入ってくるようになっていた。
もちろん、冒険者としての収入も、依頼をこなせば入ってくるから、同年代の子供には考えられないほどの収入だろう。


というか、平民の収入は軽く越えている。
まぁ、我が家の使用人は少数精鋭だから、給与もその分高いんだが、それよりもたぶん、多いと思う。
父上が雇用主の使用人に、給与額を聞くなんて、無粋な真似はしない。


僕の情報料も元を辿れば、僕の家から出てるが、ちゃんとギルドを通しているし、れっきとした僕の収入、だよね・・?

ちゃんと、相場調べて、それの通り決めたから、僕だからといって家族からの忖度はなかった、はず・・・
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