精巧な戦闘人形は戦場で嗤う

きぃつね

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第一章。

第四話。作戦パート2。

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 「ガルー・デンギュラントス少尉。貴官の活躍が戦端を切り開き、王国の勝利へ多大な貢献をした事をここに称し戦傷紫勲章と航空十字賞を授与する。おめでとう、ガルー大尉。これからも国王陛下と国のたまに邁進したまえ」

私、ガルー・デンギュラントスは少尉から二階級特進し大尉になった。
二階級特進でも常日では考えられないことだがモンタニュウス・ヴァイデル、あいつはさらに大変な事になっている。

例の実験後、私たちに敵魔装中隊二つと鉢合わせという予想だにしなかった事態が襲いかかったのだ。
二つ合わせれば魔装連隊に匹敵する規模で、お互い撤退中の交戦になった。こちら二名に対して、あちらは五十名弱。すぐさま全速力で撤退し、中央に援軍を要求したのだが、敵残存勢力を狩るために魔装兵のあら方が出尽くしている状況だった。

敵も撤退すれば良いものの、よほど弱いもの虐めが好きなのかしつこく追ってきたため、文字通りの死闘が繰り広げられてしまった。私とモンタニュウスは弾丸と魔力盾の残量が少なった時点で生への渇望を失い、死ぬならば一人でも多くを道連れにしてやろうという精神状態へと陥り、挙句の果にはコンバットナイフを使い敵に切りかかっていた。

どうやらそれが功を奏したらしく、怪我を負いながら、なおも鬼の形相で襲い続けてくる私たちに恐れをなし敵は撤退していった、という話だ。
そして、

「モンタニュウス・ヴァイデル二等兵。貴官の活躍が戦端を切り開き、王国を勝利へと前進させた働きをここに称し、戦傷紫勲章と航空勇猛賞を授与する。人事局の意向によりガルー大尉と同じ尉官、モンタニュウス・ヴァイデル准尉とする。四階級特進という前例のない出来事であるが、おめでとう、モンタニュウス・ヴァイデル准尉。れからも国王陛下と国のたまに邁進したまえ」

私も聞いた時には耳を疑った。そしてそれが真実であると知った時、実は人事局の局員らは無能なのではないのかと思ってしまった程だ。
モンタ君のような盾要員を准尉にする?

いつから王国は盾...下僕......無能な兵士の階級を上げる事にしたのだろうか。

確かにあの戦闘を生き抜いただけの実力はあるのは認めよう。あそこにいたのがモンタニュウスと同じぐらいの奴なら確実に死んでいたはずだ。だからといって四階級特進は流石にやり過ぎていると思うし、彼らも自覚があるからなのか、前例のない出来事と言っているに違いない。

「しょう...大尉、昇進おめでとうございます」

儀礼剣で無能な部下を刺すのを誰かが止めるだろうか。否、止めないな。
何故か無性に腹が立つ。

「モンタニュウス・ヴァイデル准尉」
「はっ」
「長生きしたいなら空気を読め。二度は言わんからな」

国王陛下が主催する宮廷晩餐会に招かれているというのに、付き人がコイツとは悲劇だ。
外面は断じて悪くない。
身長はかなり高い方だろう。
見てくれも悪くはない、いやむしろ良い方なのだろうか。
鼻筋はスッキリと通っているし、髪も軍人らしく常に短くしているので清潔感がある。上級国民というだけあって言葉遣いに粗野な感じは全くない。煙草は吸わず、酒も少量飲むだけ。
軍人...そう、軍人の鑑だ。
のはずだ…

「失礼致しました。大尉、軍用車の準備が整っております」

モンタニュウスの案内でたどり着いたのは高級軍人用の公用車。
間違っても一尉官を乗せるものではないというのは一目瞭然だ。

「これはどういうことかね、准尉。なぜ将官用の高級車が私達を待っているのだ。頼むから何かの間違いだと言ってくれ。悪い予感がする」

将官用の車に乗ったならば、それ同等の何かが求められるはずだ。
そんな面倒な事は絶対にしたくない。

「はっ。実は新設された特務兵団北部特務部隊の指揮官であります、バギンス・ドクトリヌス中将閣下がご用意して下さいました。国の英雄に相応しい車を用意する、と仰っておられたので間違いないと思われます」

バギンス・ドクトリヌス中将。もしくはバギンス・ドクトリヌス卿。役職は大公。
年少期から現国王に使え、今では中将なのだが大将、もしくは元帥と同等の権力を軍部内で有している人物。王直属の近衛師団すら命令一つで動かせる王国内きっての実力者なのだ。優れた策略家としても知られ、王国を列強入りさせた国王陛下を長きに渡って支え続けてきた実績はバギンス・ドクトリヌス卿の地位を盤石なものとしている。

そんな卿が半ばゴリ押しで新設させた北部特務部隊。
北部とはいっているものの、東西南部に同じような特務部隊はない。
実験部隊という通告を受けたが、噂によると選ばれた隊員たちはどれも一癖も二癖も強い者たちらしい。
そんな実験部隊の隊長を私が、そして准尉ながらモンタニュウスが副長を務めると聞かされた時は本気で退職届を出そうか迷った。
特務部隊がどのような事をするのかという詳細は分かっていないのだが、特務といっている以上、何か特殊な事をするのは、まず間違いないだろう。

「なぜ中将閣下と准尉が面識を持っているのか非常に気になる。車中にて聞こうじゃないか」

折角、用意されたのだ。
楽しまないと損だな。

 バギンス・ドクトリヌス卿は悩んでいた。
今日は年に数回しか開かれない公の宮廷晩餐会。
招かれる客人は王国を支える七局の各局長。そして陸空海軍の大将や元帥たち。
最低でも伯爵家以上の上流階級に在する貴族。
招いたのは我らがハッサー王国国王陛下ハッサー・ネプティマス・クライデル・デュ・ガヴァナーX世。
そしてその妃である、レオラヴァーナ・ガヴァナー妃。
今日は国王の一人娘である、エヴァ・ガヴァナー姫が成人を迎えたので、そのお披露目会なのだ。
今日のために費やされた時間、金、労力は目を瞑りたくなるほどで、戦中国庫を微弱ならが圧迫するほどだった。
愛娘を溺愛する国王を止められなかった落ち度はバギンスにあったのかもしれない。

兎にも角にも、戦時中にも関わらずハドマイ帝国やフェルネル皇国の重要人物らが招かれている晩餐会での失敗は絶対に許されない。
だが、小さなミスが重なると重大な問題に発展するのだとバギンスはまさに今、感じていた。
国王と妃の護衛は近衛兵がする手はずとなっていた。
そして姫はご自分の親衛隊に護衛を任せると仰られたのでそう手配した。
はずだった。
どこかで手違いが発生し肝心の親衛隊が皇国要人を迎えるために港にいるのだ。
呼び戻す時間はない。
戦時中のため国王や妃の護りは最高レベルにしている。近衛兵団の大半が戦場に行っている今、姫を護衛できるのが宮廷兵団しかいない。
だが、それだと誰が宮廷を守護するのか。

万事休す。八方塞がりだ。

どこかに、一騎当千の名が知れ渡っている兵士が転がっていれば良いのだが。
精錬された生粋の王国軍人だが作法に詳しく、武勲をたてている軍人。
殆ど全ての兵士が前線へ駆り出されている状況下においてそんな都合の良い兵士が……

「おる!」

警護している守衛が外で慌てている様子が扉越しでも伝わったがどうでも良い。

「おい、今すぐあの二人を呼べ。違う、今日受勲したての二人...そうだ!今すぐここに連れてこい」

◆◇◆◇

 「少...大尉、風邪ですか」

氷柱を背に突き刺したような感覚に身を震わせると、モンタニュウスから気遣いの声がかかる。

「いや、風邪ではない。少し悪寒がしただけだが、風邪の類ではないな」

これは何か悪い事が起きる前兆に違いない。
戦場で私の予感が外れたことは殆どないのが、ここではどうだか。

「それにしても、もうすっかり辺り一面冬景色だな。前線では雪がここ以上に降っているらしく、補給兵団が苦労しているそうだぞ」
「雪ですか。我々が前線にいたのは秋頃でしたが、かなり冷え込んでいましたよね。特に夜になると、手足が凍えるような寒さで。支給されたパンが夜露に濡れ、凍ってしまった事もありましたね」

モンタニュウスが少し前の出来事でにも関わらず遠い昔を懐古しているかのように目を細める。
だが、気持ちが分からない訳ではない。
戦場という一秒一秒が濃密に圧縮されている場所に長らくいたせいか、この日常的な状況下にいざ身を置いてみると、時間が飛ぶように過ぎていく。

「ザルス帝国は降伏せずに今でも撤退中、自軍はそれを追撃しているが大した戦果は挙げられていないらしい。地の利が敵側にあるとはいえ、私達の一撃で首脳部が麻痺している時でさえ、あまり良い結果を残せてないとは…反攻作戦では正面衝突であるにも関わらず素晴らしく機能していたが、何故だか上手くいかないものだ」

「あ、それについて作戦局にいる知り合いが妙な事を言っていました。王国軍が敵軍の情報を偵察部隊から得て、そこを強襲してみると驚いたことに物抜け殻。一度ならまだしも、かなりの確率で起こっているらしく、作戦局上層部も首を捻っているらしいです」
「それだけ聞いてみると、王国軍幹部に内通者がいるとしか思えないな。だが、それは杞憂だろう」

モンタニュウス、少しは考えろ。そんな愛玩動物のような目で私を見てくるな。

「簡単な話だ。既に敗北が確定している国に、多大なリスクを背負って情報を提供する必要があるか。例えザルス帝国が戦後の国際軍事裁判で裏切り者を告発した所で、明確な根拠さえなければ誰も信じない。幹部ならその程度のもみ消しは容易だろうし、そんな大それた事をする大馬鹿がいるとは思えない。ところでなのだが、モンタニュウス君」

とびっきりの笑顔を脳内の記憶フォルダから取り出し、複製し、顔面に貼り付ける。
おいおい、高級革張りソファの肘掛けを指の関節が白くなるほど握りしめるなって。

「先程言っていた作戦局にいる知り合いといい、君は何やら怪しげな人脈を宮廷師団や近衛師団、更には宮廷内にすらあるそうじゃないか。異例の四階級特進といい」

モンタニュウスの目を覗き込む。

「君は何者なんだ」

少し前から気になっていたことだ。
最初は不出来な無能兵士と思っていたのだが、モンタニュウスの戦闘を見ている限りだと、

「君はわざと戦闘が下手で苦手なフリをしているようにしか見えないのだよ。弾丸を外すときは見当違いな方向に発射するのに、当たるときは敵の脳天を撃ち抜いている。君が私の事をどう考えているかは知らないが、私にもそれなりの情報提供者がいることを君は知るべきだ」

信用できない味方は敵兵より恐ろしい。
前方を注意していたら背後からグサり、良くあることだ。
モンタニュウスは逡巡しているのか、腕を組み唸っている。
数分後、ようやく口を開いた。

「やはり大尉殿からは隠し通せませんね」

するとモンタニュウスが美しい敬礼を寄越したので、思わず敬礼で返してしまった。

「私は王国近衛兵団所属モンタニュウス・ヴァイデル准尉であります。兵団長から大尉殿について詳しい報告を頼まれましたので、一般兵として参戦しておりました」

これには、正直驚いた。
あの、頼りないモンタ君が精鋭中の精鋭で知られる、近衛兵団所属だと!?
エイプリルフールにしては、まだ寒すぎる。

「驚いたぞ、まさか貴官が近衛兵団員だったとはな。精鋭中の精鋭ではないか」
「ご冗談を。大尉はかなり前から気づいてらしたでしょう。たまに受ける疑惑の視線には毎回、肝を冷やしましたよ」

そんな事があるか!
かなり前に気づいていたら、お前を事故死として私が確実に殺していた。
保護監視官など私には不必要だからな。

「完全には分からなかったが、貴官の事を少し疑っていたのも事実だ」

大嘘だがな。気づいていたら私は超能力者になれる。
だが、ハッタリは大切なのだ。

「流石!流石は大尉です!この際なので言わせてもらいますが、小官は大尉の事を深く尊敬しております!貴方が時折見せるその、人を何とも思っていない瞳!小官はそれに魅了されてしまいました!残虐とは違う、全ての人を平等に見下している表情と戦闘中に見せられる恍惚とした表情のギャップが!黒髪を揺らし、白い肌はまるで人形…そう、まるで戦闘人形のかのようで、とても、とても…」

ひぇっ。
怖すぎるだろ!
考えてみてくれ。今まで特に感情の表さない‘盾’が急に、

「ご主人様!(ハァッハァッハァッ、犬の喘ぎ声)私めを、その、その蔑むような瞳で見つめ...あぁぁぁぁぁ」と言い出したようなものだ。

あぁ、気持ち悪い。反吐が出る。寒気がする。鳥肌立ちまくり。
なんだよ、人形って。

「あ、あー。モンタニュウス准尉」
「はっ」

そんな目で見てくるな、もうお前と普通に接する事は不可能なんだからな。

「気持ち悪いから、とりあえず死んでくれ」

ガーン、という文字がピッタリというぐらい、しおらしくなってしまったモンタ君。

「冗談だ、冗談。半分はな…それより何故私を近衛兵団長の命令で見張っていたのだ。そこら辺を詳しく聞きたいのだが」

「あ…ああ、はい…実は小官の任務は兵団長ではなく、上からの…」

その時、車内の電話が鳴る。

「はい、モンタニュウスです。なっ!失礼致しました。ご用件は何でしょうか……了解致しました、失礼します。大尉、バギンス・ドクトリヌス中将閣下です」

総大将から直々の連絡。
北部特務部隊として配属されてから初めて直属の上司との対話だ。

「お電話変わりました、ガルー・デンギュラントス大尉であります」
「私だ」

うっ、心臓がイタイ。
深みのある声の奥底から感じさせてくる威厳。
電話越しでもひしひしと伝わる大物感。
本物だ。

「閣下。今晩はどのようなご用件でしょうか?」

まさか、取り敢えず話してみたいから掛けたは無いはずだ。

「喜べ、大尉。初仕事だ」
「はっ、光栄であります!私たちはどこへ向かえば宜しいのでありましょうか」

すると電話越しに笑い声が漏れてくる。
狡猾な老狐、血啜りの爺。
不吉な二つ名を色々と持っているバギンス中将なので、電話越しとはいえ部下に笑い声を聞かせるとは、意外と気さくな方なのかもしれない。
気さくな貴族とは逆に恐怖を感じるが。
気分次第で一人や二人、処刑されているかもしれない。

「そのまま車に乗って宮殿へ向かい給え。君とモンタニュウス准尉の初仕事は、今日の晩餐会にてお披露目する我が王国が誇る姫、エヴァ・ガヴァナー様の護衛だ。武装は魔装拳銃のみ携行が許されている。私服で頼む」

エヴァ・ガヴァナー。
現国王が溺愛するあまり、傲岸不遜自己中心を絵に描いたような姫オブ姫。
何が悲しくて、そんな御方の護衛をしなければならないのだろうか。

「閣下、具申しても宜しいでしょうか」

心筋梗塞が起こりそうだ。
あ、止まっちゃった、かな。
モンタ!そんな驚いた顔で私を見るな!具申してしまった私が一番驚いているのだから。

「構わない。君が指揮する特務部隊は、全部隊の中で唯一、私に対して意見を言えるようになっている。喜びたまえ、特権だぞ」

じゃあ、喜んで、
と言って誰が意見できるのだろうか!?

「で、では、有難く意見させて頂きます。残念ながら小官らには人を護衛した経験がありませんし、そのための訓練も受けておりません。それなのに敬愛するエヴァ姫君を護衛するのは相応しくないと思われます」

あー、言ってしまった!
私の美しい経歴に瑕疵が付いてしまう。

「問題ない」
「はい?」

そんな顔で見るな、モンタ!

「問題はない。君たちの功績を見る限り、今回の任務に適していると判断した。君はその若さで勲章を総なめしているとか...私はガヴァナー大尉と会話している…分かった、今行くと伝えろ...急用が出来たので失礼する。二人の働きには大いに期待しているぞ。あぁ、勿論、特別付与金が出るので安心てくれ」

お金嬉しい……じゃない!
バギンス卿はそのまま電話切ったのか、声が聞こえなくなった。

「おい、モンタ!」
「は、はひぃ」

コイツの秘密を私は知っている。
そしてコイツは私の秘密を少し知っている。
なら、どうでもいいだろう。

「初仕事だ。任務内容は護衛。対象はエヴァ・ガヴァナー姫。装備は魔装拳銃のみ。復唱!」
「はっ!護衛対象はエヴァ・ガヴァナー姫。装備は魔装拳銃のみ!」

まぁ、タッグを組むなら、コイツはマシ…かなりマシな方だろう。

「出撃だ」
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