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5章
85.誰も知らない神たちの会議
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少し、場所は変わる。この世界は、禁忌と呼ばれることをすると、世界の均衡を保つために動く者たちが居た。
それは、世界からは知られず。表立って動いたのは、かなり昔になる。
それでも、この会議を行うことは非常事態だったからだ。
そこには、5つの席が用意されており、3人が座っていた。そのうちの一人が、斧を扱う神。ラブリュス。
「くはっははは。ラブリュス、生きて戻れたのか。おめーが捕まったと言われたときは、どうするのか、悩んでいたぞ」
「ふん、貴様だけには言われたくない。第一、均衡にするために、貴様らが来なかったのがおかしいだろう」
「くはっははは。我も忙しいのだ。だとしても、お前らが、達成できない方がおかしいだろう」
笑いながら、ラブリュスを煽っているのは、プロメテウスだった。それに水を差したのは、ウルといわれる神だった。
「クラウが来るわ」
その言葉と同時に、一人の神が4人の目に現れる。
「久しぶりだね。皆、元気そうで何よりだ」
「ふふふ。クラウ、久しぶりね。それから悲報よ。オーディンが死んだわ」
クラウが少しだけ、驚く表情をする。
「ほう。オーディンが死んだのか……。誰が殺した」
クラウの目元が暗くなり、他の4人の神に問いを行う。その瞬間この会場が一気に緊迫する。
「まあ、いいだろう。今集まったのはこれからの、世界の均衡戦争についてだ」
クラウの言葉で、この場に居る皆の口角が上がる。
「さあ、はじめよう。踏み入れてはいけない領域に踏み込んだ人間を罰するために」
「そうだね。クラウ」
4人の神が集まる会議が、誰も知らない場所で、始まる。
話は進み、いよいよというところで、とある人物の名がラブリュスから上がった。
「そういや、ジン・リバートが生きている」
その言葉が、この場に居る者たちの何かに引っかかる。
「ジン・リバートって確か……」
「旧大戦ですね。またその名を聞くことになるとは……」
「同姓同名ではないのか」
疑問の言葉を、ラブリュスの言葉で封じ込む。
「同姓同名ではない。あいつは、神殺しを計画している。旧大戦の生き残りだ」
「ほう。それで、始末はできたのか。ラブリュス」
「すまん。出来なかった」
その言葉を聞き、クラウの口角が下がる。
「そいつは、まだ生きている。それで合っているか」
「はい」
「うん。補填をしなければならん。さてどうするか……」
「そいつを入れるのは、否定させてもらうわ」
「うん?その理由を聞いてもいいか」
ウルの言葉に、クラウは問いをする。
「神殺し。そこには大きな問題はないわ。問題があるとすれば、このタイミングで神が死んだことよ。ジン・リバートが行ったのであれば、実力はあると思うけれど、今回あいつを殺したのは、ジン・リバートではないわ」
「ほう。心当たりはあるのか」
「ええ。ジン・リバートのことなら少しだけ知っているからね」
ウルの言葉を聞き、クラウは興味深そうに笑う。そして、クラウは言った。
「少し、私が出向こう」
それは、世界からは知られず。表立って動いたのは、かなり昔になる。
それでも、この会議を行うことは非常事態だったからだ。
そこには、5つの席が用意されており、3人が座っていた。そのうちの一人が、斧を扱う神。ラブリュス。
「くはっははは。ラブリュス、生きて戻れたのか。おめーが捕まったと言われたときは、どうするのか、悩んでいたぞ」
「ふん、貴様だけには言われたくない。第一、均衡にするために、貴様らが来なかったのがおかしいだろう」
「くはっははは。我も忙しいのだ。だとしても、お前らが、達成できない方がおかしいだろう」
笑いながら、ラブリュスを煽っているのは、プロメテウスだった。それに水を差したのは、ウルといわれる神だった。
「クラウが来るわ」
その言葉と同時に、一人の神が4人の目に現れる。
「久しぶりだね。皆、元気そうで何よりだ」
「ふふふ。クラウ、久しぶりね。それから悲報よ。オーディンが死んだわ」
クラウが少しだけ、驚く表情をする。
「ほう。オーディンが死んだのか……。誰が殺した」
クラウの目元が暗くなり、他の4人の神に問いを行う。その瞬間この会場が一気に緊迫する。
「まあ、いいだろう。今集まったのはこれからの、世界の均衡戦争についてだ」
クラウの言葉で、この場に居る皆の口角が上がる。
「さあ、はじめよう。踏み入れてはいけない領域に踏み込んだ人間を罰するために」
「そうだね。クラウ」
4人の神が集まる会議が、誰も知らない場所で、始まる。
話は進み、いよいよというところで、とある人物の名がラブリュスから上がった。
「そういや、ジン・リバートが生きている」
その言葉が、この場に居る者たちの何かに引っかかる。
「ジン・リバートって確か……」
「旧大戦ですね。またその名を聞くことになるとは……」
「同姓同名ではないのか」
疑問の言葉を、ラブリュスの言葉で封じ込む。
「同姓同名ではない。あいつは、神殺しを計画している。旧大戦の生き残りだ」
「ほう。それで、始末はできたのか。ラブリュス」
「すまん。出来なかった」
その言葉を聞き、クラウの口角が下がる。
「そいつは、まだ生きている。それで合っているか」
「はい」
「うん。補填をしなければならん。さてどうするか……」
「そいつを入れるのは、否定させてもらうわ」
「うん?その理由を聞いてもいいか」
ウルの言葉に、クラウは問いをする。
「神殺し。そこには大きな問題はないわ。問題があるとすれば、このタイミングで神が死んだことよ。ジン・リバートが行ったのであれば、実力はあると思うけれど、今回あいつを殺したのは、ジン・リバートではないわ」
「ほう。心当たりはあるのか」
「ええ。ジン・リバートのことなら少しだけ知っているからね」
ウルの言葉を聞き、クラウは興味深そうに笑う。そして、クラウは言った。
「少し、私が出向こう」
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