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星の書庫

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日常

義賊員の企み

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「大変だ!シーフ様のお連れさんが倒れているぞ!」
そんな義賊員の叫び声を聞いたシーフは、ロクとヘンリエッタに駆け寄る。
「大丈夫か!?」
「えぇ……なんとか」
「私も……です」
「そうか……おい!医療用機械メディックボールを持ってこい!」
「はい!」
ひとまず仲間の無事を確認したシーフは、すぐに、医療用機械メディックボールを用意させた。
「待ってろよ……必ず助けるぞ」
「えぇ……」
「はい……です」
「お頭!持って来ました!」
「おぅ!」
義賊員から医療用機械メディックボールを受け取ったシーフは、すぐさま二人の治療に入った。
「よし……これでひとまず窮地は脱したわけだが」
「えぇ……」
「はい……です」
ロクとヘンリエッタは、体の自由が効かないものの、話に介入してくる。
「この義賊の中に裏切り者がいるということだな?」
『っ!?』
シーフのその言葉に義賊員達は動揺し始める。
「お頭、それはないんじゃないですか?」
「そうですよ、頭領様。義賊員達は皆あなたを信頼しています。そんな事するはずがありません!」
「俺の仲間が被害にあったんだぞ?これを見て本当にそう思えるのか?」
『……』
義賊員達はシーフの言葉に動揺を隠せず、遂には黙ってしまった。その中に一人だけ、場違いな空気を放つ者がいた。
「ふふふ……。頭領様、なんでそんなちびっ子達を庇うのです?あなたはずっと義賊の頭領として生きるのではないのですか?」
そう言いながら前に出てきたのは、シーフと共に踊っていた女、エレナだった。
「お前は……俺と踊っていたから、実質犯行は不可能なはず!さては…………共犯者がいるな!?」
「えぇ……このくらいなら分かって当然ですわね。だってあなたは、義賊の頭領様「だった」のだから!!」
「死ねぇ!!」
そう言ってシーフの元に飛び込んで来たのは、ロクとヘンリエッタから酒瓶を取り上げ、ジュースを渡した女だった。
二人は、いつの間にか細剣を手に持っていた。
「頭領様、あなたは立派でしたよ……あんなチビ二人に出会うまではね!!」
そう言うと、シーフ目掛けて細剣で切りかかってきた。
「ぐっ……!!」
シーフはかろうじて二人分の細剣を受け流した。
「くそ……。こんな所で能力は見られたくないが、仕方ない!!時留めジエンド!!!!」
シーフは時留めジエンドを使い、二人の時を止めた。
「永遠に俺の前に現れるな……。それがお前達への懲罰だ!!」
二人の姿が消えた……。
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