65 / 67
【秘宝と契約の箱】NO3 砂シャチの恐怖
しおりを挟む
「船長、た、大変だ。砂シャチに追いつかれる」
「来たか・・・おい、野郎ども魔石パワー全開、風使いは強風を帆に送るんだ。
船が止めれば、奴等、襲って来るぞ‼」
「我求む 精霊達よ、集え、大気を疾風とし帆に力を与えよ‼」
魔法師が精霊魔法で風を起こし帆に力を与えた。
突然、強風が吹き帆柱が力を受けて軋んだ。
風は帆に力を与え砂シャチを引き離すかに見えたが・・・。
ガクンと衝撃があり急に速度が減速する。
「わあー、魔石から煙が出たぞ‼
船長、火が、火が出ました」
「何だと、ツキがない。ああ、何てことだ。
くそ、もう限界か・・・?こうなったら冒険者の先生達に頼るしかない。
先生達、甲板に上がって砂シャチを退治してください。
ここぞという時の為に高い報酬を払っているんだ。
いいか、皆さん、砂シャチを殺した者には報酬に金貨1枚上乗せさせて貰う。
それに上等の酒も飲み放題だ‼」
「お~船長は物分かりがいい。
そう来なくっちゃ、分かった。
俺達に任せな、これでも俺達は殆どの者がランクBだ。
砂シャチなど、俺達の攻撃魔法に掛かればイチコロだ」
「炎を出でよ! 火炎弾となり、かの者を貫け‼」
「我が手に炎、火矢となり矢弾の雨を‼」
冒険者やハンターが、呪文を唱え一斉に攻撃魔法を放った。
だが、砂シャチは怯む様子さえ見せない。
「何だ。おい、どうなっている?
魔法が効かないぞ‼」
『ダメだ。やはりあの噂は本当だったんだ』
この時、船長のバハラは砂シャチが食物連鎖の頂点、竜族と並びS級魔物に匹敵するのではないかという話を思い出した。
それが本当なら中級魔法程度の攻撃では奴には殆ど通用しない。
『くそ・・・あぁ~終わりだ』
砂シャチは並行して一列に帆船を追いかけた後、集団で帆船の周囲を周り取り囲み、「ギギギ・・・」と不気味な鳴き声を上げた。
この砂シャチの一連の動きを例えるならば未開ジャングルに住む先住民族が、戦いの前に戦意を高めるため太鼓を打ち鳴らし踊り狂う儀式の様なものだ。
意図したかどうかは不明だが、砂シャチの鳴き声は聞いた者に恐怖心を与え、確実に戦意を削いだ。
「襲って来る。襲ってくるぞ‼」誰かが叫んだ。
「ぎー」ひと際、甲高い鳴き声が聞こえた後、砂シャチ達の狩りが始まった。
「ぎゃ~」 「うわ~、死にたくない‼」
砂シャチは見事に跳躍し船上に飛び上がる。
絶妙のタイミングで、逃げ惑う船員や冒険者を咥える。
そのまま砂の海に引きずり込んだ。
あちらこちらで断末魔の様な悲鳴が聞こえる。
「凛太朗、どうする?
オイラは、さっきから涎が止まらない。
丁度、腹が空いて来たところだ」
「ははは・・・タイガー、砂シャチは魔物だ。魚じゃないぞ‼
そうだな、未だ報酬を貰った訳でないが、船長には少し借りがある。
助けない訳にはいかないだろう」
船上での大騒ぎをよそに二人は余裕の会話を交わした。
よし、久しぶりに暴れてやる。
タイガーは闘気を高める。すると延髄からアドレナリンが分泌され戦える喜びを感じた。
「ガォー」獰猛な鳴き声をあげ戦闘モードに入る。
飛び上がり襲って来る砂シャチの攻撃を簡単に躱す。
逆に全長10mを越える巨体のシャチに強烈なタックルで攻撃する。
ウエイトの差は大きいが、強烈なタックルにより軌道を変え甲板に叩き落とした。
こうなると砂シャチは、まな板の鯉状態、タイガーは骨も砕く顎で肉を食いちぎった。
凛太朗は妖刀村正を次元の狭間から召喚し、造形能力により村正を幻想銃に変えた。
この銃の唯一の欠点だった魂の補給を淫魔の魂を弾倉に込める事で克服した幻想銃は無敵だ。
凛太朗は魂(たま)切れの心配をする事なく襲って来る砂シャチを必殺の死霊弾で次々に葬った。
「来たか・・・おい、野郎ども魔石パワー全開、風使いは強風を帆に送るんだ。
船が止めれば、奴等、襲って来るぞ‼」
「我求む 精霊達よ、集え、大気を疾風とし帆に力を与えよ‼」
魔法師が精霊魔法で風を起こし帆に力を与えた。
突然、強風が吹き帆柱が力を受けて軋んだ。
風は帆に力を与え砂シャチを引き離すかに見えたが・・・。
ガクンと衝撃があり急に速度が減速する。
「わあー、魔石から煙が出たぞ‼
船長、火が、火が出ました」
「何だと、ツキがない。ああ、何てことだ。
くそ、もう限界か・・・?こうなったら冒険者の先生達に頼るしかない。
先生達、甲板に上がって砂シャチを退治してください。
ここぞという時の為に高い報酬を払っているんだ。
いいか、皆さん、砂シャチを殺した者には報酬に金貨1枚上乗せさせて貰う。
それに上等の酒も飲み放題だ‼」
「お~船長は物分かりがいい。
そう来なくっちゃ、分かった。
俺達に任せな、これでも俺達は殆どの者がランクBだ。
砂シャチなど、俺達の攻撃魔法に掛かればイチコロだ」
「炎を出でよ! 火炎弾となり、かの者を貫け‼」
「我が手に炎、火矢となり矢弾の雨を‼」
冒険者やハンターが、呪文を唱え一斉に攻撃魔法を放った。
だが、砂シャチは怯む様子さえ見せない。
「何だ。おい、どうなっている?
魔法が効かないぞ‼」
『ダメだ。やはりあの噂は本当だったんだ』
この時、船長のバハラは砂シャチが食物連鎖の頂点、竜族と並びS級魔物に匹敵するのではないかという話を思い出した。
それが本当なら中級魔法程度の攻撃では奴には殆ど通用しない。
『くそ・・・あぁ~終わりだ』
砂シャチは並行して一列に帆船を追いかけた後、集団で帆船の周囲を周り取り囲み、「ギギギ・・・」と不気味な鳴き声を上げた。
この砂シャチの一連の動きを例えるならば未開ジャングルに住む先住民族が、戦いの前に戦意を高めるため太鼓を打ち鳴らし踊り狂う儀式の様なものだ。
意図したかどうかは不明だが、砂シャチの鳴き声は聞いた者に恐怖心を与え、確実に戦意を削いだ。
「襲って来る。襲ってくるぞ‼」誰かが叫んだ。
「ぎー」ひと際、甲高い鳴き声が聞こえた後、砂シャチ達の狩りが始まった。
「ぎゃ~」 「うわ~、死にたくない‼」
砂シャチは見事に跳躍し船上に飛び上がる。
絶妙のタイミングで、逃げ惑う船員や冒険者を咥える。
そのまま砂の海に引きずり込んだ。
あちらこちらで断末魔の様な悲鳴が聞こえる。
「凛太朗、どうする?
オイラは、さっきから涎が止まらない。
丁度、腹が空いて来たところだ」
「ははは・・・タイガー、砂シャチは魔物だ。魚じゃないぞ‼
そうだな、未だ報酬を貰った訳でないが、船長には少し借りがある。
助けない訳にはいかないだろう」
船上での大騒ぎをよそに二人は余裕の会話を交わした。
よし、久しぶりに暴れてやる。
タイガーは闘気を高める。すると延髄からアドレナリンが分泌され戦える喜びを感じた。
「ガォー」獰猛な鳴き声をあげ戦闘モードに入る。
飛び上がり襲って来る砂シャチの攻撃を簡単に躱す。
逆に全長10mを越える巨体のシャチに強烈なタックルで攻撃する。
ウエイトの差は大きいが、強烈なタックルにより軌道を変え甲板に叩き落とした。
こうなると砂シャチは、まな板の鯉状態、タイガーは骨も砕く顎で肉を食いちぎった。
凛太朗は妖刀村正を次元の狭間から召喚し、造形能力により村正を幻想銃に変えた。
この銃の唯一の欠点だった魂の補給を淫魔の魂を弾倉に込める事で克服した幻想銃は無敵だ。
凛太朗は魂(たま)切れの心配をする事なく襲って来る砂シャチを必殺の死霊弾で次々に葬った。
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
異世界転移しましたが、面倒事に巻き込まれそうな予感しかしないので早めに逃げ出す事にします。
sou
ファンタジー
蕪木高等学校3年1組の生徒40名は突如眩い光に包まれた。
目が覚めた彼らは異世界転移し見知らぬ国、リスランダ王国へと転移していたのだ。
「勇者たちよ…この国を救ってくれ…えっ!一人いなくなった?どこに?」
これは、面倒事を予感した主人公がいち早く逃げ出し、平穏な暮らしを目指す物語。
なろう、カクヨムにも同作を投稿しています。
イラついた俺は強奪スキルで神からスキルを奪うことにしました。神の力で最強に・・・(旧:学園最強に・・・)
こたろう文庫
ファンタジー
カクヨムにて日間・週間共に総合ランキング1位!
死神が間違えたせいで俺は死んだらしい。俺にそう説明する神は何かと俺をイラつかせる。異世界に転生させるからスキルを選ぶように言われたので、神にイラついていた俺は1回しか使えない強奪スキルを神相手に使ってやった。
閑散とした村に子供として転生した為、強奪したスキルのチート度合いがわからず、学校に入学後も無自覚のまま周りを振り回す僕の話
2作目になります。
まだ読まれてない方はこちらもよろしくおねがいします。
「クラス転移から逃げ出したイジメられっ子、女神に頼まれ渋々異世界転移するが職業[逃亡者]が無能だと処刑される」
残された時は死神からの贈り物
あすぴりん
ファンタジー
いつもの日常。変わらない日々。それは突然、何の前触れまなく儚く散っていくもの。
高校1年生の本条紗那は朝、祖母の家に向かう途中、車に轢かれそうになる子どもを遭遇する。
夢中で助けようとする彼女だったが、それも叶わず紗那も事故に遭ってしまう。
そんな彼女の元に一人の少女がやって来た。幼い容姿をした彼女は、赤黒いドレスをまとい、鎌を携えた、まさに死神と呼べる存在だった。
異世界翻訳者の想定外な日々 ~静かに読書生活を送る筈が何故か家がハーレム化し金持ちになったあげく黒覆面の最強怪傑となってしまった~
於田縫紀
ファンタジー
図書館の奥である本に出合った時、俺は思い出す。『そうだ、俺はかつて日本人だった』と。
その本をつい翻訳してしまった事がきっかけで俺の人生設計は狂い始める。気がつけば美少女3人に囲まれつつ仕事に追われる毎日。そして時々俺は悩む。本当に俺はこんな暮らしをしてていいのだろうかと。ハーレム状態なのだろうか。単に便利に使われているだけなのだろうかと。
【完結】愛猫ともふもふ異世界で愛玩される
綾雅(要らない悪役令嬢1/7発売)
ファンタジー
状況不明のまま、見知らぬ草原へ放り出された私。幸いにして可愛い三匹の愛猫は無事だった。動物病院へ向かったはずなのに? そんな疑問を抱えながら、見つけた人影は二本足の熊で……。
食われる?! 固まった私に、熊は流暢な日本語で話しかけてきた。
「あなた……毛皮をどうしたの?」
「そういうあなたこそ、熊なのに立ってるじゃない」
思わず切り返した私は、彼女に気に入られたらしい。熊に保護され、狼と知り合い、豹に惚れられる。異世界転生は理解したけど、私以外が全部動物の世界だなんて……!?
もふもふしまくりの異世界で、非力な私は愛玩動物のように愛されて幸せになります。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/09/21……完結
2023/07/17……タイトル変更
2023/07/16……小説家になろう 転生/転移 ファンタジー日間 43位
2023/07/15……アルファポリス HOT女性向け 59位
2023/07/15……エブリスタ トレンド1位
2023/07/14……連載開始
唯一平民の悪役令嬢は吸血鬼な従者がお気に入りなのである。
彩世幻夜
ファンタジー
※ 2019年ファンタジー小説大賞 148 位! 読者の皆様、ありがとうございました!
裕福な商家の生まれながら身分は平民の悪役令嬢に転生したアンリが、ユニークスキル「クリエイト」を駆使してシナリオ改変に挑む、恋と冒険から始まる成り上がりの物語。
※2019年10月23日 完結
旦那様が多すぎて困っています!? 〜逆ハー異世界ラブコメ〜
ことりとりとん
恋愛
男女比8:1の逆ハーレム異世界に転移してしまった女子大生・大森泉
転移早々旦那さんが6人もできて、しかも魔力無限チートがあると教えられて!?
のんびりまったり暮らしたいのにいつの間にか国を救うハメになりました……
イケメン山盛りの逆ハーです
前半はラブラブまったりの予定。後半で主人公が頑張ります
小説家になろう、カクヨムに転載しています
転売屋(テンバイヤー)は相場スキルで財を成す
エルリア
ファンタジー
【祝!第17回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞!】
転売屋(テンバイヤー)が異世界に飛ばされたらチートスキルを手にしていた!
元の世界では疎まれていても、こっちの世界なら問題なし。
相場スキルを駆使して目指せ夢のマイショップ!
ふとしたことで異世界に飛ばされた中年が、青年となってお金儲けに走ります。
お金は全てを解決する、それはどの世界においても同じ事。
金金金の主人公が、授かった相場スキルで私利私欲の為に稼ぎまくります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる