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第三章 紅に深く染みにし心かも
第十二話 片手に一つずつの花
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物語の大きな流れは、一枚の原稿用紙にまとめた。
月曜日の放課後、それを早月に提出する。
原稿用紙を読み、やればできるじゃないと早月は言った。
「これなら、四月中には完成しそうね。」
となりから、れんげがほほえむ。
「がんばったね、いちごちゃん。」
「はい。ありがとうございます。」
それから早月の指導が入った。物語の魅力を探すところから始まり、構成の立て方・伏線の置き方などを説明される。
「いちごちゃんの作品は、どちらかと言えば三人称のほうがよさそう。」
「三人称――ですか?」
「いちごちゃんの作品は、主人公とヒロインの二人の視点で物語が進むでしょ? もしも一人称で書いて『私は』で進めると、主人公が語っているのかヒロインが語っているのか混乱するかもしれない。」
「なるほど。」
指導が終わったあと、早月の意見を反映させつつプロットを再び練った。
紅茶をすすりながら、じっくり考える。
百合とはどのようなものなのだろう。女性が女性を好きになることは――。
だが、今の自分がまるでそうではないか。
――外見は女子なんだから。
しばらくして部室の戸が開いた。
深い栗色をゆらしながら蘭が這入ってくる。
「ご機嫌好う――皆様。」
返事をしようとして、一瞬つまった。ご機嫌好うという言葉にどう返したらいいか分からない。代わりにこう言う。
「珍しいですね――月曜に来られるなんて。」
「えゝ。今日は生徒会のお仕事が早く終はりましたの。」
蘭は席へ着いた。
ポットへと一冴は目をやる。硝子製であるため、空だと一目で判った。
「あ――私、お茶を淹れ直してきますね。」
「あら、ありがたうございます。」
ポットを手にし、流し台へ向かう。
そして、この気持ちか――と思った。
女子として生活する自分が、年上の女子を好きになっている。彼女と一緒にいたい。彼女と接したい。彼女に好かれたい。
そんな感情のあとに来るのは罪悪感だ。
――けれど、俺は男なんだ。
ポットの茶葉を入れ替え、熱湯を注ぐ。焼けそうな熱湯に茶葉がうるおい、ふわりと舞った。充分に蒸らしたあとテーブルまで運んだ。蘭の前にカップを置き、紅茶を注ぐ。
「ありがたうございます。」
一冴は自分の席へ戻った。
「それで、いちごさん、アイデアは浮きましたの?」
「ええ、何とか!」
「それはよかった。」
「はい――随分と悩みましたけど、自分が好きなものに気づけたら、思いのほか簡単にできました。」
「いちごさんの好きなもの――ですか?」
「ええ。」
「どんな感じのお話ですの?」
何と言うべきか少し迷った。
思い切って、百合です、と言う。
「蘭先輩のとは違うテイストなんですけどね。」
「あら――いちごさんも?」
「はい。百合は――蘭先輩の作品から好きになったんです。だから、書こうと思ったんですけれども――」
それから、先日までの出来事を簡単に話した。
「それで――試行錯誤していったらこうなりました。」
「さうだったんですか。」
原稿に向かっていた早月が顔を上げる。
「やっぱり、自分の好きなものは出し惜しみしない方がいいよ。自分が魅力を感じてるっていうことは、他の人も共感できる下地があるってことだから。努力すべきなのは、それをいかに表現すべきところだね。」
菊花は、恐る恐る尋ねる。
「けど――早月先輩が好きなものって――?」
「ああ。私は平沢夢明とか飴村行とか。二人とも憧れの人だよ。『独白するユニバーサル横メルカトル』とか『粘膜人間』とか。あと、筒井康隆の『蟹甲癬』も好き。いつかこれを超えるものを書きたいと思って――書き続けて――そして受賞したんだ。」
「はあ――そうですか。」
一冴は蘭へ目をやった。
「蘭先輩も――そんなふうにして書かれたんですか?」
「はい。わたくしは、やはり女の子が好きですから――特に、さら〳〵の黒い髮を持った女の子が。なので、さういった女の子との恋愛を書きたいなと思ひまして。――」
「――ああ。」
蘭の小説に出てくるヒロインは確かにそんな姿だ。
クッキーを手に取り、れんげは言う。
「蘭ちゃんはお菓子も好きじゃないの? カップケーキとか、マドレーヌとか、私が買ってくるたびにすっごく喜ぶじゃん。」
「えゝ、まあ――さうですが。」少し恥ずかしそうに蘭は笑む。「寮にゐてはなか〳〵食べられませんからね。本当は――手作りのお菓子が一番好きなのですけど。できれば、可愛い女の子が作ってくれた物を食べたいものです。」
クッキーが入ったかごに蘭も手を伸ばした。
「――でも、れんげ先輩もお好きでは? 少なくとも、マロングラッセと乾パンの身分差ラブストーリーを書かれるほどに。」
「だって、私が乾パン買ってくるたびにみんな厭な顔するんだもん。」
少し経ち、部室の片隅で蓮が立ち上がる。
「お先に失礼します。」
続いて、れんげも立ち上がった。
「あ――私も電車が。」
お疲れ――と早月は言う。
四人だけが残った。
十七時に差しかかった頃、早月が口を開く。
「じゃあ、私たちもそろそろ――」
一冴はうなづき、ポットを手に取った。
「はい――私、これ洗ってきますね。」
「うん、ありがと。」
流し台でポットを洗いつつ、考える。
――蘭先輩の好きなもの。
さらさらの黒い髮を持った少女と――お菓子。
自分の髪はどうだろう。黒くはあるが、さらさらと言えるだろうか。
もっと色々と知りたい――蘭の好きなものを。
ポットとカップを洗い終え、四人で部室を出る。
ふっと、前を歩く蘭へと一冴は声をかけた。
「蘭先輩は――さらさらで黒い髮が好きなんですよね。」
蘭は振り向く。
「えゝ。」
少しためらってから、恐る恐る一冴は尋ねる。
「今は――気になる人はいるんですか?」
恥ずかしそうに蘭ははにかむ。
「あ――はい。実は――」
蘭は一冴の方へと歩み寄った。
そして、菊花へと顔を向ける。
「実は――菊花さんのことが気になってゐまして。」
言われた方は、一瞬、きょとんとする。
「――え?」
「あー、やっぱりそうなったか。」前を歩いていた早月が振り返る。「ほんと――蘭のドストライクって顔してるよね、菊花ちゃん。」
幼馴染の顔を改めて一冴は見る。
つやつやの黒い髮、切り揃えられた前髪と後ろ髪。切れ長の目と黒い瞳。蘭とは逆の和風美人の顔立ち――全てが全て、蘭の小説に出てきたヒロインのようだ。
そっと、菊花の髪に蘭は触れる。
「本当に――綺麗な髪をしてゐますわ。舐めてみたい。」
途端に、菊花は驚愕した顔となる。
そして、一、二歩、後ずさった。
「あ、あ、あ、あの――舐め?」
「え、だって、その柔らさうで白い肌と対になってゐて綺麗ではありませんか。その切れ長の目も、黒い瞳も、本当に素敵――」
そして菊花のほほに触れようとした。
びくりと身体を震わせ、菊花は後ずさる。
「あ、あ、あ――厭――!」
小さく叫ぶと、実習棟の奥へと逃げていった。
蘭はきょとんとしている。
菊花が逃げた方向と、蘭とを、一冴は交互に見つめた。
「あの、私、ちょっと様子を見にいってきますね。」
そう言うと、実習棟の奥へと小走りに駆けはじめた。
月曜日の放課後、それを早月に提出する。
原稿用紙を読み、やればできるじゃないと早月は言った。
「これなら、四月中には完成しそうね。」
となりから、れんげがほほえむ。
「がんばったね、いちごちゃん。」
「はい。ありがとうございます。」
それから早月の指導が入った。物語の魅力を探すところから始まり、構成の立て方・伏線の置き方などを説明される。
「いちごちゃんの作品は、どちらかと言えば三人称のほうがよさそう。」
「三人称――ですか?」
「いちごちゃんの作品は、主人公とヒロインの二人の視点で物語が進むでしょ? もしも一人称で書いて『私は』で進めると、主人公が語っているのかヒロインが語っているのか混乱するかもしれない。」
「なるほど。」
指導が終わったあと、早月の意見を反映させつつプロットを再び練った。
紅茶をすすりながら、じっくり考える。
百合とはどのようなものなのだろう。女性が女性を好きになることは――。
だが、今の自分がまるでそうではないか。
――外見は女子なんだから。
しばらくして部室の戸が開いた。
深い栗色をゆらしながら蘭が這入ってくる。
「ご機嫌好う――皆様。」
返事をしようとして、一瞬つまった。ご機嫌好うという言葉にどう返したらいいか分からない。代わりにこう言う。
「珍しいですね――月曜に来られるなんて。」
「えゝ。今日は生徒会のお仕事が早く終はりましたの。」
蘭は席へ着いた。
ポットへと一冴は目をやる。硝子製であるため、空だと一目で判った。
「あ――私、お茶を淹れ直してきますね。」
「あら、ありがたうございます。」
ポットを手にし、流し台へ向かう。
そして、この気持ちか――と思った。
女子として生活する自分が、年上の女子を好きになっている。彼女と一緒にいたい。彼女と接したい。彼女に好かれたい。
そんな感情のあとに来るのは罪悪感だ。
――けれど、俺は男なんだ。
ポットの茶葉を入れ替え、熱湯を注ぐ。焼けそうな熱湯に茶葉がうるおい、ふわりと舞った。充分に蒸らしたあとテーブルまで運んだ。蘭の前にカップを置き、紅茶を注ぐ。
「ありがたうございます。」
一冴は自分の席へ戻った。
「それで、いちごさん、アイデアは浮きましたの?」
「ええ、何とか!」
「それはよかった。」
「はい――随分と悩みましたけど、自分が好きなものに気づけたら、思いのほか簡単にできました。」
「いちごさんの好きなもの――ですか?」
「ええ。」
「どんな感じのお話ですの?」
何と言うべきか少し迷った。
思い切って、百合です、と言う。
「蘭先輩のとは違うテイストなんですけどね。」
「あら――いちごさんも?」
「はい。百合は――蘭先輩の作品から好きになったんです。だから、書こうと思ったんですけれども――」
それから、先日までの出来事を簡単に話した。
「それで――試行錯誤していったらこうなりました。」
「さうだったんですか。」
原稿に向かっていた早月が顔を上げる。
「やっぱり、自分の好きなものは出し惜しみしない方がいいよ。自分が魅力を感じてるっていうことは、他の人も共感できる下地があるってことだから。努力すべきなのは、それをいかに表現すべきところだね。」
菊花は、恐る恐る尋ねる。
「けど――早月先輩が好きなものって――?」
「ああ。私は平沢夢明とか飴村行とか。二人とも憧れの人だよ。『独白するユニバーサル横メルカトル』とか『粘膜人間』とか。あと、筒井康隆の『蟹甲癬』も好き。いつかこれを超えるものを書きたいと思って――書き続けて――そして受賞したんだ。」
「はあ――そうですか。」
一冴は蘭へ目をやった。
「蘭先輩も――そんなふうにして書かれたんですか?」
「はい。わたくしは、やはり女の子が好きですから――特に、さら〳〵の黒い髮を持った女の子が。なので、さういった女の子との恋愛を書きたいなと思ひまして。――」
「――ああ。」
蘭の小説に出てくるヒロインは確かにそんな姿だ。
クッキーを手に取り、れんげは言う。
「蘭ちゃんはお菓子も好きじゃないの? カップケーキとか、マドレーヌとか、私が買ってくるたびにすっごく喜ぶじゃん。」
「えゝ、まあ――さうですが。」少し恥ずかしそうに蘭は笑む。「寮にゐてはなか〳〵食べられませんからね。本当は――手作りのお菓子が一番好きなのですけど。できれば、可愛い女の子が作ってくれた物を食べたいものです。」
クッキーが入ったかごに蘭も手を伸ばした。
「――でも、れんげ先輩もお好きでは? 少なくとも、マロングラッセと乾パンの身分差ラブストーリーを書かれるほどに。」
「だって、私が乾パン買ってくるたびにみんな厭な顔するんだもん。」
少し経ち、部室の片隅で蓮が立ち上がる。
「お先に失礼します。」
続いて、れんげも立ち上がった。
「あ――私も電車が。」
お疲れ――と早月は言う。
四人だけが残った。
十七時に差しかかった頃、早月が口を開く。
「じゃあ、私たちもそろそろ――」
一冴はうなづき、ポットを手に取った。
「はい――私、これ洗ってきますね。」
「うん、ありがと。」
流し台でポットを洗いつつ、考える。
――蘭先輩の好きなもの。
さらさらの黒い髮を持った少女と――お菓子。
自分の髪はどうだろう。黒くはあるが、さらさらと言えるだろうか。
もっと色々と知りたい――蘭の好きなものを。
ポットとカップを洗い終え、四人で部室を出る。
ふっと、前を歩く蘭へと一冴は声をかけた。
「蘭先輩は――さらさらで黒い髮が好きなんですよね。」
蘭は振り向く。
「えゝ。」
少しためらってから、恐る恐る一冴は尋ねる。
「今は――気になる人はいるんですか?」
恥ずかしそうに蘭ははにかむ。
「あ――はい。実は――」
蘭は一冴の方へと歩み寄った。
そして、菊花へと顔を向ける。
「実は――菊花さんのことが気になってゐまして。」
言われた方は、一瞬、きょとんとする。
「――え?」
「あー、やっぱりそうなったか。」前を歩いていた早月が振り返る。「ほんと――蘭のドストライクって顔してるよね、菊花ちゃん。」
幼馴染の顔を改めて一冴は見る。
つやつやの黒い髮、切り揃えられた前髪と後ろ髪。切れ長の目と黒い瞳。蘭とは逆の和風美人の顔立ち――全てが全て、蘭の小説に出てきたヒロインのようだ。
そっと、菊花の髪に蘭は触れる。
「本当に――綺麗な髪をしてゐますわ。舐めてみたい。」
途端に、菊花は驚愕した顔となる。
そして、一、二歩、後ずさった。
「あ、あ、あ、あの――舐め?」
「え、だって、その柔らさうで白い肌と対になってゐて綺麗ではありませんか。その切れ長の目も、黒い瞳も、本当に素敵――」
そして菊花のほほに触れようとした。
びくりと身体を震わせ、菊花は後ずさる。
「あ、あ、あ――厭――!」
小さく叫ぶと、実習棟の奥へと逃げていった。
蘭はきょとんとしている。
菊花が逃げた方向と、蘭とを、一冴は交互に見つめた。
「あの、私、ちょっと様子を見にいってきますね。」
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