61 / 106
女装男が女湯に入っても合法になる日
3.「トランスジェンダー」にされる子供たち。
しおりを挟む スノウに空を飛んでもらい、フレ姉達とスノータウンに移動する。取り敢えず、今後の目標は決めたので、それに向かって動くつもりだ。
「そういえば、転移したら、スノウはどうなるんだろう?」
「……一緒に転移するんじゃないか?」
「広場に?」
「……」
「……」
テイムモンスターの情報が少ないため、フレ姉もゲルダさんも答えられなかった。
「試すしかねぇな。まぁ、私達も一緒にいるから、何かあれば対応してやる」
「そうね。一緒に転移して、隣にいるようだったら、すぐに空に飛んで貰いなさい」
「分かりました」
フレ姉とゲルダさんが一緒にいるのなら、心強い。スノータウンに入った私は、時折空を見て、スノウが降りてきたりしていないか確認していた。取り敢えず、言いつけ通り空を飛んでくれているみたいで、こっちに降りてくるという事はなかった。
そして、そこからファーストタウンに転移する。本当は、もっと離れた場所に転移した方がいいと思ったけど、もし一緒に転移されなかった時が可哀想だったので、一番近いファーストタウンに転移する事にした。
転移直後、すぐに周囲を確認する。取り敢えず、傍で一緒に転移する事はなかった。その事に一安心する。
「まだだぞ。取り敢えず、外に出て、スノウを呼び寄せよう」
「あ、うん」
そう。一緒に転移されないから安心というわけじゃない。スノウが、私の居場所をしっかりと分かってくれているかどうかが問題になる。
北側の平原に出て、少し端の方に移動する。平原で経験値稼ぎをする人は、私か初心者しかいないので、注目を浴びる可能性は低いと思う。
「スノウ」
名前を呼ぶと、空からスノウが降りてきた。その方向が、北からではなくファーストタウンがある南からだった。
「スノウ、もう移動してたの?」
『グル?』
スノウは首を傾げる。質問が、少し分かりにくかったかな。
「スノウは、空を飛んで、この街まで来たの?」
そう訊くと、スノウは首を横に振る。
「じゃあ、急にこっちの空に移動していたの?」
これには、縦に頷いた。しっかりとここら辺の事も認識しているらしい。スノウが、特別頭が良いのか、それともテイムモンスターは、皆こんな感じなのか。ちょっと気になる。それにしても、スノウの反応が可愛い。本当に竜なのか?
「つまり、プレイヤーとの距離をそのまま、あるいは大体同じくらいの距離に転移するという形かしらね。置き去りになっていなくて良かったわね。呼んでも、ここに来るまで時間が掛かっただろうから」
「確かに。それを考えると、一緒に転移するっていうのは助かるかもしれないですね
それじゃあ、スノウ、また空を飛んでいてくれる? 私が名前を呼んでおいでって言ったら、私のところまで降りてきて」
『ガァ』
スノウは頷いて、空へと向かっていった。すぐに空に溶け込んで、どこにいるか分からなくなる。
「取り敢えず、これで大丈夫かな?」
「まぁ、外で一緒にいたら、いつかはバレるからな。多少はマシって考える方がいいだろう。街中での迷惑行為はねぇと思うが、あのアンケートもあったからな。色々と気を付けろ。下手にPKに旨みが出ると、妬んでいる奴がハクに粘着する可能性があるからな。しかも、ハクは、妬まれるだけの理由があるからな」
【霊視】関連とスノウ。これだけでも妬まれる理由になってしまう。そういう意味でもPKには反対したい。
「PKが認められるようになると思う?」
「どうだろうな。今は、PKに何一つ旨みがねぇってのと下手にPKするとBANされる可能性が高いってので、控えられているが、それに鬱憤が溜まっている奴等もいるってのは、事実だ。一部のオンラインゲームでは、PK行為も醍醐味みたいになっているものもあるからな」
「あまり褒められた行為じゃないけど、そこに旨みを持たせるゲームもあるから、手を出すプレイヤーも絶えないのよね。このゲームがアイテムを全吐きじゃなくて良かったわ。絶対にMPKとかをするのが現れるから」
モンスターを使ったPKは、本当に悪質だ。多分、ほとんどのプレイヤーから嫌われる。幸い、そんな被害に遭った事はないけど。
「まぁ、大体は反対に入れるだろうからな。仮にPKに旨みが出るようになったとしても、金を落とすか、低レア度のアイテムを落とすとかになるだろうさ」
「一番は、何も変わらない事だけどね」
「そうだな。何かあればすぐに言え。私でも、アクアでも、ゲルダでも、誰でも良い。色々と注目されるようなプレイをしているから、トラブルも増えるだろ。アカリにも同じように伝えといてくれ。真っ先に巻き込まれるとしたら、あいつだからな」
「分かった」
「それじゃあな」
「スノウにご飯をあげるのを忘れないようにしなさい。テイムモンスターの回復アイテムみたいになるわ。それと懐き度にも影響してくるみたいだから。まぁ、今の状態を見ていたら、懐き度は心配要らないと思うけど、ちゃんと世話はしなさい。やっておいて損はないはずよ」
このゲームでも懐き度の概念はあるみたい。私の指示を聞いてくれるかどうかに影響してくるものだと思うけど、スノウは、私の指示をしっかりと聞いてくれる。それを見て、心配する必要はないって考えたみたい。
それでも、しっかりとやれって言うって事は、懐き度が下がる可能性も十分にあるって事だと思う。
「分かりました」
そう返事をすると、フレ姉とゲルダさんは去って行った。取り敢えず、フレ姉達に相談出来た事で、現状で取れる行動が分かった。しばらくは大変だけど、スノウには、街に入る時だけ空を飛んで待機してもらう。
「早く解決してあげないと。あっ、てか、【調教】を装備するって事は……」
再び装備スキルの選定をしないといけない。
「取り敢えず、【未来視】を外しておくかな。ボス戦とか以外使わないし」
【未来視】を常用する程、頭に自信はないので、一番外しやすい。
「さてと、海に行くか……って、そういえば、フレ姉から伝言を頼まれていたんだった。先にアカリエに行こっと」
ファーストタウンに戻ってアカリエに向かう。ちらっと空を確認したけど、スノウの姿は見えない。ちょっとでも姿が見えたら、ちゃんといるのかって安心出来るけど、同時に私の他のプレイヤー達にも見えてしまう可能性があるという事なので、今の状態でも安心といえば安心だ。
「視力がもっと良くなれば、私にだけ見えるかな」
【視力強化】が、もっとレベルアップしたら、ここからでもスノウの様子を確認出来るかもしれない。ただ、【視力強化】を育てる方法が、目で見る事しかないから、集中して育てるという事が出来ない。【双天眼】と【未来視】で酷使するのは、目よりも頭なので、目への経験値は、そこまで高くない。
周囲を見て、庭付きの家がないかなっと探していたら、アカリエに着いた。やっぱり庭付きとなると、あまりないみたい。アク姉達が使っているような集合住宅的なのが、基本になっていそう。
やっぱり、フレ姉達の言う通り、海で見つけるしかないのかもしれない。
「そういえば、転移したら、スノウはどうなるんだろう?」
「……一緒に転移するんじゃないか?」
「広場に?」
「……」
「……」
テイムモンスターの情報が少ないため、フレ姉もゲルダさんも答えられなかった。
「試すしかねぇな。まぁ、私達も一緒にいるから、何かあれば対応してやる」
「そうね。一緒に転移して、隣にいるようだったら、すぐに空に飛んで貰いなさい」
「分かりました」
フレ姉とゲルダさんが一緒にいるのなら、心強い。スノータウンに入った私は、時折空を見て、スノウが降りてきたりしていないか確認していた。取り敢えず、言いつけ通り空を飛んでくれているみたいで、こっちに降りてくるという事はなかった。
そして、そこからファーストタウンに転移する。本当は、もっと離れた場所に転移した方がいいと思ったけど、もし一緒に転移されなかった時が可哀想だったので、一番近いファーストタウンに転移する事にした。
転移直後、すぐに周囲を確認する。取り敢えず、傍で一緒に転移する事はなかった。その事に一安心する。
「まだだぞ。取り敢えず、外に出て、スノウを呼び寄せよう」
「あ、うん」
そう。一緒に転移されないから安心というわけじゃない。スノウが、私の居場所をしっかりと分かってくれているかどうかが問題になる。
北側の平原に出て、少し端の方に移動する。平原で経験値稼ぎをする人は、私か初心者しかいないので、注目を浴びる可能性は低いと思う。
「スノウ」
名前を呼ぶと、空からスノウが降りてきた。その方向が、北からではなくファーストタウンがある南からだった。
「スノウ、もう移動してたの?」
『グル?』
スノウは首を傾げる。質問が、少し分かりにくかったかな。
「スノウは、空を飛んで、この街まで来たの?」
そう訊くと、スノウは首を横に振る。
「じゃあ、急にこっちの空に移動していたの?」
これには、縦に頷いた。しっかりとここら辺の事も認識しているらしい。スノウが、特別頭が良いのか、それともテイムモンスターは、皆こんな感じなのか。ちょっと気になる。それにしても、スノウの反応が可愛い。本当に竜なのか?
「つまり、プレイヤーとの距離をそのまま、あるいは大体同じくらいの距離に転移するという形かしらね。置き去りになっていなくて良かったわね。呼んでも、ここに来るまで時間が掛かっただろうから」
「確かに。それを考えると、一緒に転移するっていうのは助かるかもしれないですね
それじゃあ、スノウ、また空を飛んでいてくれる? 私が名前を呼んでおいでって言ったら、私のところまで降りてきて」
『ガァ』
スノウは頷いて、空へと向かっていった。すぐに空に溶け込んで、どこにいるか分からなくなる。
「取り敢えず、これで大丈夫かな?」
「まぁ、外で一緒にいたら、いつかはバレるからな。多少はマシって考える方がいいだろう。街中での迷惑行為はねぇと思うが、あのアンケートもあったからな。色々と気を付けろ。下手にPKに旨みが出ると、妬んでいる奴がハクに粘着する可能性があるからな。しかも、ハクは、妬まれるだけの理由があるからな」
【霊視】関連とスノウ。これだけでも妬まれる理由になってしまう。そういう意味でもPKには反対したい。
「PKが認められるようになると思う?」
「どうだろうな。今は、PKに何一つ旨みがねぇってのと下手にPKするとBANされる可能性が高いってので、控えられているが、それに鬱憤が溜まっている奴等もいるってのは、事実だ。一部のオンラインゲームでは、PK行為も醍醐味みたいになっているものもあるからな」
「あまり褒められた行為じゃないけど、そこに旨みを持たせるゲームもあるから、手を出すプレイヤーも絶えないのよね。このゲームがアイテムを全吐きじゃなくて良かったわ。絶対にMPKとかをするのが現れるから」
モンスターを使ったPKは、本当に悪質だ。多分、ほとんどのプレイヤーから嫌われる。幸い、そんな被害に遭った事はないけど。
「まぁ、大体は反対に入れるだろうからな。仮にPKに旨みが出るようになったとしても、金を落とすか、低レア度のアイテムを落とすとかになるだろうさ」
「一番は、何も変わらない事だけどね」
「そうだな。何かあればすぐに言え。私でも、アクアでも、ゲルダでも、誰でも良い。色々と注目されるようなプレイをしているから、トラブルも増えるだろ。アカリにも同じように伝えといてくれ。真っ先に巻き込まれるとしたら、あいつだからな」
「分かった」
「それじゃあな」
「スノウにご飯をあげるのを忘れないようにしなさい。テイムモンスターの回復アイテムみたいになるわ。それと懐き度にも影響してくるみたいだから。まぁ、今の状態を見ていたら、懐き度は心配要らないと思うけど、ちゃんと世話はしなさい。やっておいて損はないはずよ」
このゲームでも懐き度の概念はあるみたい。私の指示を聞いてくれるかどうかに影響してくるものだと思うけど、スノウは、私の指示をしっかりと聞いてくれる。それを見て、心配する必要はないって考えたみたい。
それでも、しっかりとやれって言うって事は、懐き度が下がる可能性も十分にあるって事だと思う。
「分かりました」
そう返事をすると、フレ姉とゲルダさんは去って行った。取り敢えず、フレ姉達に相談出来た事で、現状で取れる行動が分かった。しばらくは大変だけど、スノウには、街に入る時だけ空を飛んで待機してもらう。
「早く解決してあげないと。あっ、てか、【調教】を装備するって事は……」
再び装備スキルの選定をしないといけない。
「取り敢えず、【未来視】を外しておくかな。ボス戦とか以外使わないし」
【未来視】を常用する程、頭に自信はないので、一番外しやすい。
「さてと、海に行くか……って、そういえば、フレ姉から伝言を頼まれていたんだった。先にアカリエに行こっと」
ファーストタウンに戻ってアカリエに向かう。ちらっと空を確認したけど、スノウの姿は見えない。ちょっとでも姿が見えたら、ちゃんといるのかって安心出来るけど、同時に私の他のプレイヤー達にも見えてしまう可能性があるという事なので、今の状態でも安心といえば安心だ。
「視力がもっと良くなれば、私にだけ見えるかな」
【視力強化】が、もっとレベルアップしたら、ここからでもスノウの様子を確認出来るかもしれない。ただ、【視力強化】を育てる方法が、目で見る事しかないから、集中して育てるという事が出来ない。【双天眼】と【未来視】で酷使するのは、目よりも頭なので、目への経験値は、そこまで高くない。
周囲を見て、庭付きの家がないかなっと探していたら、アカリエに着いた。やっぱり庭付きとなると、あまりないみたい。アク姉達が使っているような集合住宅的なのが、基本になっていそう。
やっぱり、フレ姉達の言う通り、海で見つけるしかないのかもしれない。
0
お気に入りに追加
52
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/essay.png?id=5ada788558fa89228aea)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/contemporary.png?id=0dd465581c48dda76bd4)
体育座りでスカートを汚してしまったあの日々
yoshieeesan
現代文学
学生時代にやたらとさせられた体育座りですが、女性からすると服が汚れた嫌な思い出が多いです。そういった短編小説を書いていきます。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/horror.png?id=d742d2f035dd0b8efefe)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる