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第1章 イリス大陸編
第33話 二日目
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「やっぱり、デコイがひとつだけじゃ不自然だよな。遠目で罠だと分からなくても、寝ている人が一人だけじゃ、他二人が待ち伏せしてるって思われる可能性があるし……」
「……予備のフードを持ってる。あと、野営用のタープも」
「貸してくれるの?」
エクスプラがバッグから折りたたまれたフードと丸められた布を取り出し、無言で頷いた。
「なんだ、貸せるの持ってるなら最初に言ってくれればよかったのに」
フードとタープを受け取った不動颯太は、警戒しながら木から降りた。そして草木を集め、急ごしらえで寝ている人のデコイを新たに二つ作った。
「これで、どこからどうみても三人パーティが寝ているように見えるはずだ」
不動颯太とエクスプラは木の上から監視を続ける。
野営の罠に誰も釣られて来ないまま、数時間が経過した。
野生動物も火を恐れて近寄らず、辺りは静まり返っている。不動颯太に聞こえるのは、彼らを見張る監視獣のフクロウの鳴き声のみだ。
「ふわぁ~」
不動颯太は眠気に耐え切れずあくびを漏らした。
「……一晩中見張るのは厳しい。交代で休むべき。ソータは寝てて」
「ありがとう、そうさせてもらうよ。エクスプラも、眠くなったら俺を起こしてね」
不動颯太はそのまま木の上で睡眠を取ることにした。
「よいしょ、バランス取るの難しいな」
不動颯太は木の枝の上で、丁度良い姿勢を維持するのに苦労しつつもなんとか就寝した。
数時間が経過し、深夜の時刻となる。
不動颯太は、身体の絶妙なバランスが崩れてふと目を覚ました。木から落ちそうになるほどではなかったが、馴れない姿勢と環境では睡眠も浅くなってしまったのだ。
「?」
視界が霞み、寝ぼけて意識がはっきりしない状態で、不動颯太はエクスプラの様子を見た。エクスプラは腕のテーピングを巻き直しながら、何やら小声で独り言をボソボソと呟いていた。声量が小さすぎて内容は不動颯太には分からなかった。監視獣でも聞き取れないほどの音量である。
不動颯太は姿勢を正して二度寝した。エクスプラも、不動颯太が起きたとは気づいていなかった。
さらに数時間が経過して、不動颯太はエクスプラに起こされて見張りを交代した。そして何事もなく朝を迎えた。
「おはよう、エクスプラ。よく眠れた?」
「……うん」
「俺はよく寝付けなかったよ。木の上は馴れなくてね」
目を覚ましたエクスプラに、不動颯太は挨拶する。
エクスプラは軽く伸びをして、バッグから小さな入れ物を取り出した。入れ物の蓋を開けると半固形のクリームが入っており、エクスプラはそれを手で取って顔に塗った。
「……ジロジロ見ないで」
「あ、ごめん」
不動颯太はエクスプラが何をしているのか気になって見ていたが、咎められて後ろを向いた。化粧をしている最中を見られて面白く思うわけがないと、不動颯太は反省した。
顔だけでなく、首元や肌が露出する部分全てにクリームを塗り終えたエクスプラは、手鏡で顔色の具合をチェックする。
「……もう大丈夫」
「はは、悪いね」
不動颯太は振り返り愛想笑いをする。
エクスプラの顔を見た不動颯太には、心なしか彼女の褐色の肌が少し明るみを帯びたように見えた。
「……今日も、ずっと木の上にいるの?」
「そのつもりだよ」
不動颯太とエクスプラは二日目も木の上で過ごすことにした。
日が昇ってからは時々、遠くの方で爆発音が聞こえることもあったが、野営の炎も目立たないので不動颯太たちの元へ敵がやってくることもなかった。
敵に襲われる可能性が低いので、不動颯太とエクスプラは日中のうちに交代で睡眠を取ることにした。
「そろそろ日没だ。エクスプラ」
「分かってる……」
日が沈み暗くなってきたので、不動颯太とエクスプラは警戒心を強める。
「っ!?」
気を引き締めたその時、不動颯太とエクスプラはどこからか強い敵意を感じた。
次の瞬間、遠くの方から氷が地面を伝って伸び、三つのデコイとカーバンクル石が一瞬にして凍り付く。火が消えたため、辺りは暗くなった。
その様子を見た不動颯太とエクスプラは驚き、息を殺した。
「ひえ~、カチンコチンだあ」
「おいおい、殺してないだろうな」
「心配するな。手加減はしてある。すぐに解凍すりゃ死にはしないさ。ま、凍傷になってしばらくはまともに歩けないだろうがな」
氷が伸びてきた方向から、灯りと共に三人の冒険者がやってきた。一人はランタンを持った女で、一人は剣を持った男、もう一人は素手の男であった。
「さて、そろそろ解かしてやるか」
素手の冒険者が早口で細い息のような言葉を発する。すると、冒険者の手のひらに炎が現れた。彼は炎の聖法使いである。
「ん? この感じ……こりゃ、人じゃねえ! ダミーだ!」
デコイを炎の聖法で解凍しようとした炎の聖法使いは、それが人間でないことに気付いた。そして、音にならない詠唱をかなりの早口でボソボソと唱え、目の前に向けて手をかざして氷の聖法を放つ。すると、不動颯太の数本となりの樹木が凍り付いた。
「っ!?」
不動颯太は驚き、ヒヤリとした。
野営に見せかけた罠だと気付いた炎の聖法使いは、確信はないが敵が樹木の上に隠れていると思ったのだ。そして、当てずっぽうで樹木に対し攻撃を行ったのである。
「がはっ!?」
不動颯太は咄嗟に炎の聖法使いの背中に飛び降りた。炎の聖法使いはうつぶせに倒れ、不動颯太が両腕を掴んで身動きを取れなくする。
不動颯太は戦闘は回避できないと即座に判断し、敵が動揺している間に奇襲をかけたのだ。
一瞬遅れてエクスプラがもう一人の剣士の男に飛び乗り、巧みな体術で拘束する。
「地獄の亡者よ、淵より覚めて我に従え」
エクスプラがそう唱えると、彼女のすぐ隣の地面に発光する幾何学模様――魔法陣が浮かび上がった。そして、魔法陣の中心から影の召喚獣が、まるで地中から浮かび出てくるかのように現れた。
「えっ、えっ」
「動くかないで、動くとコイツの骨を折る……」
エクスプラは、突然の事であたふたとしているランタンを持った女に敵意を向けて威圧した。
女が動けないでいる間に、召喚獣の召喚が完了する。召喚獣は俊敏な動きで女に迫り、その首を掴み上げた。女はランタンを落とし、唸り声をあげながら足をばたつかせる。
召喚獣は獣とは言い難く、身長三メートル近い人型で、恐ろしく細身で不気味な生き物だった。
エクスプラは懐からロープを取り出し、片手で上手く巻きつけ剣士の男を完全に拘束した。そして立ち上がり、バッグからロープを取り出して、首を絞められている女を、剣士の男と同様に縛り上げた。
召喚獣は身動きが取れなくなった女を離し、女は地面にどさりと倒れ込んだ。
「クソッ、役立たず共が……!」
不動颯太に馬乗りにされている炎の聖法使いは、仲間が拘束されている様を見て悪態をついた。
「……予備のフードを持ってる。あと、野営用のタープも」
「貸してくれるの?」
エクスプラがバッグから折りたたまれたフードと丸められた布を取り出し、無言で頷いた。
「なんだ、貸せるの持ってるなら最初に言ってくれればよかったのに」
フードとタープを受け取った不動颯太は、警戒しながら木から降りた。そして草木を集め、急ごしらえで寝ている人のデコイを新たに二つ作った。
「これで、どこからどうみても三人パーティが寝ているように見えるはずだ」
不動颯太とエクスプラは木の上から監視を続ける。
野営の罠に誰も釣られて来ないまま、数時間が経過した。
野生動物も火を恐れて近寄らず、辺りは静まり返っている。不動颯太に聞こえるのは、彼らを見張る監視獣のフクロウの鳴き声のみだ。
「ふわぁ~」
不動颯太は眠気に耐え切れずあくびを漏らした。
「……一晩中見張るのは厳しい。交代で休むべき。ソータは寝てて」
「ありがとう、そうさせてもらうよ。エクスプラも、眠くなったら俺を起こしてね」
不動颯太はそのまま木の上で睡眠を取ることにした。
「よいしょ、バランス取るの難しいな」
不動颯太は木の枝の上で、丁度良い姿勢を維持するのに苦労しつつもなんとか就寝した。
数時間が経過し、深夜の時刻となる。
不動颯太は、身体の絶妙なバランスが崩れてふと目を覚ました。木から落ちそうになるほどではなかったが、馴れない姿勢と環境では睡眠も浅くなってしまったのだ。
「?」
視界が霞み、寝ぼけて意識がはっきりしない状態で、不動颯太はエクスプラの様子を見た。エクスプラは腕のテーピングを巻き直しながら、何やら小声で独り言をボソボソと呟いていた。声量が小さすぎて内容は不動颯太には分からなかった。監視獣でも聞き取れないほどの音量である。
不動颯太は姿勢を正して二度寝した。エクスプラも、不動颯太が起きたとは気づいていなかった。
さらに数時間が経過して、不動颯太はエクスプラに起こされて見張りを交代した。そして何事もなく朝を迎えた。
「おはよう、エクスプラ。よく眠れた?」
「……うん」
「俺はよく寝付けなかったよ。木の上は馴れなくてね」
目を覚ましたエクスプラに、不動颯太は挨拶する。
エクスプラは軽く伸びをして、バッグから小さな入れ物を取り出した。入れ物の蓋を開けると半固形のクリームが入っており、エクスプラはそれを手で取って顔に塗った。
「……ジロジロ見ないで」
「あ、ごめん」
不動颯太はエクスプラが何をしているのか気になって見ていたが、咎められて後ろを向いた。化粧をしている最中を見られて面白く思うわけがないと、不動颯太は反省した。
顔だけでなく、首元や肌が露出する部分全てにクリームを塗り終えたエクスプラは、手鏡で顔色の具合をチェックする。
「……もう大丈夫」
「はは、悪いね」
不動颯太は振り返り愛想笑いをする。
エクスプラの顔を見た不動颯太には、心なしか彼女の褐色の肌が少し明るみを帯びたように見えた。
「……今日も、ずっと木の上にいるの?」
「そのつもりだよ」
不動颯太とエクスプラは二日目も木の上で過ごすことにした。
日が昇ってからは時々、遠くの方で爆発音が聞こえることもあったが、野営の炎も目立たないので不動颯太たちの元へ敵がやってくることもなかった。
敵に襲われる可能性が低いので、不動颯太とエクスプラは日中のうちに交代で睡眠を取ることにした。
「そろそろ日没だ。エクスプラ」
「分かってる……」
日が沈み暗くなってきたので、不動颯太とエクスプラは警戒心を強める。
「っ!?」
気を引き締めたその時、不動颯太とエクスプラはどこからか強い敵意を感じた。
次の瞬間、遠くの方から氷が地面を伝って伸び、三つのデコイとカーバンクル石が一瞬にして凍り付く。火が消えたため、辺りは暗くなった。
その様子を見た不動颯太とエクスプラは驚き、息を殺した。
「ひえ~、カチンコチンだあ」
「おいおい、殺してないだろうな」
「心配するな。手加減はしてある。すぐに解凍すりゃ死にはしないさ。ま、凍傷になってしばらくはまともに歩けないだろうがな」
氷が伸びてきた方向から、灯りと共に三人の冒険者がやってきた。一人はランタンを持った女で、一人は剣を持った男、もう一人は素手の男であった。
「さて、そろそろ解かしてやるか」
素手の冒険者が早口で細い息のような言葉を発する。すると、冒険者の手のひらに炎が現れた。彼は炎の聖法使いである。
「ん? この感じ……こりゃ、人じゃねえ! ダミーだ!」
デコイを炎の聖法で解凍しようとした炎の聖法使いは、それが人間でないことに気付いた。そして、音にならない詠唱をかなりの早口でボソボソと唱え、目の前に向けて手をかざして氷の聖法を放つ。すると、不動颯太の数本となりの樹木が凍り付いた。
「っ!?」
不動颯太は驚き、ヒヤリとした。
野営に見せかけた罠だと気付いた炎の聖法使いは、確信はないが敵が樹木の上に隠れていると思ったのだ。そして、当てずっぽうで樹木に対し攻撃を行ったのである。
「がはっ!?」
不動颯太は咄嗟に炎の聖法使いの背中に飛び降りた。炎の聖法使いはうつぶせに倒れ、不動颯太が両腕を掴んで身動きを取れなくする。
不動颯太は戦闘は回避できないと即座に判断し、敵が動揺している間に奇襲をかけたのだ。
一瞬遅れてエクスプラがもう一人の剣士の男に飛び乗り、巧みな体術で拘束する。
「地獄の亡者よ、淵より覚めて我に従え」
エクスプラがそう唱えると、彼女のすぐ隣の地面に発光する幾何学模様――魔法陣が浮かび上がった。そして、魔法陣の中心から影の召喚獣が、まるで地中から浮かび出てくるかのように現れた。
「えっ、えっ」
「動くかないで、動くとコイツの骨を折る……」
エクスプラは、突然の事であたふたとしているランタンを持った女に敵意を向けて威圧した。
女が動けないでいる間に、召喚獣の召喚が完了する。召喚獣は俊敏な動きで女に迫り、その首を掴み上げた。女はランタンを落とし、唸り声をあげながら足をばたつかせる。
召喚獣は獣とは言い難く、身長三メートル近い人型で、恐ろしく細身で不気味な生き物だった。
エクスプラは懐からロープを取り出し、片手で上手く巻きつけ剣士の男を完全に拘束した。そして立ち上がり、バッグからロープを取り出して、首を絞められている女を、剣士の男と同様に縛り上げた。
召喚獣は身動きが取れなくなった女を離し、女は地面にどさりと倒れ込んだ。
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