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しおりを挟む今日のブラウスとパンツはおそろいの色だったんだね、美帆子先生?
朝、服と下着を選ぶ美帆子先生の姿を想像して、僕は下腹部を激しく熱くさせた。
「それで、新見の野郎といったら、マジで許せないんですよ。――って、先生聞いています?」
「う……うん。聞いているよ? で、でも、山崎くん、新見くんを追わなくていいの? 彼のこと探していたんじゃないの? ……に……新見くん、帰っちゃうかもしれないよ?」
「あー、まー、そうなんですけど――」
その時、職員室に「ピロリン♪」という電子音が響いた。
音が鳴ったのは、奥野美帆子先生の机の下からだ。
より具体的には、僕の右手の中に持たれた端末から。
スマートフォンの上に示された数字が〇秒から少しずつ増えていく。
「それもそうですね。じゃあ、まぁ、目的も達成されるっぽいので、俺は行きますよ」
「――目的? ん? 何のこと? えっと、新見くんを追いかけていたん……だよね?」
「そうですよ。もちろん。まぁ、あいつを追いかけていた目的が何かってことですけどね」
「よくわからないけれど。――新見くん、見つかるといいね」
「ですね。――お邪魔しました」
それだけ言うと、山崎は踵を返し、職員室から出ていった。
その気配が消えたのを確認してから、彼女は椅子をゆっくりと下げる。
そしてその意識を僕へと向け始めた。
――きっと言いたいことは一杯あるのだろう。だけど――
「新見くん……、って――っ!?」
僕は勢いよく、彼女のブランケットを払いのける。
顕になる彼女の太腿。空色のパンツ。そして、彼女の驚いたような顔。
その全ては、僕が右手に持つスマートフォンへと動画となって収録され続けていた。
「なっ、なに撮っているの? え、いつから? ちょっと待って、新見くん。やめなさい!」
僕の行動に気づき、狼狽する美帆子先生。我を忘れた姿はとても可愛い。
抱きしめたくなるくらいに。食べてしまいたくなるくらいに。
その最奥に、自分の息子を、咥えこませたくなるくらいに。
ちょうどその時、また職員室の扉が開く音がした。
急いで、僕を机の下から引っ張り出そうとする美帆子先生。
でも、僕は動かない。この香しい空間から、僕はまだ出るつもりがない。
『もう少し匿ってくださいよ、先生。――抵抗したら動画をばらまきますからね』
『いいかげんにしてっ。私――君のこと助けてあげたんだよ!?』
『感謝していますよ、もちろん。それに僕は先生のこと大好きなんですから』
『――っ!』
先生は急いで、ブランケットを拾い上げると、さっきみたいにスカートの上に掛けて、座席についた。
「――あ、奥野先生一人ですか? なんだかさっきD組の山崎が出ていきましたけど、なんかあったんですか? なんか神妙な顔していましたけれど?」
入ってきたのは数学の須藤先生だった。声でわかる。
アラサーの須藤先生は、美帆子先生に惚れていて、アプローチをかけているという噂もある。美帆子先生も彼の行為にまんざらでもないのだとか。
つまり僕にとって、須藤先生は敵なのだ。明確に。
だからこいつの前で、美帆子先生に触れ続けるのは、とても気分がいい。
「いえ、な……なんでもないですよ? ちょっと相談に来ていただけで」
「山崎がですか? あいつが奥野先生に相談ですか? へー、そんなキャラクターだとも思えませんがね。で、どんな相談だったんです?」
「あ、いえ、そこは、……その、……こ、個人情報ですので」
取り繕うように言う美帆子先生。
本当に清純な先生だなぁ、――と思う。
僕は思わず彼女の生足に、頬を擦りつけた。肌は柔らかくて、吸い付くようだ。その生足に挟まれているだけで、僕はこの学校に入学して本当に良かったと思うのだ。
だから、まだこの先があるのだと考えると、体の奥の疼きが止められない。
「ハハハ。そうですよね。彼らも思春期ですからね。いろいろと僕らが知らない悩みを抱えていたりもするんでしょう」
「――そう、……そうなんでしょうね。ええ、きっとそうなんだと思います」
そして美帆子先生も「アハハ」と、乾いた笑いを返した。
僕が掴む、両太腿は、微かに震えている。
さっきまではただの僕の悪戯だと思っていたのだろうけれど、彼女だってここまで来れば、それ以上の何かを感じだしているのだとおもう。――動画も撮られているわけだし。
うん、正解だよ。――まぁ、ちょっと気づくのが遅かったけどね。
そんなところも含めて、大好きだよ。――奥野美帆子先生。
美帆子先生の斜向いのデスクに立つ須藤先生は、僕に気づかない。
僕のいる机の下も、彼女の腰から下も、全てが彼からは死角だから。
そして美帆子先生もきっとそれに気づいている。
だから彼女が表情を変えたりしないかぎり、下手に動かない限り、須藤先生に気づかれることはないのだ。
彼女が我慢しさえすれば、全ては平穏無事に終わるのだ。
「……す、須藤先生は、これからまだお仕事ですか?」
「ええ。でもまぁ、ちょっと資料を取りに来ただけなので。また部活動の顧問の方に戻りますよ? ……どうかされましたか? ちょっと顔が赤いような気もしますが? 風邪とかじゃないですよね。――大丈夫ですか?」
「……え!? あ、はい。大丈夫ですよ。ちょっとのぼせちゃったみたいで」
美帆子先生、ちょっと苦しい言い訳をする。本当に可愛らしい人だ。
可愛らしいから、その太腿を机の下で撫で撫でしてあげるね。なでなで。
だから、もっと虐めたくなる。だから、もっと陵辱したくなる。
僕は生足となった、彼女の内腿に左手を沿わしていく。
右手はスマートフォンを持ったまま。動画の撮影を続けたまま。
念のため、須藤先生には聞こえないように、小さな声で囁く。
『抵抗しないでくださいね? もし僕の存在がバレるようなことをすれば、さっきの動画を校内の生徒や保護者にばらまきますからね?』
彼女が返事を返すことはなかった。
ただ、観念したように、彼女が太腿を閉じる力はゆっくりと緩んでいった。
開かれた聖地を、僕の手が這っていく。パンストがあった先程とくらべて随分とスムーズに、そして軽やかに神秘の秘境へと進んでいく。
空色のパンツ。
その布地は柔らかくて、ふっくらと膨れた恥丘を覆っていた。
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