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第四章 遊園地
遊園地(4)
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少し不安そうな表情を浮かべると、森美樹はベンチに両手を突いて首を傾げた。
「――あの二人が一緒にお手洗いと買い物に行くと、……何か不味いことでもあるの?」
彼女の放つ不穏な空気に、僕は違和感を覚える。
風に流された茶色い毛先が、彼女の眉に掛かる。その下で細めた目。
僕があらためて尋ねると、森さんは「あっ」と小さく声を漏らした。
「……あ、なんでもない、なんでもないの。気にしないで!」
両手を振った彼女の表情は、いつもの無邪気な笑顔に戻っていた。
そんなことを言われても、気にしないわけにはいかないのだけど。
「――もしかして、何か……心配ごと?」
要領を得ないままに、僕は隣に座る森美樹の横顔を覗き込む。
彼女は、ちょっと困ったように苦笑いを浮かべた。
「――うーん。あーし、あんまり辛気臭い話、自分からしたくはないんだけど。……まぁ、なんだか自分から墓穴掘っちゃったみたいだし、……仕方ないか~」
そう言って森さんは、溜息をついた。
「――本当はいつも不安なんだよね。洋平はあーしのどこが好きなんだろう? いつまであーしの彼氏でいてくれるんだろう――って」
彼女はまた笑顔だけの仮面を取って、そも目を細めた。
膝の上に頬杖を突く。
憂いを帯びた横顔。黒いスキニーパンツ。灰色のプルオーバー。
栗色の髪を冬の風が攫う。
物憂げな姿は、いつもの子供っぽい彼女とは違う。
僕なんかより、ずっと大人の女性に見えた。
「あ、――そういうの、心配なんだ?」
「だってそうでしょう? あーしはクラスの中心のグループでもなくて、ギャルにもなりきれない中途半端な女の子。――勉強だって全然じゃん?」
まぁ、そういう外形的な事実に関しては――全くそのとおりなのだが。
僕は否定も肯定もせずに、彼女の言葉に耳を傾ける。
「――だから洋平が、どうしてあーしを選んでくれているのか、――全然わかんないの」
「でも水上は、やっぱり、森さんのことが好きなんだと思うよ?」
「――なんで、そう思うの?」
「なんでって……。――そんなの、見ていればわかるよ」
断言で返す。
森さんは一瞬驚いたみたいに目を開いた。
それからゆっくりと口元に笑みを広げていく。
「ありがと。やっぱ悠木くんって、イイやつだね?」
「そりゃどうも」
「――うん。……悠木くんは、明莉ちゃんのことが好きなんだよね? それも……見ていればわかるよ?」
「――そりゃどうも。……ていうか、何度も言っているからそう見えるだけだろ?」
僕が素っ気なく返すと、森さんは「ううん」と首を振って、否定した。
「だって悠木くん、いっつも明莉ちゃんのこと見ているもん。あーしと喋っていても、すぐに視線が明莉ちゃんの方に行くんだよ? ……自分で気づいてなかった?」
まじか。気づいてなかった。
本格的にチョロい幼馴染だ。
「――なんか、ごめん」
「謝ることは、全然ないよ。全然イイと思う。素敵だと思う。そうやって一途に誰かのことを思い続けられる男の子って、素敵だと思うよ?」
「それは――ありがとう」
御礼を返しながら、なんとも複雑な気分だった。
一途に思い続けた結果、ずっと好きだった幼馴染を他の男に奪われているのが、そんな僕の現在なのだ。
「でもやっぱり、水上は普通に、森さんのこと好きだと思うぜ。心配すること――ないよ」
僕はそう言って上体をベンチの背もたれに投げ出した。ちょっと物憂げな彼女の隣で。
太陽はまだ西の空にあったけれど、徐々に黄昏が迫り出していた。
遊んで疲れた体が、傾く太陽の光に柔らかく包まれる。
アンニュイな気持ちになる。
そんな時間帯なのだと思う。
「うん。でも、ずっと明莉ちゃんに一途な悠木くんと違って、洋平ってあーしと付き合う前にも、何人か彼女がいたんじゃん? ……だから、あーしもそのうち捨てられちゃうんじゃないかって……不安なんだよね~」
「――森さん、……心配のしすぎだよ」
「だよね? こういうの重いよね?」
そう言って彼女はぺろりろ舌を出した。
重いとかそういうのじゃない。
水上はそんなに勝手なやつじゃない。
僕はそう思うのだ。
男同士の友達だからこれまでの恋愛話も聞いてきた。
相手の女の子も僕の知ってる子だったりした。
だから別れに至る経緯も、それなりに理解できた。
確かに水上はイケメンだし、調子に乗るところがある。
だから、誤解されることもある。
でも基本的には普通に恋をして、普通にすれ違って恋に破れて、凹む。
――まぁ、そういう奴なんだ。あいつは。
誰かをそんな軽く扱って、捨てる――みたいなことは無い――と思う。
「重くなんてないよ。――ううん、重くたっていいんだよ。……森さんで重いなら、僕なんて激重だよ。……鉛の塊だよ」
「アハハハ。悠木くん、ウケる! そうだね、そうだよね――」
ウケられて、しまった。
そこは「そんなことないよ!」って否定してくれても、良かったんだけど。
激重、認定、頂きました。
――拝承。
「でもさ~。今日はなんだかジェラっちゃったな~」
森さんが拗ねたように、唇を突き出した。
「――何が?」
「だって、洋平、楽しそうに明莉ちゃんとばっかり話していたじゃん?」
「そんなことない――ことも……なかったかな」
「――でしょ? ダブルデートの筈なのにね?」
反射的に否定しようとしたけれど、少し考えてそのフライング気味な一言を撤回した。
森さんは抗議するみたいに口を尖らせる。
たしかに午後に入ってから、やたら二人は隣合って歩いていた。
今だって、二人でお手洗いに行っている。
――でもそれには一応理由もあるのだ。
「――それはさ。水上が、聞き出してくれる、って言ったんだよ。……明莉が、僕のことをどう思っているのか。――だから明莉と打ち解けて、話す機会を多く持とうとしてくれたんだと思う」
きっとそういうことなんだと思う。
ただ単に、友達として会話に興じていたということもあるかもしれないけれど。
もしくは思いの外、二人の気が合ったということもあるのかもしれないけれど。
「――そっか」
「おう。そうだ。ごめんな、なんだか彼氏のことを、変に使っちゃってたみたいで」
森美樹は首を振る。
「ううん。こっちこそごめん、湿っぽい話に付き合わせちゃって。どうしても時々、思っちゃうんだ。洋平には、あーしみたいな中途半端な女の子じゃなくて、――明莉ちゃんみたいな、綺麗で、可愛くて、頭の良い女の子の方がお似合いなんじゃないかって――」
そう言って、彼女は健気に笑った。
「――森さんは、間違いなく可愛いし、素敵だよ。水上とも、――お似合いだと思うよ」
我ながら臭いことを言っているな。
そういう自覚はある。
でもなんだかそんな言葉が、口を突いて出た。
「ありがとう! ほんと悠木くんって、イイ奴だね。あーしも悠木くんみたいな男の子好きになったら良かったかな~?」
そんな軽率な言葉を、森美樹が口にする。
彼女の無防備さが、僕には眩しく思えた。
「――駄目だよ」
「――どうして?」
「僕が好きなのは、この世界に何が起きようとも、篠宮明莉――ただ一人だから」
断言する。
森美樹は一瞬目をまん丸に開く。
それから口に丸めた手を当ててニシシと笑った。
「――重いよ! 悠木くん」
「悪いか?」
「激重くんだよっ!」
「激落ちくんみたいに言うな!」
彼女はスキニーパンツに包まれた両足を上げて、反動をつける。
そして「よいしょ!」と立ち上がった。
西日を背に振り返る。くるくるとした栗色の髪の間に、橙色の光が乱反射する。
「ありがとう、悠木くん。なんだかちょっと元気が戻ってきたよ!」
「まぁ、単純に遊び疲れていただけなのかもよ。体が疲れると、心にも来るからなぁ」
――体と心は――繋がっているから。
「アハハ。かもね。いやー、悠木くん、イイやつだから、今日を機にもっと仲良くなれそうだよ。あーし、やっぱり悠木くんのこと、秋翔くんって、呼んでいい?」
「――あ、それはいいわ。悠木くんで。森さん」
「もう、なんでよっ!」
彼女が握り拳を作って頬を膨らませた、その時だった。
「――危ないっ!」
「――えっ!?」
大きな白と黒の色で斑に塗られた大きな物体が彼女へと接近するのが見えた。
――ぶつかる!
咄嗟に僕は立ち上がり、彼女の腕を引いた。
バランスを崩す彼女。
右手に掴んだ彼女の腕は、とても華奢な少女のそれだった。
そのまま彼女は僕の上体へと倒れ込む。
僕はその身体を、崩れ落ちさせないように、抱きとめた。
胸に彼女の少し骨ばった肉体の感触。
そして栗色の髪が、柔らかく頬に触れた。
「――悠木くん?」
彼女を抱きしめる僕の胸の中で、困ったような瞳が僕を見上げていた。
「――あの二人が一緒にお手洗いと買い物に行くと、……何か不味いことでもあるの?」
彼女の放つ不穏な空気に、僕は違和感を覚える。
風に流された茶色い毛先が、彼女の眉に掛かる。その下で細めた目。
僕があらためて尋ねると、森さんは「あっ」と小さく声を漏らした。
「……あ、なんでもない、なんでもないの。気にしないで!」
両手を振った彼女の表情は、いつもの無邪気な笑顔に戻っていた。
そんなことを言われても、気にしないわけにはいかないのだけど。
「――もしかして、何か……心配ごと?」
要領を得ないままに、僕は隣に座る森美樹の横顔を覗き込む。
彼女は、ちょっと困ったように苦笑いを浮かべた。
「――うーん。あーし、あんまり辛気臭い話、自分からしたくはないんだけど。……まぁ、なんだか自分から墓穴掘っちゃったみたいだし、……仕方ないか~」
そう言って森さんは、溜息をついた。
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彼女はまた笑顔だけの仮面を取って、そも目を細めた。
膝の上に頬杖を突く。
憂いを帯びた横顔。黒いスキニーパンツ。灰色のプルオーバー。
栗色の髪を冬の風が攫う。
物憂げな姿は、いつもの子供っぽい彼女とは違う。
僕なんかより、ずっと大人の女性に見えた。
「あ、――そういうの、心配なんだ?」
「だってそうでしょう? あーしはクラスの中心のグループでもなくて、ギャルにもなりきれない中途半端な女の子。――勉強だって全然じゃん?」
まぁ、そういう外形的な事実に関しては――全くそのとおりなのだが。
僕は否定も肯定もせずに、彼女の言葉に耳を傾ける。
「――だから洋平が、どうしてあーしを選んでくれているのか、――全然わかんないの」
「でも水上は、やっぱり、森さんのことが好きなんだと思うよ?」
「――なんで、そう思うの?」
「なんでって……。――そんなの、見ていればわかるよ」
断言で返す。
森さんは一瞬驚いたみたいに目を開いた。
それからゆっくりと口元に笑みを広げていく。
「ありがと。やっぱ悠木くんって、イイやつだね?」
「そりゃどうも」
「――うん。……悠木くんは、明莉ちゃんのことが好きなんだよね? それも……見ていればわかるよ?」
「――そりゃどうも。……ていうか、何度も言っているからそう見えるだけだろ?」
僕が素っ気なく返すと、森さんは「ううん」と首を振って、否定した。
「だって悠木くん、いっつも明莉ちゃんのこと見ているもん。あーしと喋っていても、すぐに視線が明莉ちゃんの方に行くんだよ? ……自分で気づいてなかった?」
まじか。気づいてなかった。
本格的にチョロい幼馴染だ。
「――なんか、ごめん」
「謝ることは、全然ないよ。全然イイと思う。素敵だと思う。そうやって一途に誰かのことを思い続けられる男の子って、素敵だと思うよ?」
「それは――ありがとう」
御礼を返しながら、なんとも複雑な気分だった。
一途に思い続けた結果、ずっと好きだった幼馴染を他の男に奪われているのが、そんな僕の現在なのだ。
「でもやっぱり、水上は普通に、森さんのこと好きだと思うぜ。心配すること――ないよ」
僕はそう言って上体をベンチの背もたれに投げ出した。ちょっと物憂げな彼女の隣で。
太陽はまだ西の空にあったけれど、徐々に黄昏が迫り出していた。
遊んで疲れた体が、傾く太陽の光に柔らかく包まれる。
アンニュイな気持ちになる。
そんな時間帯なのだと思う。
「うん。でも、ずっと明莉ちゃんに一途な悠木くんと違って、洋平ってあーしと付き合う前にも、何人か彼女がいたんじゃん? ……だから、あーしもそのうち捨てられちゃうんじゃないかって……不安なんだよね~」
「――森さん、……心配のしすぎだよ」
「だよね? こういうの重いよね?」
そう言って彼女はぺろりろ舌を出した。
重いとかそういうのじゃない。
水上はそんなに勝手なやつじゃない。
僕はそう思うのだ。
男同士の友達だからこれまでの恋愛話も聞いてきた。
相手の女の子も僕の知ってる子だったりした。
だから別れに至る経緯も、それなりに理解できた。
確かに水上はイケメンだし、調子に乗るところがある。
だから、誤解されることもある。
でも基本的には普通に恋をして、普通にすれ違って恋に破れて、凹む。
――まぁ、そういう奴なんだ。あいつは。
誰かをそんな軽く扱って、捨てる――みたいなことは無い――と思う。
「重くなんてないよ。――ううん、重くたっていいんだよ。……森さんで重いなら、僕なんて激重だよ。……鉛の塊だよ」
「アハハハ。悠木くん、ウケる! そうだね、そうだよね――」
ウケられて、しまった。
そこは「そんなことないよ!」って否定してくれても、良かったんだけど。
激重、認定、頂きました。
――拝承。
「でもさ~。今日はなんだかジェラっちゃったな~」
森さんが拗ねたように、唇を突き出した。
「――何が?」
「だって、洋平、楽しそうに明莉ちゃんとばっかり話していたじゃん?」
「そんなことない――ことも……なかったかな」
「――でしょ? ダブルデートの筈なのにね?」
反射的に否定しようとしたけれど、少し考えてそのフライング気味な一言を撤回した。
森さんは抗議するみたいに口を尖らせる。
たしかに午後に入ってから、やたら二人は隣合って歩いていた。
今だって、二人でお手洗いに行っている。
――でもそれには一応理由もあるのだ。
「――それはさ。水上が、聞き出してくれる、って言ったんだよ。……明莉が、僕のことをどう思っているのか。――だから明莉と打ち解けて、話す機会を多く持とうとしてくれたんだと思う」
きっとそういうことなんだと思う。
ただ単に、友達として会話に興じていたということもあるかもしれないけれど。
もしくは思いの外、二人の気が合ったということもあるのかもしれないけれど。
「――そっか」
「おう。そうだ。ごめんな、なんだか彼氏のことを、変に使っちゃってたみたいで」
森美樹は首を振る。
「ううん。こっちこそごめん、湿っぽい話に付き合わせちゃって。どうしても時々、思っちゃうんだ。洋平には、あーしみたいな中途半端な女の子じゃなくて、――明莉ちゃんみたいな、綺麗で、可愛くて、頭の良い女の子の方がお似合いなんじゃないかって――」
そう言って、彼女は健気に笑った。
「――森さんは、間違いなく可愛いし、素敵だよ。水上とも、――お似合いだと思うよ」
我ながら臭いことを言っているな。
そういう自覚はある。
でもなんだかそんな言葉が、口を突いて出た。
「ありがとう! ほんと悠木くんって、イイ奴だね。あーしも悠木くんみたいな男の子好きになったら良かったかな~?」
そんな軽率な言葉を、森美樹が口にする。
彼女の無防備さが、僕には眩しく思えた。
「――駄目だよ」
「――どうして?」
「僕が好きなのは、この世界に何が起きようとも、篠宮明莉――ただ一人だから」
断言する。
森美樹は一瞬目をまん丸に開く。
それから口に丸めた手を当ててニシシと笑った。
「――重いよ! 悠木くん」
「悪いか?」
「激重くんだよっ!」
「激落ちくんみたいに言うな!」
彼女はスキニーパンツに包まれた両足を上げて、反動をつける。
そして「よいしょ!」と立ち上がった。
西日を背に振り返る。くるくるとした栗色の髪の間に、橙色の光が乱反射する。
「ありがとう、悠木くん。なんだかちょっと元気が戻ってきたよ!」
「まぁ、単純に遊び疲れていただけなのかもよ。体が疲れると、心にも来るからなぁ」
――体と心は――繋がっているから。
「アハハ。かもね。いやー、悠木くん、イイやつだから、今日を機にもっと仲良くなれそうだよ。あーし、やっぱり悠木くんのこと、秋翔くんって、呼んでいい?」
「――あ、それはいいわ。悠木くんで。森さん」
「もう、なんでよっ!」
彼女が握り拳を作って頬を膨らませた、その時だった。
「――危ないっ!」
「――えっ!?」
大きな白と黒の色で斑に塗られた大きな物体が彼女へと接近するのが見えた。
――ぶつかる!
咄嗟に僕は立ち上がり、彼女の腕を引いた。
バランスを崩す彼女。
右手に掴んだ彼女の腕は、とても華奢な少女のそれだった。
そのまま彼女は僕の上体へと倒れ込む。
僕はその身体を、崩れ落ちさせないように、抱きとめた。
胸に彼女の少し骨ばった肉体の感触。
そして栗色の髪が、柔らかく頬に触れた。
「――悠木くん?」
彼女を抱きしめる僕の胸の中で、困ったような瞳が僕を見上げていた。
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