17 / 109
第三章 動画
動画(9)
しおりを挟む
暗闇の中で、僕は温かさに包まれている。
包み込む濡れた襞。往来する空気の流れ。
太ももの付け根に沿わせた両手が、優しく摩る。
指先が陰嚢に触れて、僕の情けない垂れ袋を弄ぶ。
目を開いた。
白昼色のシーリングライトが照らすリビングルーム。
前方の白い壁面には大型の液晶テレビ。
ダークブラウンの本棚。
机の上には幾つかの雑誌。
さっきまで香奈恵さんが持っていたアランジアロンゾのマグカップ。
ソファの上に手を伸ばして、スマホを取り上げる。
ロックを解除してカメラアプリを起動すると、インカメラに切り換えた。
そしてソファーの座面の隙間に挟むように立て掛ける。
液晶画面には僕の股間に沈める彼女の横顔が映っている。
夢中で僕の肉棒をしゃぶる彼女に気付かれないように――僕は録画ボタンを押した。
視線を落とす。
艶やかな長い髪が僕の股間で揺れている。
両手でその髪に触れ、少しだけ力を加える。
広げた手で彼女のこめかみを捕まえて、そっとその顔を起こした。
「……ん?」
下腹部に顔を埋めて細めていた彼女の目。
今度は尋ねるみたいに僕を見上げる。
香奈恵さんの唇は開かれて、僕のふやけたペニスを咥えている。
少し口が開いて隙間から湿った息が漏れる。
股間に掛かる生々しい空気の流れが、彼女の存在をたまらなく感じさせた。
彼女の髪を掻き上げるように、両手を上方へと滑らせる。
そして僕に奉仕する頭部を両手優しく包むと、――僕の股間へともう一度彼女を押さえつけた。
「――んんん! んー! んー!」
香奈恵さんが苦しそうに呻く。
目を細めて、眉を顰める。苦悶の表情だ。
僕の剛直が喉奥に届き、息が詰まったのだ、と思う。
僕の内腿に添える彼女の手に力が入って、太腿の中に指先が沈んだ。
そんな彼女の指先による抵抗さえもが――気持ちよかった。
僕は腰を上げて、もう一度彼女の喉奥を突き上げた。
「んんむっ! んーっ!」
彼女が唸るので、僕は彼女の頭を押さえていた手を外す。
自由を取り戻した彼女の頭部は後ろへと逸れる。
彼女の口から僕のだらしない肉棒がだらんと零れ落ちた。
彼女はそのまま、ケホッ、ケホッ、と左手で口を押さえて、何度か咽ぶ。
右手のひらはソファの上に頭を垂らした僕の一物を、掬うように支えている。
「――もうっ、だから奥は突かないでって、言ったじゃない!」
不満気に香奈恵さんは、上目遣いで唇を尖らせた。
右手のひらを少し丸くして、僕の裏筋を撫でながら。
「ごめん、ごめん。……でも、香奈恵さん、そんなに嫌そうじゃ――なかったからさ」
「――悠木くん。あのねぇ。見ればわかるでしょ? 息が、詰まっちゃうのよ? ――もう」
そう言って彼女は眦を下げた。
頬が膨らみ、――ほんのり赤く上気立つ。
右手を伸ばす。
手のひらで左頬を撫でると、彼女はくすぐったそうに左目を閉じた。
「――聞いてる?」
「うん、聞いてるよ。……香奈恵さんって、本当に――可愛いね」
「もう、何言っているのよ? それが脅迫している男の子の言葉? 君は自分の立場を分かっているの? 君は復讐のため、私に――フェラチオさせているんだからね?」
右手は丸くして、彼女が僕の肉棒を前後に摩る。
左手も股間へと伸びて僕の陰嚢の掬うよう撫でる。
何故だか脅迫している僕が、脅迫されている彼女から、お説教を受けている。
「――そうだった。僕は貴女を脅迫しているんだったね」
「そうよ――? 悠木くんは私のことを脅迫しているんだから」
そう言うと、彼女は唇をかすかに開く。
昏い口腔が、白い歯列と蠢く舌先を潜ませながら、その中に広がっている。
僕を見上げる君。
さっきまで虚だった瞳には、潤んだ光がが宿っていた。
甘えるように瞼は半分閉じられて、僕を見る目が細くなる。
「――じゃあ、ちゃんと最後までやってもらわないといけないね」
「……最後――まで?」
少し困ったように首を傾げる。
「そうだよ。香奈恵さんの唇で、僕を最後まで――イカせてよ」
僕は左手も彼女の頬へと差し出す。
そっと触れると、彼女はビクッと体を震わせてから「アッ」とくぐもった声を漏らした。
両頬を包み、小指を彼女の下顎骨に沿わせる。
そっと持ち上げると、さっきまで僕を捕まえていた形の良い唇が、開かれたまま微かに上を向いた。
「――悠木……くん?」
僕はただ吸い込まれるように上体を前に倒す。
上向いた彼女の額に僕の額がぶつかる。
彼女の少し高い体温が額から、皮膚の接触を通して伝わる。
そして僕の鼻先が、彼女の鼻先へと触れた。
彼女の息が、僕の顔へと生温かく掛かる。
唇が――そこにあった。
「ちょっと。――んっ!」
僕の唇が彼女の唇を覆った。
初めてのキスの感触は――とても柔らかだった。
檸檬の味は、しなかったけれど。
彼女の息が僕の口内に漏れ込んでくるのを感じる。
僕はその流れの元を探るように、無邪気な舌先を伸ばす。
彼女の口内へと侵入した舌の先端が彼女の内側で柔らかな存在に触れた。
ざらざらとした肉塊みたいな生き物は、香奈恵さんの舌だった。
香奈恵さんの舌と、少しだけじゃれ合った。
僕は舌を突き出したまま、彼女から唇をゆっくりと離す。
彼女の唾液を纏った舌先が口内へと戻り、僕の唾液と混ざり合う。
香奈恵さんはとろんとした目で、口を開いたまま舌を出していた。
やがて口を閉じると、彼女は喉を鳴らして唾を一つ飲み込んだ。
「――キスまでするなんて……聞いていないんだけど?」
「言っていなかったですからね」
「貴方のあそこを舐めていた後だから――汚かったかも……だし。――貴方のモノではあるんだけれど?」
人差し指の背で、涙を拭うみたいに下瞼を擦る。
「僕は気にしないですよ。それに香奈恵さんの口が汚いなんて、そんなはずがないんですから――」
「……もう、何を言っているのよ?」
「――嫌……でしたか?」
「……嫌じゃ――……と言うより、悠木くん。これは全部――貴方に脅迫されてやっていることなんですからね?」
そう言って香奈恵さんは大袈裟な溜め息をついて見せた。
白いニットの首元に垂れていた髪を、また彼女は指先で掬って耳に掛けた。
「そうでした。――でもこれが、僕のファーストキスでした」
「そうなの? ……ファーストキス、……明莉さんに取っておかなくて良かったの?」
「そうですよね? そうなんですけど、夢中になっちゃって。香奈恵さんを見ていたら、――つい」
「つい――なんだ」
僕を見上げる香奈恵さんは、満更でも無さそうだった。
「――それに明莉のファーストキスは、もう、無いんで」
「……そうだったよね」
彼女はそう応じると、僕のことを慰めるようにチンポをしごいた。
明莉の顔が脳裏に浮かぶ。
振り向く彼女の姿。
首周りまでのボブヘア。
制服姿の彼女。
膝丈まで上げたスカート。
高校一年生のプールの授業で眩しかった水着姿。
一緒に勉強した二次方程式。
放送部でコンビを組んだ校内放送。
僕の股間が生温かく、肉感的に、また包まれる。
僕は覆い被さった、彼女の頭に手を添える。
昨日、理科実験室で、真白先生が篠宮明莉にしていたように。
優しく、添えるように。
彼女の奉仕に委ねるように。
「ああ……明莉、明莉、明莉、――明莉!」
僕の股間で長い髪が揺れる。
唇が何度も男の根元へと往復する。
彼女の右手指先がその付け根を丸く支えて、左手が太腿を撫でる。
快楽が上昇し、僕は思わず呻き声を漏らした。
舌が肉棒に絡まり、舐め上げる。
唾が僕の分身を濡れさせて、ふやけさせる。
「んっ、んっ、んっ、んっ――!」
リズム良い律動が僕の性感帯を刺激する。
僕はその快楽に耐えるように、括約筋に力を入れた。
それでも溢れる快感に、たまらずに肉棒が跳ね上がる。
下腹部に奥底から、血流と興奮が流れ込む。
彼女の口内から分泌された唾液が、潤滑剤として往復運転を促した。
――ちゅぱっ、ちゅぱっ、ちゅぱっ、ちゅぱっ!
快感に身を捩る。
思わずまた彼女に腰を押し付ける。
彼女はそれを止めるように、両手を僕の内腿に添えて抑える。
――ちゅぱっ、ちゅぱっ、ちゅぱっ、ちゅぱっ!!
尿道の奥に沸る濁流の源泉を覚える。
強く目を閉じる。
おかしくなりそうだった。
光が頭の中を、満たしていく。
――ちゅぱっ、ちゅぱっ、ちゅぱっ、ちゅぱっ!!!
彼女の口淫はより激しく、艶かしくなっていく。
張り詰めた僕の肉棒は、最早限界に達しつつあった。
思わず彼女の頭を押さえる。
その髪に指を沈める。
「おぉ、おぉ――おぉ……!」
「んむ、――んんっ」
僕が上方見上げて、喘ぎ声を漏らす。
彼女は肉棒を口一杯に含んだまま、くぐもった声を出す。
「出る、出る、出るよっ……!」
「え、出るの? え、ちょっと、ティッシュ……、んぐっ!」
一瞬口を開くと、真白香奈恵は慌てて言葉を漏らした。
そんな彼女の頭を強く押さえる。
驚いた様子で彼女は目を見開く。
僕の太腿へと、抵抗するように力を加えた。
逃れようとする彼女の動きに逆らって、僕は彼女の頭を押さえ込む。
湿り気のある温もりの中で、腰を振った。
彼女の頭を股間に押しつけて、僕は真白香奈恵を――離さない。
膨れ上がった肉棒は、また彼女の喉奥へと――届いた。
知っている。
今、僕の股間に寄り添う彼女は、篠宮明莉でないことを。
知っている。
今、僕の欲情が幼馴染ではない、別の女性に注がれていることを。
知っている。
これが、ずっと好きだった幼馴染を奪われたことの代償行為でしかないことを。
でも、それは仕方なくて。
温もりはたまらなく気持ちよくて。
真白香奈恵の髪に指を沈めたまま――
「んー、んー! んぐぐっ!」
「ああああ、出るよ、出るよぉぉぉっ!」
――どぴゅるるるるっ――!
僕は、真白香奈恵の口内に、ありったけの精を放った。
包み込む濡れた襞。往来する空気の流れ。
太ももの付け根に沿わせた両手が、優しく摩る。
指先が陰嚢に触れて、僕の情けない垂れ袋を弄ぶ。
目を開いた。
白昼色のシーリングライトが照らすリビングルーム。
前方の白い壁面には大型の液晶テレビ。
ダークブラウンの本棚。
机の上には幾つかの雑誌。
さっきまで香奈恵さんが持っていたアランジアロンゾのマグカップ。
ソファの上に手を伸ばして、スマホを取り上げる。
ロックを解除してカメラアプリを起動すると、インカメラに切り換えた。
そしてソファーの座面の隙間に挟むように立て掛ける。
液晶画面には僕の股間に沈める彼女の横顔が映っている。
夢中で僕の肉棒をしゃぶる彼女に気付かれないように――僕は録画ボタンを押した。
視線を落とす。
艶やかな長い髪が僕の股間で揺れている。
両手でその髪に触れ、少しだけ力を加える。
広げた手で彼女のこめかみを捕まえて、そっとその顔を起こした。
「……ん?」
下腹部に顔を埋めて細めていた彼女の目。
今度は尋ねるみたいに僕を見上げる。
香奈恵さんの唇は開かれて、僕のふやけたペニスを咥えている。
少し口が開いて隙間から湿った息が漏れる。
股間に掛かる生々しい空気の流れが、彼女の存在をたまらなく感じさせた。
彼女の髪を掻き上げるように、両手を上方へと滑らせる。
そして僕に奉仕する頭部を両手優しく包むと、――僕の股間へともう一度彼女を押さえつけた。
「――んんん! んー! んー!」
香奈恵さんが苦しそうに呻く。
目を細めて、眉を顰める。苦悶の表情だ。
僕の剛直が喉奥に届き、息が詰まったのだ、と思う。
僕の内腿に添える彼女の手に力が入って、太腿の中に指先が沈んだ。
そんな彼女の指先による抵抗さえもが――気持ちよかった。
僕は腰を上げて、もう一度彼女の喉奥を突き上げた。
「んんむっ! んーっ!」
彼女が唸るので、僕は彼女の頭を押さえていた手を外す。
自由を取り戻した彼女の頭部は後ろへと逸れる。
彼女の口から僕のだらしない肉棒がだらんと零れ落ちた。
彼女はそのまま、ケホッ、ケホッ、と左手で口を押さえて、何度か咽ぶ。
右手のひらはソファの上に頭を垂らした僕の一物を、掬うように支えている。
「――もうっ、だから奥は突かないでって、言ったじゃない!」
不満気に香奈恵さんは、上目遣いで唇を尖らせた。
右手のひらを少し丸くして、僕の裏筋を撫でながら。
「ごめん、ごめん。……でも、香奈恵さん、そんなに嫌そうじゃ――なかったからさ」
「――悠木くん。あのねぇ。見ればわかるでしょ? 息が、詰まっちゃうのよ? ――もう」
そう言って彼女は眦を下げた。
頬が膨らみ、――ほんのり赤く上気立つ。
右手を伸ばす。
手のひらで左頬を撫でると、彼女はくすぐったそうに左目を閉じた。
「――聞いてる?」
「うん、聞いてるよ。……香奈恵さんって、本当に――可愛いね」
「もう、何言っているのよ? それが脅迫している男の子の言葉? 君は自分の立場を分かっているの? 君は復讐のため、私に――フェラチオさせているんだからね?」
右手は丸くして、彼女が僕の肉棒を前後に摩る。
左手も股間へと伸びて僕の陰嚢の掬うよう撫でる。
何故だか脅迫している僕が、脅迫されている彼女から、お説教を受けている。
「――そうだった。僕は貴女を脅迫しているんだったね」
「そうよ――? 悠木くんは私のことを脅迫しているんだから」
そう言うと、彼女は唇をかすかに開く。
昏い口腔が、白い歯列と蠢く舌先を潜ませながら、その中に広がっている。
僕を見上げる君。
さっきまで虚だった瞳には、潤んだ光がが宿っていた。
甘えるように瞼は半分閉じられて、僕を見る目が細くなる。
「――じゃあ、ちゃんと最後までやってもらわないといけないね」
「……最後――まで?」
少し困ったように首を傾げる。
「そうだよ。香奈恵さんの唇で、僕を最後まで――イカせてよ」
僕は左手も彼女の頬へと差し出す。
そっと触れると、彼女はビクッと体を震わせてから「アッ」とくぐもった声を漏らした。
両頬を包み、小指を彼女の下顎骨に沿わせる。
そっと持ち上げると、さっきまで僕を捕まえていた形の良い唇が、開かれたまま微かに上を向いた。
「――悠木……くん?」
僕はただ吸い込まれるように上体を前に倒す。
上向いた彼女の額に僕の額がぶつかる。
彼女の少し高い体温が額から、皮膚の接触を通して伝わる。
そして僕の鼻先が、彼女の鼻先へと触れた。
彼女の息が、僕の顔へと生温かく掛かる。
唇が――そこにあった。
「ちょっと。――んっ!」
僕の唇が彼女の唇を覆った。
初めてのキスの感触は――とても柔らかだった。
檸檬の味は、しなかったけれど。
彼女の息が僕の口内に漏れ込んでくるのを感じる。
僕はその流れの元を探るように、無邪気な舌先を伸ばす。
彼女の口内へと侵入した舌の先端が彼女の内側で柔らかな存在に触れた。
ざらざらとした肉塊みたいな生き物は、香奈恵さんの舌だった。
香奈恵さんの舌と、少しだけじゃれ合った。
僕は舌を突き出したまま、彼女から唇をゆっくりと離す。
彼女の唾液を纏った舌先が口内へと戻り、僕の唾液と混ざり合う。
香奈恵さんはとろんとした目で、口を開いたまま舌を出していた。
やがて口を閉じると、彼女は喉を鳴らして唾を一つ飲み込んだ。
「――キスまでするなんて……聞いていないんだけど?」
「言っていなかったですからね」
「貴方のあそこを舐めていた後だから――汚かったかも……だし。――貴方のモノではあるんだけれど?」
人差し指の背で、涙を拭うみたいに下瞼を擦る。
「僕は気にしないですよ。それに香奈恵さんの口が汚いなんて、そんなはずがないんですから――」
「……もう、何を言っているのよ?」
「――嫌……でしたか?」
「……嫌じゃ――……と言うより、悠木くん。これは全部――貴方に脅迫されてやっていることなんですからね?」
そう言って香奈恵さんは大袈裟な溜め息をついて見せた。
白いニットの首元に垂れていた髪を、また彼女は指先で掬って耳に掛けた。
「そうでした。――でもこれが、僕のファーストキスでした」
「そうなの? ……ファーストキス、……明莉さんに取っておかなくて良かったの?」
「そうですよね? そうなんですけど、夢中になっちゃって。香奈恵さんを見ていたら、――つい」
「つい――なんだ」
僕を見上げる香奈恵さんは、満更でも無さそうだった。
「――それに明莉のファーストキスは、もう、無いんで」
「……そうだったよね」
彼女はそう応じると、僕のことを慰めるようにチンポをしごいた。
明莉の顔が脳裏に浮かぶ。
振り向く彼女の姿。
首周りまでのボブヘア。
制服姿の彼女。
膝丈まで上げたスカート。
高校一年生のプールの授業で眩しかった水着姿。
一緒に勉強した二次方程式。
放送部でコンビを組んだ校内放送。
僕の股間が生温かく、肉感的に、また包まれる。
僕は覆い被さった、彼女の頭に手を添える。
昨日、理科実験室で、真白先生が篠宮明莉にしていたように。
優しく、添えるように。
彼女の奉仕に委ねるように。
「ああ……明莉、明莉、明莉、――明莉!」
僕の股間で長い髪が揺れる。
唇が何度も男の根元へと往復する。
彼女の右手指先がその付け根を丸く支えて、左手が太腿を撫でる。
快楽が上昇し、僕は思わず呻き声を漏らした。
舌が肉棒に絡まり、舐め上げる。
唾が僕の分身を濡れさせて、ふやけさせる。
「んっ、んっ、んっ、んっ――!」
リズム良い律動が僕の性感帯を刺激する。
僕はその快楽に耐えるように、括約筋に力を入れた。
それでも溢れる快感に、たまらずに肉棒が跳ね上がる。
下腹部に奥底から、血流と興奮が流れ込む。
彼女の口内から分泌された唾液が、潤滑剤として往復運転を促した。
――ちゅぱっ、ちゅぱっ、ちゅぱっ、ちゅぱっ!
快感に身を捩る。
思わずまた彼女に腰を押し付ける。
彼女はそれを止めるように、両手を僕の内腿に添えて抑える。
――ちゅぱっ、ちゅぱっ、ちゅぱっ、ちゅぱっ!!
尿道の奥に沸る濁流の源泉を覚える。
強く目を閉じる。
おかしくなりそうだった。
光が頭の中を、満たしていく。
――ちゅぱっ、ちゅぱっ、ちゅぱっ、ちゅぱっ!!!
彼女の口淫はより激しく、艶かしくなっていく。
張り詰めた僕の肉棒は、最早限界に達しつつあった。
思わず彼女の頭を押さえる。
その髪に指を沈める。
「おぉ、おぉ――おぉ……!」
「んむ、――んんっ」
僕が上方見上げて、喘ぎ声を漏らす。
彼女は肉棒を口一杯に含んだまま、くぐもった声を出す。
「出る、出る、出るよっ……!」
「え、出るの? え、ちょっと、ティッシュ……、んぐっ!」
一瞬口を開くと、真白香奈恵は慌てて言葉を漏らした。
そんな彼女の頭を強く押さえる。
驚いた様子で彼女は目を見開く。
僕の太腿へと、抵抗するように力を加えた。
逃れようとする彼女の動きに逆らって、僕は彼女の頭を押さえ込む。
湿り気のある温もりの中で、腰を振った。
彼女の頭を股間に押しつけて、僕は真白香奈恵を――離さない。
膨れ上がった肉棒は、また彼女の喉奥へと――届いた。
知っている。
今、僕の股間に寄り添う彼女は、篠宮明莉でないことを。
知っている。
今、僕の欲情が幼馴染ではない、別の女性に注がれていることを。
知っている。
これが、ずっと好きだった幼馴染を奪われたことの代償行為でしかないことを。
でも、それは仕方なくて。
温もりはたまらなく気持ちよくて。
真白香奈恵の髪に指を沈めたまま――
「んー、んー! んぐぐっ!」
「ああああ、出るよ、出るよぉぉぉっ!」
――どぴゅるるるるっ――!
僕は、真白香奈恵の口内に、ありったけの精を放った。
0
お気に入りに追加
194
あなたにおすすめの小説
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
セーラー服美人女子高生 ライバル同士の一騎討ち
ヒロワークス
ライト文芸
女子高の2年生まで校内一の美女でスポーツも万能だった立花美帆。しかし、3年生になってすぐ、同じ学年に、美帆と並ぶほどの美女でスポーツも万能な逢沢真凛が転校してきた。
クラスは、隣りだったが、春のスポーツ大会と夏の水泳大会でライバル関係が芽生える。
それに加えて、美帆と真凛は、隣りの男子校の俊介に恋をし、どちらが俊介と付き合えるかを競う恋敵でもあった。
そして、秋の体育祭では、美帆と真凛が走り高跳びや100メートル走、騎馬戦で対決!
その結果、放課後の体育館で一騎討ちをすることに。
元おっさんの幼馴染育成計画
みずがめ
恋愛
独身貴族のおっさんが逆行転生してしまった。結婚願望がなかったわけじゃない、むしろ強く思っていた。今度こそ人並みのささやかな夢を叶えるために彼女を作るのだ。
だけど結婚どころか彼女すらできたことのないような日陰ものの自分にそんなことができるのだろうか? 軟派なことをできる自信がない。ならば幼馴染の女の子を作ってそのままゴールインすればいい。という考えのもと始まる元おっさんの幼馴染育成計画。
※この作品は小説家になろうにも掲載しています。
※【挿絵あり】の話にはいただいたイラストを載せています。表紙はチャーコさんが依頼して、まるぶち銀河さんに描いていただきました。
〈社会人百合〉アキとハル
みなはらつかさ
恋愛
女の子拾いました――。
ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?
主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。
しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……?
絵:Novel AI
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる