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第2章
子育て
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「しまった。
孵化した後どうしたら良いか聞くのを忘れた。
妖精か精霊は何か知ってる?」
《シッテル》
《ナメテキレイニスルノ》
《そうか、ありがとう》
家に戻ってお湯を沸かそうと立ち上がろうとすると、麒麟の子が近付いて来た。
《ボクガナメテキレイニスル》
《任せて良いのかい?》
《ボク、コノコノオニイサンニナルノ》
《そうか、じゃあお願いするよ》
麒麟の子が舐めやすいように、桶の中に藁ごと入れて膝の上に手を置いて安定させた。
頭から丁寧に麒麟の子が舐めていく。
気持ちが良いのか、時々火蜥蜴の幼体が甘えたような声をあげる。
辿々しいながらも懸命に綺麗しようと舐め続ける様は、成長を感じさせる。
幻獣がいつから成獣になるかは人間であるレナードには分からないが、こういう姿を見るともうじきなのだろうと思った。
納得いくまで舐めた麒麟の子が終わったと伝えて来た時には、火蜥蜴は眠っていた。
起きたらお腹が空いて鳴くだろうと思って立ち上がる。
《今から牛乳をもらって来るから、それまでみんなで様子を見ていてね》
返事はなくとも大丈夫だろうと思ってコッコ小屋を出る。
何故なら麒麟の子だけでなく、スティードも、ソラとルナも桶の周りに陣取ってジッと見つめていたから。
何かあったらクレドが飛んでくるだろう。
母牛に牛乳を分けてもらい、台所に行きお湯を沸かす。
湯たんぽを用意するために。
火蜥蜴はひよこと同じで産まれてしばらくは体温調節が効かないと思うから。
卵の保温袋に湯たんぽを入れ、タオルに包んでコッコ小屋へ戻る。
ソルとルナが桶の上から尻尾を乗せて温めていた。
《偉いな2匹共》
《妖精さんがあの子が寒がってるって》
とソル。
《僕達の尻尾はあったかいよって精霊さんが》
とルナ。
《妖精と精霊、ありがとう》
《ホメラレタ》
《ヤクニタッタ》
喜んで飛び回っている。
《この前の森に行くまで、みんなにこの子のお世話の係を決めようか》
全員期待のこもった目をレナードに向けた。
《ソルとルナは交代でこの子が寝ている時に温める係》
《分かった》
《麒麟はご飯を食べた後や汚れた時に綺麗にしてあげる係で良いか?》
《良いよ》
《クレド は連絡係兼観察係だ。
この子が寝た時や、他の世話している子がいない時には様子見すること》
《分かった》
《妖精と精霊はあの子のことで分かることや話してることを教える係》
《オシエルノ》
《ガンバルノ》
《我はこの子達が困っていたら助けよう》
《ルゼも手伝ってくれるんだね、ありがとう》
お腹が空いたのだろう、モゾモゾ尻尾の一部が動いたと思ったら弱々しい鳴き声がした。
「ピィィ」
2匹が離れたので、隅に湯たんぽを、幼体の前にお皿を置き牛乳を入れる。
匂いを嗅ぐようにする仕草の後、舌を使って舐め始めた。
肉食か草食か分からないため、水分と栄養が取れる牛乳にした。
とりあえず気に行ってくれたらしい。
妖精と精霊に食事のことに聞いてみたが、分からないと返って来た。
仕方がないので色々用意してみるしかないが、とにかく冒険ギルドに行き、登録をして来なければ。
《火蜥蜴の安全のために町に連れて行かなきゃいけないけど、火蜥蜴が寒くなってしまうからクレド以外に誰か付いて来て欲しい》
《僕達が行く》
ソルとルナが名乗りを上げてくれた。
《どちらかでお願いしたいな。
残る方には餌になるものを取って来て欲しいから》
《狩りは俺が得意》
《じゃあルナに付いて来てもらおう。
ソルは他の子と一緒に色々な種類の餌になりそうなものを集めて欲しい。
火蜥蜴は成体でも小さいから、コッコの雛より小さいものを取って来て欲しい》
《分かった》
《スティードと妖精は植物を頼む。
精霊は2体の補助で》
《頑張る》
《ルゼ達も1種類ずつで良いから自分達が食べる餌を取って来て欲しい》
《あい分かった》
皆んなに役割を振った後、ルナとクレドを連れて母屋に戻り支度をする。
孵化した後どうしたら良いか聞くのを忘れた。
妖精か精霊は何か知ってる?」
《シッテル》
《ナメテキレイニスルノ》
《そうか、ありがとう》
家に戻ってお湯を沸かそうと立ち上がろうとすると、麒麟の子が近付いて来た。
《ボクガナメテキレイニスル》
《任せて良いのかい?》
《ボク、コノコノオニイサンニナルノ》
《そうか、じゃあお願いするよ》
麒麟の子が舐めやすいように、桶の中に藁ごと入れて膝の上に手を置いて安定させた。
頭から丁寧に麒麟の子が舐めていく。
気持ちが良いのか、時々火蜥蜴の幼体が甘えたような声をあげる。
辿々しいながらも懸命に綺麗しようと舐め続ける様は、成長を感じさせる。
幻獣がいつから成獣になるかは人間であるレナードには分からないが、こういう姿を見るともうじきなのだろうと思った。
納得いくまで舐めた麒麟の子が終わったと伝えて来た時には、火蜥蜴は眠っていた。
起きたらお腹が空いて鳴くだろうと思って立ち上がる。
《今から牛乳をもらって来るから、それまでみんなで様子を見ていてね》
返事はなくとも大丈夫だろうと思ってコッコ小屋を出る。
何故なら麒麟の子だけでなく、スティードも、ソラとルナも桶の周りに陣取ってジッと見つめていたから。
何かあったらクレドが飛んでくるだろう。
母牛に牛乳を分けてもらい、台所に行きお湯を沸かす。
湯たんぽを用意するために。
火蜥蜴はひよこと同じで産まれてしばらくは体温調節が効かないと思うから。
卵の保温袋に湯たんぽを入れ、タオルに包んでコッコ小屋へ戻る。
ソルとルナが桶の上から尻尾を乗せて温めていた。
《偉いな2匹共》
《妖精さんがあの子が寒がってるって》
とソル。
《僕達の尻尾はあったかいよって精霊さんが》
とルナ。
《妖精と精霊、ありがとう》
《ホメラレタ》
《ヤクニタッタ》
喜んで飛び回っている。
《この前の森に行くまで、みんなにこの子のお世話の係を決めようか》
全員期待のこもった目をレナードに向けた。
《ソルとルナは交代でこの子が寝ている時に温める係》
《分かった》
《麒麟はご飯を食べた後や汚れた時に綺麗にしてあげる係で良いか?》
《良いよ》
《クレド は連絡係兼観察係だ。
この子が寝た時や、他の世話している子がいない時には様子見すること》
《分かった》
《妖精と精霊はあの子のことで分かることや話してることを教える係》
《オシエルノ》
《ガンバルノ》
《我はこの子達が困っていたら助けよう》
《ルゼも手伝ってくれるんだね、ありがとう》
お腹が空いたのだろう、モゾモゾ尻尾の一部が動いたと思ったら弱々しい鳴き声がした。
「ピィィ」
2匹が離れたので、隅に湯たんぽを、幼体の前にお皿を置き牛乳を入れる。
匂いを嗅ぐようにする仕草の後、舌を使って舐め始めた。
肉食か草食か分からないため、水分と栄養が取れる牛乳にした。
とりあえず気に行ってくれたらしい。
妖精と精霊に食事のことに聞いてみたが、分からないと返って来た。
仕方がないので色々用意してみるしかないが、とにかく冒険ギルドに行き、登録をして来なければ。
《火蜥蜴の安全のために町に連れて行かなきゃいけないけど、火蜥蜴が寒くなってしまうからクレド以外に誰か付いて来て欲しい》
《僕達が行く》
ソルとルナが名乗りを上げてくれた。
《どちらかでお願いしたいな。
残る方には餌になるものを取って来て欲しいから》
《狩りは俺が得意》
《じゃあルナに付いて来てもらおう。
ソルは他の子と一緒に色々な種類の餌になりそうなものを集めて欲しい。
火蜥蜴は成体でも小さいから、コッコの雛より小さいものを取って来て欲しい》
《分かった》
《スティードと妖精は植物を頼む。
精霊は2体の補助で》
《頑張る》
《ルゼ達も1種類ずつで良いから自分達が食べる餌を取って来て欲しい》
《あい分かった》
皆んなに役割を振った後、ルナとクレドを連れて母屋に戻り支度をする。
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