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始動編
冒険者ギルド
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直接植物園に来た引き取り依頼を冒険者ギルドに振ったが、今のところ引き取り要請はなかったので、どういう風になっているのか気になっていたので、外出のついでに立ち寄ってみた。
生憎ギルド長のオーガスティンは会合で居なかったが、変異種担当のマルタンがいたので手が空き次第、話しを聞きたいと応接室の一つで待つことに。
出されたお茶がなくなりそうだと思った時にノックの音が聞こえた。
「お待たせしました。園長、本日はどのようなご用件で?」
「特にこれと言った要件はないのだが、当園からこちらが窓口だと振ったものの、何も連絡がないから大丈夫だと思うが問題なかったのかということが1つ。
受け入れ体制も整いつつあるので、話しが有るかと確認に来ただけだ。」
「そうでしたか。
問い合わせはありはしましたが、半数以上は噂の確認やら、奴隷商の手の者の探りでした。
引き取りの相談はコッコなど元々こちらで引き受けていた種類がほとんどでしたので連絡しませんでした。」
「問題ないのでしたら良かったです。」
「ただ先程来られた方を別の者が対応しているのですが、どうも小型の変異種らしいんです。」
「では、もう少し待たせてもらっても?」
「もちろんです。少々お待ちを。」
そう言って部屋を出て行き、すぐに戻って来た。
「確認したところ、やはり小型種のようですね。今引き取りに関する手続き中で、終わり次第こちらへ連れて来るように手配しました。」
「ではこちらで引き受けるかは見てから決めさせてもらいましょう。」
「承知しました。」
変異種の育成に関する話しをしていると、ノックの音に続いて籠を持った職員が入って来た。
「失礼します、お持ちしました。」
机の上に置かれた籠を注意しながらゆっくりと開ける。
中に居たのはモルモット型だった。
元気がなくぐったりしていた。
手を伸ばして身体を掴んでみるとかなり痩せている。
変異種を引き取る様になってから普段から魔性果実を持ち歩いていたので、ナイフで1口台にカットして与えてみる。
食べたことが分かるように籠の中に入っていた布ごと机の上に置いて観察した。
警戒しながらも少しずつ食べた。
まだ完全に衰弱していなかったのが幸いし、勢いよくとはいかないものの、1つ丸ごと食べきった。
ここではこれ以上は無理なので、帰ったら果汁を摂らせよう。
若干でも魔力を摂取したせいか心なしか辛そうな表情が和らいだ様だ。
「魔性果実を食べてた後の反応から変異種らしいと確認出来たので、このまま引き取ろう」
「助かります。手続きはこちらで済ませておきますのでいつでもお帰りいただいても大丈夫で「失礼します」」
最後まで言い終わらない内に別の職員が飛び込んで来た。
「良かった!エルマンノ園長がまだ居て。
子供達が野鳥の雛を拾って来たんですが、餌を食べないと泣いて飛び込んで来まして、近くにいた大人に変異種だったら冒険者ギルドへ行けと言われた様で」
「お前はその子供達を個室に案内しろ。
園長、もう少しお時間いただいても?」
「大丈夫だが、用意して欲しい物がある」
「なんなりと」
「清潔なすりこぎとガーゼ、すり鉢と雛用のシリンジが欲しいのだが」
「果汁を作るのですね。すぐ手配します」
流石冒険者ギルドだ。保護した雛や幼体を応急処置することもあるから話しが早い。
届いた物を素早く作業してシリンジに果汁を詰めて子供達のいる個室に急ぐ。
子供達は泣きながら、机の上に置いた小さなボウルに布を敷いてベッド代わりにしたものに横たわっている小鳥を心配そうに覗き込んでいた。
「こんにちは、見せてもらえるかな?」
「お願いします。水も餌も食べないんです!」
野鳥の前に座り軽く手を触れるとまだ温かいし、鼓動も感じる。布で包んで慎重に持ち直す。
生憎ギルド長のオーガスティンは会合で居なかったが、変異種担当のマルタンがいたので手が空き次第、話しを聞きたいと応接室の一つで待つことに。
出されたお茶がなくなりそうだと思った時にノックの音が聞こえた。
「お待たせしました。園長、本日はどのようなご用件で?」
「特にこれと言った要件はないのだが、当園からこちらが窓口だと振ったものの、何も連絡がないから大丈夫だと思うが問題なかったのかということが1つ。
受け入れ体制も整いつつあるので、話しが有るかと確認に来ただけだ。」
「そうでしたか。
問い合わせはありはしましたが、半数以上は噂の確認やら、奴隷商の手の者の探りでした。
引き取りの相談はコッコなど元々こちらで引き受けていた種類がほとんどでしたので連絡しませんでした。」
「問題ないのでしたら良かったです。」
「ただ先程来られた方を別の者が対応しているのですが、どうも小型の変異種らしいんです。」
「では、もう少し待たせてもらっても?」
「もちろんです。少々お待ちを。」
そう言って部屋を出て行き、すぐに戻って来た。
「確認したところ、やはり小型種のようですね。今引き取りに関する手続き中で、終わり次第こちらへ連れて来るように手配しました。」
「ではこちらで引き受けるかは見てから決めさせてもらいましょう。」
「承知しました。」
変異種の育成に関する話しをしていると、ノックの音に続いて籠を持った職員が入って来た。
「失礼します、お持ちしました。」
机の上に置かれた籠を注意しながらゆっくりと開ける。
中に居たのはモルモット型だった。
元気がなくぐったりしていた。
手を伸ばして身体を掴んでみるとかなり痩せている。
変異種を引き取る様になってから普段から魔性果実を持ち歩いていたので、ナイフで1口台にカットして与えてみる。
食べたことが分かるように籠の中に入っていた布ごと机の上に置いて観察した。
警戒しながらも少しずつ食べた。
まだ完全に衰弱していなかったのが幸いし、勢いよくとはいかないものの、1つ丸ごと食べきった。
ここではこれ以上は無理なので、帰ったら果汁を摂らせよう。
若干でも魔力を摂取したせいか心なしか辛そうな表情が和らいだ様だ。
「魔性果実を食べてた後の反応から変異種らしいと確認出来たので、このまま引き取ろう」
「助かります。手続きはこちらで済ませておきますのでいつでもお帰りいただいても大丈夫で「失礼します」」
最後まで言い終わらない内に別の職員が飛び込んで来た。
「良かった!エルマンノ園長がまだ居て。
子供達が野鳥の雛を拾って来たんですが、餌を食べないと泣いて飛び込んで来まして、近くにいた大人に変異種だったら冒険者ギルドへ行けと言われた様で」
「お前はその子供達を個室に案内しろ。
園長、もう少しお時間いただいても?」
「大丈夫だが、用意して欲しい物がある」
「なんなりと」
「清潔なすりこぎとガーゼ、すり鉢と雛用のシリンジが欲しいのだが」
「果汁を作るのですね。すぐ手配します」
流石冒険者ギルドだ。保護した雛や幼体を応急処置することもあるから話しが早い。
届いた物を素早く作業してシリンジに果汁を詰めて子供達のいる個室に急ぐ。
子供達は泣きながら、机の上に置いた小さなボウルに布を敷いてベッド代わりにしたものに横たわっている小鳥を心配そうに覗き込んでいた。
「こんにちは、見せてもらえるかな?」
「お願いします。水も餌も食べないんです!」
野鳥の前に座り軽く手を触れるとまだ温かいし、鼓動も感じる。布で包んで慎重に持ち直す。
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