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始動編
名付け会議
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少し前に遡るが、レナードさんのところの狼犬のソルとルナの名付け会議の後、レナードさんが退出しても引き続き他の5体の名付け会議が続いた。
狼犬達はレナードさんの意見や意向もあり4時間で結論が出たが、他の5体は専属担当者も居ないし、そもそものところが今までこんなに集まって真剣に話し合ったことがない。
そのため調停役も進行役もいない状態。
それではこの研究馬鹿のわが…マイペースな連中の話がまとまる訳がない。
狼犬2匹の候補より大きな山が5つ以上も出来ていた。
レナードさんが居なかったら、狼犬の兄弟の名前も今目の前で起こっている混迷な状況だっただろう。
私は園長だというのに、手が離せない職員のリストを書いたメモの山を押し付けられた。
机の隅に追いやられたひと山は、あまりにも奇抜過ぎたり趣味に走り過ぎて、私を含めた常識のある者に却下されたリストだ。
それ以外に6つ山がある。
5体それぞれに考えたものと、特に決めて考えていないものだ。
リストの仕分けだけに8人がかりで約30分かかった。
レナードさんのいる時に大雑把に仕分けしてたから助かった。
マローネなど体色を表す色々な言語を挙げたものなど5体以外にも付けられるものの山が一番高い。
却下された職員以外の誰もが自分の考えた名前を主張し収拾がつかない。
このままでは何日経っても決まらない。
更に仕事を終えた職員も加わり纏まらない。
「この騒ぎはなんですか!」
出張から帰って来た副園長の怒声が部屋に響き渡った。
助かったと思ったのも束の間、説明を聞いて更に怒ったソフィアに20分も全員がお説教を受けた。
そしてソフィアの指示により、先ずは候補を減らすことから始めた。
「今から全員に配ったリストから覚えるのが難しいものを黒線で、呼び難いものを赤線で消して下さい。反論は認めません。始め!」
18人がぶつぶつ呟きながら、線を引く音と紙を捲る音だけが響いた。
ソフィアは指示を出して部屋を出て行き、しばらくして戻って来た。
「園長、今日非番の職員全員に連絡したところ、リストを持って来る者が6名いました。」
流石『影の支配者』の異名があるだけはあるな、あの混乱で非番の者のことまでは考えられなかったよ。
というか私はソフィアと違い本来なら研究者畑の人間だから、こういうまとめるのは苦手なんだよ。
自宅からリストを持って来た職員に、チェック済みのリストから、消えてないものを書き写す作業を指示して、持って来たリストをチェックするソフィア。
あっという間に半分がボツになったらしい。
その中の一枚を取って見る。
ヴァイオレット
ローズ
キャサリン
…好きな女の、いやこれは流行りの舞台女優の名前か!
なるほど、ソフィアが速攻で却下するのは当然だな。
もう1枚だけ見るか。
スーパーマリン ナイトホーク
スーパーマリン ベイビー
スーパーマリン シーライオン
スーパーマリン シーガル
スーパーマリン ウォーラス
スーパーマリン シーファイア
スーパーマリン シーファング
スーパーマリン アタッカー
スーパーマリン シーアタッカー
ん?なんだろう。
でもこのシリーズ系は却下だな。
というかこの2名は愛らしい小動物系の生物にこんな名前を付けてどうしたいんだ?
ソフィアの的確な指示のおかげで1/3まで減った。
大半が途中から考えてる内に迷走したんだろうな。
次の指示はそれぞれが張り出されたリストの中で、1体につき2つまでの候補を書いて箱に入れ、夜勤の者以外は帰宅するよう告げた。
その時に翌日の業務内容で午前中に余裕のある3名をリスト作成係に、昼ごろ余裕のある者4名に掲示と投票の準備を指示をしていた。
それぞれの昼休憩時に掲示された中からそれぞれの魔物に合うと思う1つを書いて投票。
全員の昼休憩が終了後に手隙の者を集めて一番多い者に決定した。
リス系魔物 マロン
小型のリス猿系魔物 デイジー
小鳥系魔物 リルル、ピルル
そして今回提示された残りのリストは今後来る際の候補としてファイリングされたらしい。
狼犬達はレナードさんの意見や意向もあり4時間で結論が出たが、他の5体は専属担当者も居ないし、そもそものところが今までこんなに集まって真剣に話し合ったことがない。
そのため調停役も進行役もいない状態。
それではこの研究馬鹿のわが…マイペースな連中の話がまとまる訳がない。
狼犬2匹の候補より大きな山が5つ以上も出来ていた。
レナードさんが居なかったら、狼犬の兄弟の名前も今目の前で起こっている混迷な状況だっただろう。
私は園長だというのに、手が離せない職員のリストを書いたメモの山を押し付けられた。
机の隅に追いやられたひと山は、あまりにも奇抜過ぎたり趣味に走り過ぎて、私を含めた常識のある者に却下されたリストだ。
それ以外に6つ山がある。
5体それぞれに考えたものと、特に決めて考えていないものだ。
リストの仕分けだけに8人がかりで約30分かかった。
レナードさんのいる時に大雑把に仕分けしてたから助かった。
マローネなど体色を表す色々な言語を挙げたものなど5体以外にも付けられるものの山が一番高い。
却下された職員以外の誰もが自分の考えた名前を主張し収拾がつかない。
このままでは何日経っても決まらない。
更に仕事を終えた職員も加わり纏まらない。
「この騒ぎはなんですか!」
出張から帰って来た副園長の怒声が部屋に響き渡った。
助かったと思ったのも束の間、説明を聞いて更に怒ったソフィアに20分も全員がお説教を受けた。
そしてソフィアの指示により、先ずは候補を減らすことから始めた。
「今から全員に配ったリストから覚えるのが難しいものを黒線で、呼び難いものを赤線で消して下さい。反論は認めません。始め!」
18人がぶつぶつ呟きながら、線を引く音と紙を捲る音だけが響いた。
ソフィアは指示を出して部屋を出て行き、しばらくして戻って来た。
「園長、今日非番の職員全員に連絡したところ、リストを持って来る者が6名いました。」
流石『影の支配者』の異名があるだけはあるな、あの混乱で非番の者のことまでは考えられなかったよ。
というか私はソフィアと違い本来なら研究者畑の人間だから、こういうまとめるのは苦手なんだよ。
自宅からリストを持って来た職員に、チェック済みのリストから、消えてないものを書き写す作業を指示して、持って来たリストをチェックするソフィア。
あっという間に半分がボツになったらしい。
その中の一枚を取って見る。
ヴァイオレット
ローズ
キャサリン
…好きな女の、いやこれは流行りの舞台女優の名前か!
なるほど、ソフィアが速攻で却下するのは当然だな。
もう1枚だけ見るか。
スーパーマリン ナイトホーク
スーパーマリン ベイビー
スーパーマリン シーライオン
スーパーマリン シーガル
スーパーマリン ウォーラス
スーパーマリン シーファイア
スーパーマリン シーファング
スーパーマリン アタッカー
スーパーマリン シーアタッカー
ん?なんだろう。
でもこのシリーズ系は却下だな。
というかこの2名は愛らしい小動物系の生物にこんな名前を付けてどうしたいんだ?
ソフィアの的確な指示のおかげで1/3まで減った。
大半が途中から考えてる内に迷走したんだろうな。
次の指示はそれぞれが張り出されたリストの中で、1体につき2つまでの候補を書いて箱に入れ、夜勤の者以外は帰宅するよう告げた。
その時に翌日の業務内容で午前中に余裕のある3名をリスト作成係に、昼ごろ余裕のある者4名に掲示と投票の準備を指示をしていた。
それぞれの昼休憩時に掲示された中からそれぞれの魔物に合うと思う1つを書いて投票。
全員の昼休憩が終了後に手隙の者を集めて一番多い者に決定した。
リス系魔物 マロン
小型のリス猿系魔物 デイジー
小鳥系魔物 リルル、ピルル
そして今回提示された残りのリストは今後来る際の候補としてファイリングされたらしい。
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