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シノはしばらくウチに居候で決定のようだ_03
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シノは未来人である。だから、これから先の未来、オレの将来や、オレたちの住む街、阿瑠琉がどのように変わって行くのかも全てお見通しなのだろう。
そんなヒトが、オレと交際するんだって言われてもさ。一体どうなるのよ?
未来が変わったりしないのかよ?
「何それ? 未来人は過去改変なんてしたらマズいんじゃないの?」
マホが話に割って入って来る。
すると、ショウタも話に加わって来て、
「いや、問題ないよ。だってヴィンセントさんがシノを追って来日したことによって、五砲家がこの街に生まれたんだからさ。今さら改変も何も、いくら心配したってもう手遅れでしょ」
「そうだな。元々阿瑠琉は田中家が仕切っていたのさ。だが100年前にワケあって改易してね。生き残った長女を敏千が娶って今まで持ち堪えているのさ。だから、シノさんがいなければ、我々五砲家はそもそも存在しなかったことになる」
父さんがシノに最初から好意的だったのはそういうことか。なるほどね。
「シノちゃん、しばらくは五砲家を自分のウチだと思って構いませんよ。だからね、ホノオのお嫁さんって話、よぉ~く考えておいてね。うふふふ」
母さんの言葉にシノは笑顔で頷いた。
これで、シノはしばらくウチに居候で決定のようだ。
それを聞いてマホはカァ~っと頭に血が上り、何事か喚こうとしたんだけどさ。
「マホさん、いいですか? この時代のヒトは、せっかく『恋愛』に制限がかかっていないのですから、どんどんやりたいようにやっちゃえばいいんですよ。それに、いい男には必ず3人の女がいるんです。一人は母親。2人目は憧れの最初の女、最後が本命の女です。それってホノオさんからしてみたら、アナタとか私が3人目に当て嵌りますよね? でも、ヘタレで嫉妬深いアナタに、ホノオさんが今更なびきますかねぇ?」
シノのヤツはニマァっと笑って、それからぷぅ~くすくすと噴き出したんだよね。
だからさマホ。オマエ真っ赤になってオレの足ガンガン蹴るなよ。結構痛いんだからさ。
ほら、皆も笑うなよ。マホが意地になって強く蹴って来るからさ。
頼むよマジでっ!
シノは未来人である。だから、これから先の未来、オレの将来や、オレたちの住む街、阿瑠琉がどのように変わって行くのかも全てお見通しなのだろう。
そんなヒトが、オレと交際するんだって言われてもさ。一体どうなるのよ?
未来が変わったりしないのかよ?
「何それ? 未来人は過去改変なんてしたらマズいんじゃないの?」
マホが話に割って入って来る。
すると、ショウタも話に加わって来て、
「いや、問題ないよ。だってヴィンセントさんがシノを追って来日したことによって、五砲家がこの街に生まれたんだからさ。今さら改変も何も、いくら心配したってもう手遅れでしょ」
「そうだな。元々阿瑠琉は田中家が仕切っていたのさ。だが100年前にワケあって改易してね。生き残った長女を敏千が娶って今まで持ち堪えているのさ。だから、シノさんがいなければ、我々五砲家はそもそも存在しなかったことになる」
父さんがシノに最初から好意的だったのはそういうことか。なるほどね。
「シノちゃん、しばらくは五砲家を自分のウチだと思って構いませんよ。だからね、ホノオのお嫁さんって話、よぉ~く考えておいてね。うふふふ」
母さんの言葉にシノは笑顔で頷いた。
これで、シノはしばらくウチに居候で決定のようだ。
それを聞いてマホはカァ~っと頭に血が上り、何事か喚こうとしたんだけどさ。
「マホさん、いいですか? この時代のヒトは、せっかく『恋愛』に制限がかかっていないのですから、どんどんやりたいようにやっちゃえばいいんですよ。それに、いい男には必ず3人の女がいるんです。一人は母親。2人目は憧れの最初の女、最後が本命の女です。それってホノオさんからしてみたら、アナタとか私が3人目に当て嵌りますよね? でも、ヘタレで嫉妬深いアナタに、ホノオさんが今更なびきますかねぇ?」
シノのヤツはニマァっと笑って、それからぷぅ~くすくすと噴き出したんだよね。
だからさマホ。オマエ真っ赤になってオレの足ガンガン蹴るなよ。結構痛いんだからさ。
ほら、皆も笑うなよ。マホが意地になって強く蹴って来るからさ。
頼むよマジでっ!
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