48 / 110
第7話 ドキドキ♡温泉デート(7)★
しおりを挟む
「ひあぁあ……っ!」
悲鳴じみた嬌声が喉奥から押し出される。
にも関わらず、結合はさらに深まっていく。もう入らないというのに、腹を突き破らんばかりの勢いで奥壁を穿たれて、目の前がチカチカと明滅した。
「んぁっ! や、ぁ、あっ……あぁ」
いつ達したのか、何度達したのかもわからないが、自分でも気づかぬうちに腹部が白濁で濡れていた。これ以上されたら壊れてしまいそうで怖い――いや、もっとめちゃくちゃにしてほしい。相反する二つの感情がせめぎ合う。
ところが、それもいつしか快楽の波に呑まれて考えられなくなり、侑人は自ら臀部を押し付けていた。与えられる快感を享受するだけとなって、ただひたすらに高山を求める。
「あっ、あぁ――た、かやまさ……っ」
「愛してるよ、侑人」
吐息混じりの甘い囁きが耳にかかる。艶めかしい声音に煽られて、胸の疼きがますます酷くなるようだった。
「あ、あっ……おれ、もっ……」
同じように返したかったけれど言葉にならない。
さんざん啼かされて、溶かされて。身も心も満たされながら何度目かの絶頂へと導かれていく。
迫りくる限界にたまらず腹の奥を締め上げれば、高山が低い呻き声を漏らした。
「っ、出すぞ」
息も絶え絶えに告げられ、侑人は喘ぎながら頷いた。
そして、一番深い所で高山の最後を受け止める。
「んっ、ああぁ――!」
コンドーム越しに熱い飛沫が注がれるのを感じ、それが引き金となって侑人もまた達した。
全身がビクビクと震えて長い絶頂感を味わう。射精が終わってもなお、高山の体にしがみついて動けないでいた。
(あ、抜ける……)
やっと息が落ち着いてきたところで、ずるりと体内から質量が抜けていく。
コンドームにはたっぷりと精液が溜まっており、高山はそれを処理したのちに、侑人の前髪を梳くように撫でてきた。
「疲れたか?」
労わりの言葉をかけられて、侑人は首を横に振る。乱れた浴衣を軽く手繰り寄せ、甘えるように高山の胸に顔を埋めた。
「もっかいだけ、したい」
はっきりと素直にそう告げる。
行為中は無我夢中で何も考えられないが、こうして終わったあとに感じる多幸感が好きだった。自分がどれだけこの男を愛しているのか、逆にどれだけ愛されているのか、あらためて思い知らされて胸がいっぱいになる。
高山とのセックスは前から好きだったけれど、今では回数を重ねるごとにその思いが強くなっている気がしてならない。だからいくらだって欲しいと思うし、何度でも求めてしまうのだ。
「期待には応えないとな」
返事なんてものは当然決まっていた。高山は侑人の体を布団の上へ横たえると、すぐに覆い被さってきて、顔中にキスの雨を降らせてくる。
「んっ……また、俺に言わせてずるい」
わかってるくせに、と抗議すると高山は悪びれもせずに笑った。鼻先同士を愛おしげに擦り合わせて、目を細めたまま口を開く。
「お前に求められるのが嬉しいんだ」
心底嬉しそうに言うものだから、侑人もそれ以上何も言えなくなってしまった。
やはりこの男にはかないそうにない。苦笑を浮かべながらも、再び高山の熱に呑まれていくのだった。
悲鳴じみた嬌声が喉奥から押し出される。
にも関わらず、結合はさらに深まっていく。もう入らないというのに、腹を突き破らんばかりの勢いで奥壁を穿たれて、目の前がチカチカと明滅した。
「んぁっ! や、ぁ、あっ……あぁ」
いつ達したのか、何度達したのかもわからないが、自分でも気づかぬうちに腹部が白濁で濡れていた。これ以上されたら壊れてしまいそうで怖い――いや、もっとめちゃくちゃにしてほしい。相反する二つの感情がせめぎ合う。
ところが、それもいつしか快楽の波に呑まれて考えられなくなり、侑人は自ら臀部を押し付けていた。与えられる快感を享受するだけとなって、ただひたすらに高山を求める。
「あっ、あぁ――た、かやまさ……っ」
「愛してるよ、侑人」
吐息混じりの甘い囁きが耳にかかる。艶めかしい声音に煽られて、胸の疼きがますます酷くなるようだった。
「あ、あっ……おれ、もっ……」
同じように返したかったけれど言葉にならない。
さんざん啼かされて、溶かされて。身も心も満たされながら何度目かの絶頂へと導かれていく。
迫りくる限界にたまらず腹の奥を締め上げれば、高山が低い呻き声を漏らした。
「っ、出すぞ」
息も絶え絶えに告げられ、侑人は喘ぎながら頷いた。
そして、一番深い所で高山の最後を受け止める。
「んっ、ああぁ――!」
コンドーム越しに熱い飛沫が注がれるのを感じ、それが引き金となって侑人もまた達した。
全身がビクビクと震えて長い絶頂感を味わう。射精が終わってもなお、高山の体にしがみついて動けないでいた。
(あ、抜ける……)
やっと息が落ち着いてきたところで、ずるりと体内から質量が抜けていく。
コンドームにはたっぷりと精液が溜まっており、高山はそれを処理したのちに、侑人の前髪を梳くように撫でてきた。
「疲れたか?」
労わりの言葉をかけられて、侑人は首を横に振る。乱れた浴衣を軽く手繰り寄せ、甘えるように高山の胸に顔を埋めた。
「もっかいだけ、したい」
はっきりと素直にそう告げる。
行為中は無我夢中で何も考えられないが、こうして終わったあとに感じる多幸感が好きだった。自分がどれだけこの男を愛しているのか、逆にどれだけ愛されているのか、あらためて思い知らされて胸がいっぱいになる。
高山とのセックスは前から好きだったけれど、今では回数を重ねるごとにその思いが強くなっている気がしてならない。だからいくらだって欲しいと思うし、何度でも求めてしまうのだ。
「期待には応えないとな」
返事なんてものは当然決まっていた。高山は侑人の体を布団の上へ横たえると、すぐに覆い被さってきて、顔中にキスの雨を降らせてくる。
「んっ……また、俺に言わせてずるい」
わかってるくせに、と抗議すると高山は悪びれもせずに笑った。鼻先同士を愛おしげに擦り合わせて、目を細めたまま口を開く。
「お前に求められるのが嬉しいんだ」
心底嬉しそうに言うものだから、侑人もそれ以上何も言えなくなってしまった。
やはりこの男にはかないそうにない。苦笑を浮かべながらも、再び高山の熱に呑まれていくのだった。
34
お気に入りに追加
641
あなたにおすすめの小説
僕を拾ってくれたのはイケメン社長さんでした
なの
BL
社長になって1年、父の葬儀でその少年に出会った。
「あんたのせいよ。あんたさえいなかったら、あの人は死なずに済んだのに…」
高校にも通わせてもらえず、実母の恋人にいいように身体を弄ばれていたことを知った。
そんな理不尽なことがあっていいのか、人は誰でも幸せになる権利があるのに…
その少年は昔、誰よりも可愛がってた犬に似ていた。
ついその犬を思い出してしまい、その少年を幸せにしたいと思うようになった。
かわいそうな人生を送ってきた少年とイケメン社長が出会い、恋に落ちるまで…
ハッピーエンドです。
R18の場面には※をつけます。
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
イケオジ社長に一目惚れされました
おもち
BL
スパダリ金持ち社長(40)×平凡大学生(20)
ヤマもオチも無い、とにかく甘々ラブラブを目指しています。故にメインストーリーもあまり無いです。
コメントでのリクなど大歓迎です◎
気ままにのんびり更新してます。
平凡なSubの俺はスパダリDomに愛されて幸せです
おもち
BL
スパダリDom(いつもの)× 平凡Sub(いつもの)
BDSM要素はほぼ無し。
甘やかすのが好きなDomが好きなので、安定にイチャイチャ溺愛しています。
順次スケベパートも追加していきます
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる