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番外編 はじめての発情トラブル(4)★
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「あ……っ」
自分の意思で絶頂を迎えることすら、許されないだなんて。
あまりの仕打ちに、犬飼はうっとりと目を細めた。同時に下腹部が疼いて、体内を埋める羽柴のものを締め上げてしまう。
「こーら。今、イきそうになったでしょ」
「っ、ごめ」
再び注意を引くようにリードが引っ張られ、とっさに犬飼は謝ろうとした。が、羽柴がすかさずそれを制してくる。
「いいよ。こうして躾けてあげる――ちゃんと『待て』できたら、たくさんご褒美あげるからね」
そう告げるなり、リードを持つ手に力がこめられた。
さらには、もう一方の手で腰を掴んできて、容赦なく突き上げてくる。まさかの不意打ちに、犬飼は体を大きくしならせることになった。
「ふ、あぁっ!」
そのまま腰を打ち付けられるも、リードで注意されるたびに意識が引き戻される。
苦しい。けれど、明らかに本能が満たされている――自分は今、この男に支配されている〝犬〟なのだと。
「我慢してえらいね、蓮也。……ここ、もうこんなになってるのにさ」
必死に言いつけを守っていたら、不意に屹立の先端を指でなぞられた。先走りを溢れさせているそこは、少し触れられただけでも敏感に反応してしまう。
「はっ、あ……だめ、駄目だ、羽柴っ」
「駄目? じゃあ、こっちは?」
「ひ、ううッ!?」
最奥のさらに奥。行き止まりだと思っていた場所を抉じ開けるように、羽柴の屹立が入り込んできた。
はっ、はっ……と荒い息を繰り返しながら、犬飼は口をパクパクとさせる。あまりの衝撃に意識を飛ばしかけたが、なんとかギリギリで耐えたのだった。
「……お利口さん。もっと可愛がりたくなっちゃうな」
かたや羽柴は、優しげなようで嗜虐的ともとれる笑みを浮かべてみせる。相反するようで、その表情はDomの本能そのものだ。
犬飼がゾクゾクと興奮を覚えるのも束の間、下から力強く突き上げられてしまい、いよいよ限界が見えてくる。
「あぁっ! ひっ、ん……あっ、ああ!」
体がバラバラになってしまいそうなほどに穿たれて、もう自分がどうなっているのかわからない。ただ、「羽柴のコマンドに従わなくては」という意思だけはあって、
(っ、我慢……がま、ん……)
何度もそう頭の中で繰り返しては、今にも爆ぜてしまいそうな熱を押しとどめる。
体勢を崩すこともなく必死に耐えて、耐え続けて――ようやく、そのときが来たのだった。
「Cum」
リードで合図されるとともに、優しい低音が響く。たった一言で、脳天まで突き抜けるような衝撃に襲われて、犬飼は激しく体を引きつらせた。
「あっ、あぁあああ……っ!」
今まで抑制されていたものが、堰を切ったように溢れ出す。
勢いよく放たれた白濁は、羽柴の胸元まで届いていた。――射精なんてものではない。粗相でもしてしまったかのような感覚だった。
自分の意思で絶頂を迎えることすら、許されないだなんて。
あまりの仕打ちに、犬飼はうっとりと目を細めた。同時に下腹部が疼いて、体内を埋める羽柴のものを締め上げてしまう。
「こーら。今、イきそうになったでしょ」
「っ、ごめ」
再び注意を引くようにリードが引っ張られ、とっさに犬飼は謝ろうとした。が、羽柴がすかさずそれを制してくる。
「いいよ。こうして躾けてあげる――ちゃんと『待て』できたら、たくさんご褒美あげるからね」
そう告げるなり、リードを持つ手に力がこめられた。
さらには、もう一方の手で腰を掴んできて、容赦なく突き上げてくる。まさかの不意打ちに、犬飼は体を大きくしならせることになった。
「ふ、あぁっ!」
そのまま腰を打ち付けられるも、リードで注意されるたびに意識が引き戻される。
苦しい。けれど、明らかに本能が満たされている――自分は今、この男に支配されている〝犬〟なのだと。
「我慢してえらいね、蓮也。……ここ、もうこんなになってるのにさ」
必死に言いつけを守っていたら、不意に屹立の先端を指でなぞられた。先走りを溢れさせているそこは、少し触れられただけでも敏感に反応してしまう。
「はっ、あ……だめ、駄目だ、羽柴っ」
「駄目? じゃあ、こっちは?」
「ひ、ううッ!?」
最奥のさらに奥。行き止まりだと思っていた場所を抉じ開けるように、羽柴の屹立が入り込んできた。
はっ、はっ……と荒い息を繰り返しながら、犬飼は口をパクパクとさせる。あまりの衝撃に意識を飛ばしかけたが、なんとかギリギリで耐えたのだった。
「……お利口さん。もっと可愛がりたくなっちゃうな」
かたや羽柴は、優しげなようで嗜虐的ともとれる笑みを浮かべてみせる。相反するようで、その表情はDomの本能そのものだ。
犬飼がゾクゾクと興奮を覚えるのも束の間、下から力強く突き上げられてしまい、いよいよ限界が見えてくる。
「あぁっ! ひっ、ん……あっ、ああ!」
体がバラバラになってしまいそうなほどに穿たれて、もう自分がどうなっているのかわからない。ただ、「羽柴のコマンドに従わなくては」という意思だけはあって、
(っ、我慢……がま、ん……)
何度もそう頭の中で繰り返しては、今にも爆ぜてしまいそうな熱を押しとどめる。
体勢を崩すこともなく必死に耐えて、耐え続けて――ようやく、そのときが来たのだった。
「Cum」
リードで合図されるとともに、優しい低音が響く。たった一言で、脳天まで突き抜けるような衝撃に襲われて、犬飼は激しく体を引きつらせた。
「あっ、あぁあああ……っ!」
今まで抑制されていたものが、堰を切ったように溢れ出す。
勢いよく放たれた白濁は、羽柴の胸元まで届いていた。――射精なんてものではない。粗相でもしてしまったかのような感覚だった。
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