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番外編 アフターストーリー(5)★
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「ひうっ!? あっ、あぁ、や、んんっ!」
犬塚は大きく目を見開き、その口から甲高い喘ぎ声を響かせた。
一番弱い振動とはいえ、先端から根本までしっかりと全体が震えているのが伝わってくる。ただでさえ感じやすい箇所を、一気に責め立てられているようなものだ。
「や、やっ、あ! だめ、つよいっ……あッ、あ!」
「こーら、逃げようとすんな」
犬塚が強すぎる刺激から逃れようと腰を動かす。が、不破はすかさず引き寄せてやった。
背後から腕を回して抱え込んでしまうと、もう犬塚はこちらに身を委ねるしかない。身動きが取れぬ状態のまま、不破は容赦なくアナルバイブを動かしてやった。
「やっ、あ、だめ、だめぇ! そんな動かしちゃ、あっ、ン!」
犬塚は声を上擦らせながら、何度も首を左右に振る。
しかし、体は正直なものだ。彼の欲望は悦ぶようにその存在を主張しており、エプロンにできた染みをより一層大きく広げていた。
「拓哉、すげー感じまくってる。あーあ、エプロンもぐっちょぐちょにしちまって」
「んっ、あ、やだ、せんぱ――も、おかしくなるうっ! や、らめえっ」
もはや呂律もうまく回っていない。犬塚は快楽に悶え狂い、ひっきりなしに喘ぎ続ける。
あまりにも艶めいた姿を前にし、不破は思わず生唾を飲み込んだ。
(可愛すぎてほんっとに……)
――好きだからこそ苛めたくもなる。まるで小学生のような思考だけれど、今さら衝動を抑えられるはずもなかった。
「……いーよ。ほら、おかしくなっちゃえ」
もっと自分の手で乱れさせたいし、いろんな彼を見てみたい。煽られる嗜虐心に、不破はバイブレーションのレベルをもう一段階上げた。
途端、犬塚の体がビクンッと跳ね上がる。
「ひっ、あ、あああっ!」
一際大きな声で鳴いたかと思うと、彼はそのまま絶頂を迎えた。エプロンの内側に白濁液を吐き出し、つうっと足元にも垂らしていく。
不破はその痴態に目を細め、抜け出たアナルバイブを静かに床へと放った。
「後ろだけでイッたんだ? オモチャ、気持ちよかったんだな」
崩れ落ちる犬塚の体を支えてやりながら、頬に触れるだけのキスをする。
犬塚はこちらに向き直って、潤みきった眼差しを向けてきた。
「ううっ、だめって言ったのにい」
「……あ、まさか本気で?」
《嫌よ嫌よも好きのうち》とは言うものの、様子を見るに、どうやら本気で嫌がっていたらしい。だとしたら、さすがに意地悪をしすぎたかもしれない。
「ご、ごめんな。拓哉が可愛すぎて、つい!」
反省の弁を述べつつ、不破は慌てて犬塚の頭を撫でた。
が、ふいっと犬塚はそっぽを向いて唇を尖らせる。
「先輩のいじわる。変態さん」
「!」
ガーン、と効果音が聞こえてきそうなほどにショックを受けてしまう。
いつも子犬のように慕ってくる犬塚が、こんなにも冷たくなるだなんて――これは相当怒っているに違いない。そう思い至り、不破はおずおずと口を開いた。
「本当に悪いと思ってる。だから、その」
許してくれないか、と続けるつもりだったのだが、
「……や、です」
「なっ」
「ちゃんと――りゅ、龍之介さんの、ちんちん……で、イかせてくれなきゃいやです」
拗ねたような声音で呟いて、犬塚はこちらの首元に抱きついてくる。しかも、不破のことを「龍之介」と名前で呼んで、だ。
犬塚は大きく目を見開き、その口から甲高い喘ぎ声を響かせた。
一番弱い振動とはいえ、先端から根本までしっかりと全体が震えているのが伝わってくる。ただでさえ感じやすい箇所を、一気に責め立てられているようなものだ。
「や、やっ、あ! だめ、つよいっ……あッ、あ!」
「こーら、逃げようとすんな」
犬塚が強すぎる刺激から逃れようと腰を動かす。が、不破はすかさず引き寄せてやった。
背後から腕を回して抱え込んでしまうと、もう犬塚はこちらに身を委ねるしかない。身動きが取れぬ状態のまま、不破は容赦なくアナルバイブを動かしてやった。
「やっ、あ、だめ、だめぇ! そんな動かしちゃ、あっ、ン!」
犬塚は声を上擦らせながら、何度も首を左右に振る。
しかし、体は正直なものだ。彼の欲望は悦ぶようにその存在を主張しており、エプロンにできた染みをより一層大きく広げていた。
「拓哉、すげー感じまくってる。あーあ、エプロンもぐっちょぐちょにしちまって」
「んっ、あ、やだ、せんぱ――も、おかしくなるうっ! や、らめえっ」
もはや呂律もうまく回っていない。犬塚は快楽に悶え狂い、ひっきりなしに喘ぎ続ける。
あまりにも艶めいた姿を前にし、不破は思わず生唾を飲み込んだ。
(可愛すぎてほんっとに……)
――好きだからこそ苛めたくもなる。まるで小学生のような思考だけれど、今さら衝動を抑えられるはずもなかった。
「……いーよ。ほら、おかしくなっちゃえ」
もっと自分の手で乱れさせたいし、いろんな彼を見てみたい。煽られる嗜虐心に、不破はバイブレーションのレベルをもう一段階上げた。
途端、犬塚の体がビクンッと跳ね上がる。
「ひっ、あ、あああっ!」
一際大きな声で鳴いたかと思うと、彼はそのまま絶頂を迎えた。エプロンの内側に白濁液を吐き出し、つうっと足元にも垂らしていく。
不破はその痴態に目を細め、抜け出たアナルバイブを静かに床へと放った。
「後ろだけでイッたんだ? オモチャ、気持ちよかったんだな」
崩れ落ちる犬塚の体を支えてやりながら、頬に触れるだけのキスをする。
犬塚はこちらに向き直って、潤みきった眼差しを向けてきた。
「ううっ、だめって言ったのにい」
「……あ、まさか本気で?」
《嫌よ嫌よも好きのうち》とは言うものの、様子を見るに、どうやら本気で嫌がっていたらしい。だとしたら、さすがに意地悪をしすぎたかもしれない。
「ご、ごめんな。拓哉が可愛すぎて、つい!」
反省の弁を述べつつ、不破は慌てて犬塚の頭を撫でた。
が、ふいっと犬塚はそっぽを向いて唇を尖らせる。
「先輩のいじわる。変態さん」
「!」
ガーン、と効果音が聞こえてきそうなほどにショックを受けてしまう。
いつも子犬のように慕ってくる犬塚が、こんなにも冷たくなるだなんて――これは相当怒っているに違いない。そう思い至り、不破はおずおずと口を開いた。
「本当に悪いと思ってる。だから、その」
許してくれないか、と続けるつもりだったのだが、
「……や、です」
「なっ」
「ちゃんと――りゅ、龍之介さんの、ちんちん……で、イかせてくれなきゃいやです」
拗ねたような声音で呟いて、犬塚はこちらの首元に抱きついてくる。しかも、不破のことを「龍之介」と名前で呼んで、だ。
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