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第5話 先輩と、ひとつになりたい(3)★
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「は、はいっ……おねがい、します」
「いーのかよ? 痛いかもしんねェぞ?」
「だとしても、先輩のなら受け入れたいですっ……その、俺、頑張るからっ。だから――最後まで、先輩とえっちしたい……」
言いながら抱きついてくる。
その体は微かに震えていた。それでもなおこの先を求めてくれていることに、不破の胸が締めつけられる。なんて健気でいじらしいのだろうか。
「なるべく優しくすっから」
そう言うと、やんわりと犬塚の体をベッドに押し戻した。
犬塚はあからさまにガチガチになっていて、緊張しているのがよく伝わってくる。
「犬塚」
そんな犬塚を安心させるように、不破は微笑んでみせた。
そして、額や頬にキスを落としながらサイドボードに手を伸ばす。手探りで目的のものを取り出すと、静かにベッドの隅へと置いた。
――ローションとコンドーム。これからの行為に必要なものだ。
「犬塚。脚、開いて」
「ん……」
促すと、犬塚は素直に従ってくれた。いい子だ、と不破は頭を撫でてやり、そのまま脚の間に割って入る。
膝の裏を持ち上げて左右に開けば、引き締まった窄まりが露わになった。
「あ、体勢キツいか? 後ろからの方がいい?」
「えっと……先輩の顔、見ていたいから」
「………………」
控えめに言っても可愛すぎる返答だ。思わずときめいてしまい、不破は小さく咳払いをした。
「じゃあ、このまま後ろ触っけど、なんかあったらすぐ言えよ」
指先までたっぷりとローションを垂らすと、そっと犬塚の後孔に宛がった。
まずは周囲をなぞるように動かし、ローションが馴染んだところで中指を押し込んでみる。
「っ、は……」
つぷっ、と音を立てて犬塚の中に指が埋まっていく。挿入は思っていたよりもスムーズで、なんら抵抗もなく第二関節まで入ってしまった。
「もしかして、ここ――自分でいじったりしてた?」
まさかと思って問いかけてみたら、案の定だったらしい。犬塚は耳まで真っ赤になる。
「だって先輩とえっちするとなったら、練習しなきゃって思って。ひ、引きました?」
「なワケあるかよ。むしろ嬉しいし、ぶっちゃけ興奮すんだけど」
不破は犬塚への愛おしさを噛みしめつつ、指の抜き挿しを繰り返す。
犬塚がこのような行為をしていたなんて――嬉しいのは言わずもがな、想像するだけで下腹部に熱が集まってしまう。一体、彼はどんな気持ちだったのだろう。
「こんなふうにケツいじってたのか? 一人で?」
意地悪に言いながら内壁をまさぐっていく。指先に軽く力を込めて掻き回せば、犬塚の口から艶めいた吐息が漏れ始める。
「んぅ、でも、自分でするのと違っ……あ」
「うん?」
「どーしよ、先輩の指――きもち、いっ……」
犬塚がぎゅうとシーツを握る。
慣れぬ感覚に戸惑いつつも、快感に感じているらしい。その証拠に、彼のものは再び勃ち上がっており、先端から透明な雫が伝っていた。
(可愛くてエロいとか、反則だろ)
不破はごくりと唾を飲み込んで、一旦指を引き抜いた。それから人差し指を添えてもう一度押し込んでいく。
「ん、は……っ」
「二本目もすんなり入った。犬塚、これ結構頑張ったんだな?」
「あ、あんまり、ヘンな言い方しないでっ……」
「本当のことだろ? おかげで、もうこんなに柔らかくなってる」
「いーのかよ? 痛いかもしんねェぞ?」
「だとしても、先輩のなら受け入れたいですっ……その、俺、頑張るからっ。だから――最後まで、先輩とえっちしたい……」
言いながら抱きついてくる。
その体は微かに震えていた。それでもなおこの先を求めてくれていることに、不破の胸が締めつけられる。なんて健気でいじらしいのだろうか。
「なるべく優しくすっから」
そう言うと、やんわりと犬塚の体をベッドに押し戻した。
犬塚はあからさまにガチガチになっていて、緊張しているのがよく伝わってくる。
「犬塚」
そんな犬塚を安心させるように、不破は微笑んでみせた。
そして、額や頬にキスを落としながらサイドボードに手を伸ばす。手探りで目的のものを取り出すと、静かにベッドの隅へと置いた。
――ローションとコンドーム。これからの行為に必要なものだ。
「犬塚。脚、開いて」
「ん……」
促すと、犬塚は素直に従ってくれた。いい子だ、と不破は頭を撫でてやり、そのまま脚の間に割って入る。
膝の裏を持ち上げて左右に開けば、引き締まった窄まりが露わになった。
「あ、体勢キツいか? 後ろからの方がいい?」
「えっと……先輩の顔、見ていたいから」
「………………」
控えめに言っても可愛すぎる返答だ。思わずときめいてしまい、不破は小さく咳払いをした。
「じゃあ、このまま後ろ触っけど、なんかあったらすぐ言えよ」
指先までたっぷりとローションを垂らすと、そっと犬塚の後孔に宛がった。
まずは周囲をなぞるように動かし、ローションが馴染んだところで中指を押し込んでみる。
「っ、は……」
つぷっ、と音を立てて犬塚の中に指が埋まっていく。挿入は思っていたよりもスムーズで、なんら抵抗もなく第二関節まで入ってしまった。
「もしかして、ここ――自分でいじったりしてた?」
まさかと思って問いかけてみたら、案の定だったらしい。犬塚は耳まで真っ赤になる。
「だって先輩とえっちするとなったら、練習しなきゃって思って。ひ、引きました?」
「なワケあるかよ。むしろ嬉しいし、ぶっちゃけ興奮すんだけど」
不破は犬塚への愛おしさを噛みしめつつ、指の抜き挿しを繰り返す。
犬塚がこのような行為をしていたなんて――嬉しいのは言わずもがな、想像するだけで下腹部に熱が集まってしまう。一体、彼はどんな気持ちだったのだろう。
「こんなふうにケツいじってたのか? 一人で?」
意地悪に言いながら内壁をまさぐっていく。指先に軽く力を込めて掻き回せば、犬塚の口から艶めいた吐息が漏れ始める。
「んぅ、でも、自分でするのと違っ……あ」
「うん?」
「どーしよ、先輩の指――きもち、いっ……」
犬塚がぎゅうとシーツを握る。
慣れぬ感覚に戸惑いつつも、快感に感じているらしい。その証拠に、彼のものは再び勃ち上がっており、先端から透明な雫が伝っていた。
(可愛くてエロいとか、反則だろ)
不破はごくりと唾を飲み込んで、一旦指を引き抜いた。それから人差し指を添えてもう一度押し込んでいく。
「ん、は……っ」
「二本目もすんなり入った。犬塚、これ結構頑張ったんだな?」
「あ、あんまり、ヘンな言い方しないでっ……」
「本当のことだろ? おかげで、もうこんなに柔らかくなってる」
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