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season3

intermission 俺様ヒーローな君にヒロイン役は(EX4) ★

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 朝晩の冷え込みに、冬の到来を実感させられる季節。
 ふと夜中に目が覚めて、ベッドの上で悶々としている玲央の姿があった。
(やっぱ風呂で抜いてくるんだったな)
 寝返りを何度か打つのだが、一向に眠れる気配がない。
 というのも、性欲とは無関係に玲央のものが勃起していた。疲れた日に限ってこうなのだから困りものだ。
 神経が過敏になってしまっているせいか、どうにもそわそわとしてしまう。近頃はそのような行為を全くしていないし、なおさらだ。
「………………」
 隣に目をやれば、雅が静かに寝息を立てている。
 それに背を向けつつ、玲央は己の下腹部へ手を伸ばした。トイレで処理するのがベストなのだろうが、この時期の寒さを考えれば縮こまってしまいそうだし、わざわざ布団から抜け出るのも億劫だった。
(雅……)
 目を閉じて考えるのは、恋人である彼との性行為だ。
 以前は視覚的に興奮するようなものを用意していたが、最近は頼ることがすっかりなくなっていた。想像を膨らませていくにつれて、屹立も膨れあがってくる。
(……バレたらどうしよ。コイツどんな反応すっかな)
 などと考えるも、余計に興奮を覚えてしまうのだからどうかしている。下着の中から自身を取り出すと、手で包み込むように握った。
「……っ」
 指の腹を使って、括れから先端にかけて扱いていく。先走りが滲んでくれば、指先で塗り広げてさらに愛撫を続けた。
 昂っていく間にも、荒くなる鼻息や、零れそうになる吐息を必死に押し殺す。隣で眠る恋人が起きないようにと祈るばかりだった。
(でも、雅にしてもらった方がずっと気持ちいい)
 彼の手の感触、指使い。自分とはまったく違うものを思い浮かべると、切なくてもどかしくて、胸がきゅっと締めつけられる。
『ああ、もうこんなに濡らしちゃって……そんなに欲しかったんですか?』
 頭の中の雅は、意地悪な言葉を囁きながら責め立ててくる。想像に合わせるようにして屹立を扱いていくと、ゾクゾクと背筋に甘美な痺れが走って、また息が上がった。
 しかしまだ足りない。状況を気にして緩慢な動きで慰めているせいか、熱を開放するのは少し時間がかかりそうだ。
『欲しいところ、自分で広げて? そしたら俺、たっぷり可愛がってあげますから』
(こっちも、欲しい……)
 じれったくなって、秘所にも手を伸ばそうと思ったとき。トン、と背に重みがかかった。
(なっ!?)
 雅の体が密着している。屹立を愛撫していた手が、咄嗟に止まった。
 まさか起こしてしまったのだろうか。混乱していたら、腕を回すようにして雅の手が下腹部に移動してきた。
「ちょっ……」
「言ってくれれば、やるのに」
 雅は呟きながら、玲央の手ごと扱き始める。
「あ、待っ……あぁっ、ん」
 自慰をしていたことに気づかれ、行為の手伝いをされているという羞恥が心をいたぶってくるも、情欲には抗えなかった。抵抗することもなく、されるがままになってしまう。
「や、あっ、あぁっ」
 もはや熱っぽい声も吐息も、我慢することなく淫らに溢れていく。屹立に触れているのは己の手だというのに、予期せぬ動作がどうしようもなく気持ちよかった。
「ぅ、あッ、そこ……や、ぁあ……」
 敏感な先端のくぼみを親指で擦られて、腰が小刻みに震える。クチクチと濡れた音を立てながら、駆り立てるように執拗にいじられれば堪ったものではない。
 竿を扱く動きをともなったそれに、我慢できるわけもなく、あっという間に限界が見えてきた。
「もっ……で、出るッ」
「はい、ティッシュ用意してください。汚しちゃいますよ」
 ベッド脇に置いてあったティッシュケースを差し出される。すぐさま玲央はティッシュを数枚取り出し、自身の先端に被せた。
「~~っ!」
 熱をすべて吐き出して、顔を隠すように突っ伏す。溢れる涙を止められなかった。
「よしよし、いい子」
 子供でもあやすかのように雅が頭を撫でてきたが、気休めにもならないどころが惨めさが増すばかりだ。
「ハズすぎて死にそう。なんでお前に性処理されなきゃなんねーワケ?」
「え? 彼氏として当然の義務かと」
「んなわけねえだろーが、ちくしょうめ……」
 悪態をつくも覇気がなく、雅が苦笑した。
「玲央さん」
「なんだよう……」
 呼びかけに反応して顔を少し横に向けたら、頬に軽くキスされた。
 それからやんわりと抱きしめられ、再び頭に優しい手の感触が降ってくる。機嫌を直してほしいと言わんばかりの行為だった。
 このようなことをされては、ずっと機嫌を損ねているわけにもいかない。と、思った矢先、下半身に熱い塊を感じてギクリとした。
「あのさ、お前のソレはどうするつもりなんだよ」
「あ、どうしましょう」
「『どうしましょう』じゃねえだろ」
「玲央さん……」
 今度は甘えるような声色で名を呼ばれ、不覚にもドキッと心臓が飛び跳ねた。
 こういったときだけ、年下らしい態度をとる彼が憎たらしい。いや、ほだされてしまう自分も自分なのだが。
「クソッ! 結局こうなるんだ!」
「えっ? 俺、まだ何も言ってませんけど」
「言ってる! 確実に訴えただろテメェ!」
 不満顔で睨みつけるも効果がなく、いつもどおりの温厚な笑顔で返されてしまう。
 生意気な後輩だと思いつつ、玲央はそっと身を委ねるのだった。
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