硝子の大瓶

しゃんゆぅ

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あい

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私の詩は
Iわたしから始まる




私はだあれ
私を知りたい
私は何処に行って何を成すのか
私は何処へも行かないで何も成さないのか




私を愛する人はいるのだろうか
私は人を愛せるだろうか




ねぇ私
なあに私
私は私の事ばかり
私は私で手一杯




ねえ私
なあに私
私はこんなにちっぽけなのに
深海みたいに何もわからないのよ




ねえ私
なあに私
いつ鉛は底につくかしら
いつリールを巻けば良いのかしら




ねえ私
なあに私
何が釣り上がるかしら
何も釣り上がらないのかしら




ねえ私
なあに私
いつか私を海底二万マイルに連れてって
私はそこで私を見てみたいの




いつか
遠いいつか
いつかきっとよ私

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