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第13話
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土砂くずれをせき止めていたのは、ケンタの親せきでした。
きつね火村の危険を察知して、ケンタに力を貸してくれたそうです。
ケンタに大ぜいのなかまがいると知って、栄太郎くんはうれしくなりました。
ケンタは特別なきつねですけれど、まだまだおさない子ぎつねです。
甘えたり、けんかをしたり、いっしょに眠るなかまが必要です。
村人たちは、心からきつねたちに感謝しました。
神社をおとずれるひとが増え、たくさんの油あげがそなえられるようになりました。
きつねのおじぞうさんも、ぴかぴかにみがかれています。
ケンタは、つるかめデパートの裏口、守衛室のとなりに、小屋をつくってもらいました。
守衛のおじさんともすっかりなかよしで、いっしょにおやつを食べながら、テレビを見ているみたいですよ。
ケンタはやまびこ山と、つるかめデパートを行き来しながら、きつね火村を守っています。
つるかめデパートは、大はんじょうしています。
栄太郎くんのお父さんに、地震のときに助けてもらったので、村人たちは恩返しをしているのです。
デパートを建て直すためのお金は、みんなで出しあうことになりました。
つるかめデパートは、地震のさい、避難所として活躍しました。
もっと、地震に強い建物に生まれ変わることでしょう。
駅前のショッピングモールは、自然とお客さんが減りました。
というのも、地震がおきたとき、支配人は、お客さんよりも、自分の身の安全を優先したからです。
水や食べものを値上げしたり、けが人を知らんぷりしたり。支配人がとった非常識な行動に、みんな腹を立てていました。
災害にあったときは、助けあうことがだいじです。
やさしい心、ひとを思いやる気持ちを忘れてはいけません。
「パパは、反省しなくちゃいけないんだ」
海斗くんは、怒っていました。
先日まで、海斗くんも、栄太郎くんにいじわるをしていました。
栄太郎くんのあたたかな家庭が、うらやましかったのです。
海斗くんのお父さんはいそがしいひとで、ほとんど家にいません。
お母さんは、離婚して出ていきました。
きょうだいがいない海斗くんは、いつも家でひとりぼっちでした。
クラスの人気者でも、海斗くんはさびしかったのです。
ほんとうは、海斗くんも、栄太郎くんとなかよくしたかった。
でも、つるかめデパートはライバルだから、友だちになってはいけないとお父さんに言い聞かせられていました。
もう、海斗くんはお父さんの言いつけを守っていません。
友だちは自分で選ぶものだと、海斗くんは気づいたからです。
やさしさも、いじわるも、めぐりめぐって自分に返ってきます。
いつか、海斗くんのお父さんが心から反省したとき、ショッピングモールにも、お客さんが戻ってくるでしょう。
きつね火村の危険を察知して、ケンタに力を貸してくれたそうです。
ケンタに大ぜいのなかまがいると知って、栄太郎くんはうれしくなりました。
ケンタは特別なきつねですけれど、まだまだおさない子ぎつねです。
甘えたり、けんかをしたり、いっしょに眠るなかまが必要です。
村人たちは、心からきつねたちに感謝しました。
神社をおとずれるひとが増え、たくさんの油あげがそなえられるようになりました。
きつねのおじぞうさんも、ぴかぴかにみがかれています。
ケンタは、つるかめデパートの裏口、守衛室のとなりに、小屋をつくってもらいました。
守衛のおじさんともすっかりなかよしで、いっしょにおやつを食べながら、テレビを見ているみたいですよ。
ケンタはやまびこ山と、つるかめデパートを行き来しながら、きつね火村を守っています。
つるかめデパートは、大はんじょうしています。
栄太郎くんのお父さんに、地震のときに助けてもらったので、村人たちは恩返しをしているのです。
デパートを建て直すためのお金は、みんなで出しあうことになりました。
つるかめデパートは、地震のさい、避難所として活躍しました。
もっと、地震に強い建物に生まれ変わることでしょう。
駅前のショッピングモールは、自然とお客さんが減りました。
というのも、地震がおきたとき、支配人は、お客さんよりも、自分の身の安全を優先したからです。
水や食べものを値上げしたり、けが人を知らんぷりしたり。支配人がとった非常識な行動に、みんな腹を立てていました。
災害にあったときは、助けあうことがだいじです。
やさしい心、ひとを思いやる気持ちを忘れてはいけません。
「パパは、反省しなくちゃいけないんだ」
海斗くんは、怒っていました。
先日まで、海斗くんも、栄太郎くんにいじわるをしていました。
栄太郎くんのあたたかな家庭が、うらやましかったのです。
海斗くんのお父さんはいそがしいひとで、ほとんど家にいません。
お母さんは、離婚して出ていきました。
きょうだいがいない海斗くんは、いつも家でひとりぼっちでした。
クラスの人気者でも、海斗くんはさびしかったのです。
ほんとうは、海斗くんも、栄太郎くんとなかよくしたかった。
でも、つるかめデパートはライバルだから、友だちになってはいけないとお父さんに言い聞かせられていました。
もう、海斗くんはお父さんの言いつけを守っていません。
友だちは自分で選ぶものだと、海斗くんは気づいたからです。
やさしさも、いじわるも、めぐりめぐって自分に返ってきます。
いつか、海斗くんのお父さんが心から反省したとき、ショッピングモールにも、お客さんが戻ってくるでしょう。
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