かえんの子
「こやつは災いを招く、呪いの子。世のなかの業を背負って生まれたのだ」
炎とともに生まれた、災いの子、えん。顔には大繩でぶたれたような黒いあざがある。
村人たちに疎外されたえんは、村のはずれのあばら家にひとりで暮らしていた。
孤独なえんを慕うのは、幼い次郎だけだった。
えんは次郎をかわいがるが、雨ごいの生贄に次郎が選ばれて……
宿命を背負ったえんは、道を切り開けるのか?
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