63 / 105
episode.52
しおりを挟む
「ダメですね」
レイは笑顔でそう言った。
新入生歓迎パーティーも終わった次の日、休講だったのでレイの家に来ている。
パーティーではあの後アンナを探したが見つからなかったので先に帰ってきてしまった。
シャルルもいなかったようなので二人で話していたのだろう。
そしてアルバートとは何を話していたのかと聞かれたので、勉強を教えてもらうくだりを話したらこれである。
「勉強だったら私が教えます。魔法もこの前教えましたし、わからない事は全て私が教えますよ」
魔法はこの前教えてもらったがレイが私に構いすぎて結局上達していない。
おそらくレイは自身の能力はすごく高いのだが、教えるのが上手くないのかもしれない。
このままだと私の成績がまずい事になってしまいそうだ。
でもレイにそのまま伝えても首は縦に振らないであろう。
(これは伝え方が重要ね…!)
私はレイをじっと見つめて考える。
「あのね、私はレイの事がすごく好きだから、長い時間教えてもらってたら勉強どころじゃなくなってしまうと思うの。この前魔法教えてくれた時も後半は練習してなかったでしょう?」
前回の魔法の練習も最初は抱き抱えられていたり、抱きつかれていたりしたが、一応魔法は繰り出していたのだ。
しかし後半はレイがエスカレートして私にキスし始めて練習は中断して部屋に入ったのである。
「レイとは勉強じゃない事していたいの。だからね勉強は真面目にさせてほしいからアルバートに教えて貰わせてほしいです。それに学校の図書室とかでやるから、二人きりにはならないわ」
目をうるうるさせながらお願いポーズでレイを見る。
レイは頬を赤らめて視線を外した。
「しょうがないですね。ちゃんと他に人がいるところで教えてもらうんですよ」
そう言ってレイは両手を広げてきた。
私は反射的にその腕の中に飛び込んだ。
「ああもう、リオン可愛い」
レイは私を強く抱きしめる。
「私と勉強じゃない事とは一体なにがしたいのですか。あなたは本当に可愛いことを言いますね」
レイは私を見つめ満面の笑みを浮かべる。
「えっと……それはおいおいでお願いします」
私は自分で言った事に恥ずかしくなりレイの体に顔を埋めた。
レイは笑顔でそう言った。
新入生歓迎パーティーも終わった次の日、休講だったのでレイの家に来ている。
パーティーではあの後アンナを探したが見つからなかったので先に帰ってきてしまった。
シャルルもいなかったようなので二人で話していたのだろう。
そしてアルバートとは何を話していたのかと聞かれたので、勉強を教えてもらうくだりを話したらこれである。
「勉強だったら私が教えます。魔法もこの前教えましたし、わからない事は全て私が教えますよ」
魔法はこの前教えてもらったがレイが私に構いすぎて結局上達していない。
おそらくレイは自身の能力はすごく高いのだが、教えるのが上手くないのかもしれない。
このままだと私の成績がまずい事になってしまいそうだ。
でもレイにそのまま伝えても首は縦に振らないであろう。
(これは伝え方が重要ね…!)
私はレイをじっと見つめて考える。
「あのね、私はレイの事がすごく好きだから、長い時間教えてもらってたら勉強どころじゃなくなってしまうと思うの。この前魔法教えてくれた時も後半は練習してなかったでしょう?」
前回の魔法の練習も最初は抱き抱えられていたり、抱きつかれていたりしたが、一応魔法は繰り出していたのだ。
しかし後半はレイがエスカレートして私にキスし始めて練習は中断して部屋に入ったのである。
「レイとは勉強じゃない事していたいの。だからね勉強は真面目にさせてほしいからアルバートに教えて貰わせてほしいです。それに学校の図書室とかでやるから、二人きりにはならないわ」
目をうるうるさせながらお願いポーズでレイを見る。
レイは頬を赤らめて視線を外した。
「しょうがないですね。ちゃんと他に人がいるところで教えてもらうんですよ」
そう言ってレイは両手を広げてきた。
私は反射的にその腕の中に飛び込んだ。
「ああもう、リオン可愛い」
レイは私を強く抱きしめる。
「私と勉強じゃない事とは一体なにがしたいのですか。あなたは本当に可愛いことを言いますね」
レイは私を見つめ満面の笑みを浮かべる。
「えっと……それはおいおいでお願いします」
私は自分で言った事に恥ずかしくなりレイの体に顔を埋めた。
48
お気に入りに追加
363
あなたにおすすめの小説
一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!
当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。
しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。
彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。
このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。
しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。
好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。
※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*)
※他のサイトにも重複投稿しています。
悪役令嬢に転生したら溺愛された。(なぜだろうか)
どくりんご
恋愛
公爵令嬢ソフィア・スイートには前世の記憶がある。
ある日この世界が乙女ゲームの世界ということに気づく。しかも自分が悪役令嬢!?
悪役令嬢みたいな結末は嫌だ……って、え!?
王子様は何故か溺愛!?なんかのバグ!?恥ずかしい台詞をペラペラと言うのはやめてください!推しにそんなことを言われると照れちゃいます!
でも、シナリオは変えられるみたいだから王子様と幸せになります!
強い悪役令嬢がさらに強い王子様や家族に溺愛されるお話。
HOT1/10 1位ありがとうございます!(*´∇`*)
恋愛24h1/10 4位ありがとうございます!(*´∇`*)
転生したら、6人の最強旦那様に溺愛されてます!?~6人の愛が重すぎて困ってます!~
月
恋愛
ある日、女子高生だった白川凛(しらかわりん)
は学校の帰り道、バイトに遅刻しそうになったのでスピードを上げすぎ、そのまま階段から落ちて死亡した。
しかし、目が覚めるとそこは異世界だった!?
(もしかして、私、転生してる!!?)
そして、なんと凛が転生した世界は女性が少なく、一妻多夫制だった!!!
そんな世界に転生した凛と、将来の旦那様は一体誰!?
6年間姿を消していたら、ヤンデレ幼馴染達からの愛情が限界突破していたようです~聖女は監禁・心中ルートを回避したい~
皇 翼
恋愛
グレシュタット王国の第一王女にして、この世界の聖女に選定されたロザリア=テンペラスト。昔から魔法とも魔術とも異なる不思議な力を持っていた彼女は初潮を迎えた12歳のある日、とある未来を視る。
それは、彼女の18歳の誕生日を祝う夜会にて。襲撃を受け、そのまま死亡する。そしてその『死』が原因でグレシュタットとガリレアン、コルレア3国間で争いの火種が生まれ、戦争に発展する――という恐ろしいものだった。
それらを視たロザリアは幼い身で決意することになる。自分の未来の死を回避するため、そしてついでに3国で勃発する戦争を阻止するため、行動することを。
「お父様、私は明日死にます!」
「ロザリア!!?」
しかしその選択は別の意味で地獄を産み出していた。ヤンデレ地獄を作り出していたのだ。後々後悔するとも知らず、彼女は自分の道を歩み続ける。
最悪なお見合いと、執念の再会
当麻月菜
恋愛
伯爵令嬢のリシャーナ・エデュスは学生時代に、隣国の第七王子ガルドシア・フェ・エデュアーレから告白された。
しかし彼は留学期間限定の火遊び相手を求めていただけ。つまり、真剣に悩んだあの頃の自分は黒歴史。抹消したい過去だった。
それから一年後。リシャーナはお見合いをすることになった。
相手はエルディック・アラド。侯爵家の嫡男であり、かつてリシャーナに告白をしたクズ王子のお目付け役で、黒歴史を知るただ一人の人。
最低最悪なお見合い。でも、もう片方は執念の再会ーーの始まり始まり。
ヒロインではないので婚約解消を求めたら、逆に追われ監禁されました。
曼珠沙華
恋愛
「運命の人?そんなの君以外に誰がいるというの?」
きっかけは幼い頃の出来事だった。
ある豪雨の夜、窓の外を眺めていると目の前に雷が落ちた。
その光と音の刺激のせいなのか、ふと前世の記憶が蘇った。
あ、ここは前世の私がはまっていた乙女ゲームの世界。
そしてローズという自分の名前。
よりにもよって悪役令嬢に転生していた。
攻略対象たちと恋をできないのは残念だけど仕方がない。
婚約者であるウィリアムに婚約破棄される前に、自ら婚約解消を願い出た。
するとウィリアムだけでなく、護衛騎士ライリー、義弟ニコルまで様子がおかしくなり……?
関係を終わらせる勢いで留学して数年後、犬猿の仲の狼王子がおかしいことになっている
百門一新
恋愛
人族貴族の公爵令嬢であるシェスティと、獣人族であり六歳年上の第一王子カディオが、出会った時からずっと犬猿の仲なのは有名な話だった。賢い彼女はある日、それを終わらせるべく(全部捨てる勢いで)隣国へ保留学した。だが、それから数年、彼女のもとに「――カディオが、私を見ないと動機息切れが収まらないので来てくれ、というお願いはなんなの?」という変な手紙か実家から来て、帰国することに。そうしたら、彼の様子が変で……?
※さくっと読める短篇です、お楽しみいだたけましたら幸いです!
※他サイト様にも掲載
敗戦して嫁ぎましたが、存在を忘れ去られてしまったので自給自足で頑張ります!
桗梛葉 (たなは)
恋愛
タイトルを変更しました。
※※※※※※※※※※※※※
魔族 vs 人間。
冷戦を経ながらくすぶり続けた長い戦いは、人間側の敗戦に近い状況で、ついに終止符が打たれた。
名ばかりの王族リュシェラは、和平の証として、魔王イヴァシグスに第7王妃として嫁ぐ事になる。だけど、嫁いだ夫には魔人の妻との間に、すでに皇子も皇女も何人も居るのだ。
人間のリュシェラが、ここで王妃として求められる事は何もない。和平とは名ばかりの、敗戦国の隷妃として、リュシェラはただ静かに命が潰えていくのを待つばかり……なんて、殊勝な性格でもなく、与えられた宮でのんびり自給自足の生活を楽しんでいく。
そんなリュシェラには、実は誰にも言えない秘密があった。
※※※※※※※※※※※※※
短編は難しいな…と痛感したので、慣れた文字数、文体で書いてみました。
お付き合い頂けたら嬉しいです!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる