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episode.6
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それから週末は毎週スタンリー邸に行く事になった。
もっときて欲しいとレイ様が言うので、平日もたまに行く事にした。
いつも会いに行くと馬車から降りたところをお姫様抱っこで部屋まで連れて行き、レイ様の膝の上でお茶飲むというのが習慣になってしまった。
もう最近はメイドさん達もそれが当たり前の雰囲気で微笑ましく見守っている。
政略結婚とはいえ婚約者同士が仲良く見えるのはいい事だ。
基本的には家に行ってイチャイチャして帰るというのが日課になった。
そして今日もレイ様の膝の上で抱きかかえられ、
ケーキを食べていた。というか食べさせられていた。
「はいリオン様、あーん」
ぱくり。
私の口の中にケーキが入る。
もぐもぐ。スタンリー家のケーキは美味しいからいくらでも食べられてしまう。
「あの、自分で食べられますよ?」
「ダメです。僕がたべさせたいんです。」
また口の中にケーキが入る。もぐもぐ。
レイ様は満足そうに私を見ている。
「ああ、もう可愛くて食べちゃいたいくらいですね
」
そう言って私の頬にちゅうっとキスする。
最近、頬とか額とか手とかよくキスをされる。
愛情表現がすごい。
「そういえば、二人でいる時だけでもそろそろお互いを呼び捨てで呼び合いませんか?」
(呼び捨てかぁ。今まで様付けだったからハードル高いなぁ、基本的に貴族ってみんな様付けですし)
「ダメですか?」
眉が下がってちょっと悲しそうな顔でこっちを見てくる。
可愛いし、かっこいいしでその顔は反則ですよ。
「じゃあ、レ、レイ?」
「なあに?リオン」
まっすぐ私の顔を見てくる。
慣れない事をすると恥ずかしい。
「んんん、呼んでみただけです。ちょっとお茶を飲みますね」
ティーカップに手を伸ばしたが、取っ手ではないところを触ってしまったみたい。
「熱っ!」
「大丈夫ですか!怪我は?」
「全然大丈夫です。ちょっと熱かっただけで」
レイは私の指先をじっと見つめるとふっと自分の唇を近づけた。
ホァ…光と共に指先の赤みと痛みが一瞬で引いた。
(え、今のって治癒魔法?)
「あの、レ、レイは治癒魔法も出来るようになったんですか?」
「そうなんです。実は最近いろいろ研究してまして」
うーんと腕組みをし、レイは何やら悩んでいた。
「…リオン、君が僕といない時に怪我でもしたら心配なので防御魔法をかけてもいいでしょうか?」
「そこまでしなくても大丈夫だと思いますけど、レイがそれで安心できるならお願いしたいです。」
「じゃあこっちに来てください。」
身体を引き寄せられ、ちゅっと唇と唇が重なった。
レイの口から私の体の中に魔法が流れて混んでくる。すごい魔力量。息が苦しい。
苦しくてレイの胸を押し返した。
「ごめんごめん、長かったですね」
レイは私の唇を指先で触れた。
「本当はリオンが僕のこともっとちゃんと好きってわかってからここにしかかったんですけどね」
私は頬が赤くなった。
「私はもうレイの事好きですよ。好きじゃなかったらもっと拒絶してます」
「嬉しいです」
レイは私をぎゅと抱き締め再び唇にキスをした。
そのあとはもうキスの嵐でした。
もっときて欲しいとレイ様が言うので、平日もたまに行く事にした。
いつも会いに行くと馬車から降りたところをお姫様抱っこで部屋まで連れて行き、レイ様の膝の上でお茶飲むというのが習慣になってしまった。
もう最近はメイドさん達もそれが当たり前の雰囲気で微笑ましく見守っている。
政略結婚とはいえ婚約者同士が仲良く見えるのはいい事だ。
基本的には家に行ってイチャイチャして帰るというのが日課になった。
そして今日もレイ様の膝の上で抱きかかえられ、
ケーキを食べていた。というか食べさせられていた。
「はいリオン様、あーん」
ぱくり。
私の口の中にケーキが入る。
もぐもぐ。スタンリー家のケーキは美味しいからいくらでも食べられてしまう。
「あの、自分で食べられますよ?」
「ダメです。僕がたべさせたいんです。」
また口の中にケーキが入る。もぐもぐ。
レイ様は満足そうに私を見ている。
「ああ、もう可愛くて食べちゃいたいくらいですね
」
そう言って私の頬にちゅうっとキスする。
最近、頬とか額とか手とかよくキスをされる。
愛情表現がすごい。
「そういえば、二人でいる時だけでもそろそろお互いを呼び捨てで呼び合いませんか?」
(呼び捨てかぁ。今まで様付けだったからハードル高いなぁ、基本的に貴族ってみんな様付けですし)
「ダメですか?」
眉が下がってちょっと悲しそうな顔でこっちを見てくる。
可愛いし、かっこいいしでその顔は反則ですよ。
「じゃあ、レ、レイ?」
「なあに?リオン」
まっすぐ私の顔を見てくる。
慣れない事をすると恥ずかしい。
「んんん、呼んでみただけです。ちょっとお茶を飲みますね」
ティーカップに手を伸ばしたが、取っ手ではないところを触ってしまったみたい。
「熱っ!」
「大丈夫ですか!怪我は?」
「全然大丈夫です。ちょっと熱かっただけで」
レイは私の指先をじっと見つめるとふっと自分の唇を近づけた。
ホァ…光と共に指先の赤みと痛みが一瞬で引いた。
(え、今のって治癒魔法?)
「あの、レ、レイは治癒魔法も出来るようになったんですか?」
「そうなんです。実は最近いろいろ研究してまして」
うーんと腕組みをし、レイは何やら悩んでいた。
「…リオン、君が僕といない時に怪我でもしたら心配なので防御魔法をかけてもいいでしょうか?」
「そこまでしなくても大丈夫だと思いますけど、レイがそれで安心できるならお願いしたいです。」
「じゃあこっちに来てください。」
身体を引き寄せられ、ちゅっと唇と唇が重なった。
レイの口から私の体の中に魔法が流れて混んでくる。すごい魔力量。息が苦しい。
苦しくてレイの胸を押し返した。
「ごめんごめん、長かったですね」
レイは私の唇を指先で触れた。
「本当はリオンが僕のこともっとちゃんと好きってわかってからここにしかかったんですけどね」
私は頬が赤くなった。
「私はもうレイの事好きですよ。好きじゃなかったらもっと拒絶してます」
「嬉しいです」
レイは私をぎゅと抱き締め再び唇にキスをした。
そのあとはもうキスの嵐でした。
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