高スペックな義兄弟が出来たのですが。

ぱふぱふ

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ウレシクナイカナー(棒)

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「あー笑った!俺、お前の事気に入ったわ。」

人の事を散々笑った後、ニヤリと言われた。嬉しくない。正直全く嬉しくない。

「アーソウデスカ、ソレハコウエイデスネ(棒)」

俺が棒読みでそう言うと「そーゆーとこだよ」と頭をガシガシされた。ちょっと痛いんですけど?

よく分からないがこの教師に気に入られてしまったらしい。何故だろう、選択を踏み潰してしまった感が半端ないんだが。あ、なんか寒気が・・・。

「とりあえず、俺は教室入るんで。」

「おー・・・また後でな?」

三条先生はまたニヤリと笑いどこかへ行ってしまった。なんなんだよもう・・・。最近色々な事が怒りすぎて頭が爆発しそうだ。

ハァーっとため息を吐きながら教室の扉を開ける。するとクラスメイト達がバッと此方を向いた。俺だと分かると直ぐに視線を外したが。

教室を見渡してみると何人かは楽しそうに話をしているものの、本を読んでいたりぼーっとしていたりと一人でいる人が多かった。どうやらまだグループは出来ていないらしい。ちょっとホッとした。

市原は・・・まだ居ないようだ。学校では会ったから居るのは分かるんだが・・・まだ来ていないのか。あの後猛スピードで何処かに行っちゃったからなー。

昨日分かった自分の席に座る。・・・唯一話せる市原もいないため完全なるぼっちである。無言で本を取り出し読み始める。こういう時の為に用意しておいたのだ!え?虚しくなんてないですけど?

「あ、あの宇野くん!」

「ふぇ?」

さて、本を読むかと開いた瞬間にいきなり声をかけられた。驚いていて間抜けな声が出た。おそらく今の俺の顔を間抜けだろうと想像してキュッと真剣な顔に戻す。

「か、かわい・・・じゃなくて!えっと昨日早退してたから大丈夫かなーって。今は大丈夫?無理してない?」

声をかけてきたのは童顔の男の子・・・いやオトコの娘?最初の方はよく聞き取れなかったが、どうやら心配してくれているらしい。すごく心配そうな顔で俺の事を見ている。

うーんすごくいい子。なんだけど・・・俺、そんな病弱認定されてんの?いや、そうなってるかもなーとは思ってたけども。まぁ折角の好意だ、受け取っておこう。

「うん、大丈夫。心配してくれてありがとう。」

そう言って微笑むとその子はボッと効果音が付きそうなほど一気に真っ赤になって「ふ、ふぁい・・・」とへなへなと崩れてしまった。え?!ちょっと大丈夫?!

慌てて椅子から降り、駆け寄ると「大丈夫です!」と叫んで廊下に飛び出して行ってしまった。

あの子・・・もしかして・・・




 





体調悪かったのかな?それは気付かずに申し訳ないことを・・・。ごめんよ(名前は分からないけど)優しいクラスメイトくん・・・。







┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

やっとちょっと話が進んできた・・・かな?え?気の所為ですか?
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