49 / 61
Lv8
おい、教師ッ!
しおりを挟む
市原の奴・・・何だったんだ?なんか俺の周りイケメンと挙動不審のやつが多いな。俺はそういう奴らを引き付けてしまう体質でも持っているのだろうか。要らない。マジで要らない。
とぼとぼと歩いているとやっと教室が見えてきた。なんかここまで遠かった気がする。
ため息をつきながら教室の扉を開けようとしてハッと思い出した。俺、今ココで気まずい状態じゃないか!やっべ忘れてた!うわぁーどうしよ。だがまだ2日目だし、そんなスクールカーストなんて出来る筈が・・・いやでも・・・あー!
俺が教室の扉に手を添えたりちょっと離れたり、入るのを戸惑っていると「入らないのか」と後ろから低音イケメンボイスがした。
ーーーーーーーーッ!!
またもや声にならない悲鳴をあげて、勢いよく後ろを向くと俺の後ろにイケメン教師が立っていた。例の担任の先生である。
だあああ!!なんでお前らイケメンはいつの間にか背後に立つんだよッ!マジで止めろよ!心臓が止まるかと思ったわ!てか、入るとこだったんだよ!別にビ、ビビってないし!
「お、おはようございます三条先生。今入ろうと思ってたんですよ!」
三条先生の方を向き、少し膨れながらそう言うと口を手で覆って肩を震わせていた。
・・・先生?何笑ってんですか?教師だからってやっていい事と悪い事があるの・・・知ってます?
キッ!と先生を睨みつけると頭にポンッと手を置かれる。まだプルプルしてるけど。え?何?俺喧嘩売られてんの?そっちがその気ならッ!
「・・・先生?」
俺は先生の顔を覗き込み、兄さん直伝!暗黒スマイル2!をおみまいする。市原には効果覿面だったアレである。
「悪い悪いつい、な。」
俺から目線を逸らし、まだプルプルしながら言われた。・・・ねぇ、それ絶対悪いと思ってないでしょ!!
「酷くないですか?人の顔見て笑うなんて・・・そんな面白い顔してます?」
不貞腐れながらそう言うと、やっと落ち着いたのか笑うのを止めて俺の顔を見た。じっと俺の顔を見つめている。・・・え?何?
先生は数秒間俺の顔をじっと見た後、やっとゆっくり口を開いた。
「・・・いや、綺麗な顔してる。」
「ファ?!」
何言ってんのこの教師?!
冗談かと思って三条先生の顔を見るが至って真剣。予想外の返答に顔が熱くなり「あ」とか「う」とかしか声が出ない。ま、まずい・・・このままだとこやつに負けてしまうッ!
俺が赤くなった顔を誤魔化すために下を向くとクックックッと笑い声が聞こえてきた。
・・・だろうと思ったわ!
「──ッこの!この、この・・・このダメ教師ッ!」
そう叫んだらまた爆笑された。解せぬッ!
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
ねぇ、教室入ろうよ・・・。
とぼとぼと歩いているとやっと教室が見えてきた。なんかここまで遠かった気がする。
ため息をつきながら教室の扉を開けようとしてハッと思い出した。俺、今ココで気まずい状態じゃないか!やっべ忘れてた!うわぁーどうしよ。だがまだ2日目だし、そんなスクールカーストなんて出来る筈が・・・いやでも・・・あー!
俺が教室の扉に手を添えたりちょっと離れたり、入るのを戸惑っていると「入らないのか」と後ろから低音イケメンボイスがした。
ーーーーーーーーッ!!
またもや声にならない悲鳴をあげて、勢いよく後ろを向くと俺の後ろにイケメン教師が立っていた。例の担任の先生である。
だあああ!!なんでお前らイケメンはいつの間にか背後に立つんだよッ!マジで止めろよ!心臓が止まるかと思ったわ!てか、入るとこだったんだよ!別にビ、ビビってないし!
「お、おはようございます三条先生。今入ろうと思ってたんですよ!」
三条先生の方を向き、少し膨れながらそう言うと口を手で覆って肩を震わせていた。
・・・先生?何笑ってんですか?教師だからってやっていい事と悪い事があるの・・・知ってます?
キッ!と先生を睨みつけると頭にポンッと手を置かれる。まだプルプルしてるけど。え?何?俺喧嘩売られてんの?そっちがその気ならッ!
「・・・先生?」
俺は先生の顔を覗き込み、兄さん直伝!暗黒スマイル2!をおみまいする。市原には効果覿面だったアレである。
「悪い悪いつい、な。」
俺から目線を逸らし、まだプルプルしながら言われた。・・・ねぇ、それ絶対悪いと思ってないでしょ!!
「酷くないですか?人の顔見て笑うなんて・・・そんな面白い顔してます?」
不貞腐れながらそう言うと、やっと落ち着いたのか笑うのを止めて俺の顔を見た。じっと俺の顔を見つめている。・・・え?何?
先生は数秒間俺の顔をじっと見た後、やっとゆっくり口を開いた。
「・・・いや、綺麗な顔してる。」
「ファ?!」
何言ってんのこの教師?!
冗談かと思って三条先生の顔を見るが至って真剣。予想外の返答に顔が熱くなり「あ」とか「う」とかしか声が出ない。ま、まずい・・・このままだとこやつに負けてしまうッ!
俺が赤くなった顔を誤魔化すために下を向くとクックックッと笑い声が聞こえてきた。
・・・だろうと思ったわ!
「──ッこの!この、この・・・このダメ教師ッ!」
そう叫んだらまた爆笑された。解せぬッ!
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
ねぇ、教室入ろうよ・・・。
11
お気に入りに追加
2,753
あなたにおすすめの小説

全寮制男子校でモテモテ。親衛隊がいる俺の話
みき
BL
全寮制男子校でモテモテな男の子の話。 BL 総受け 高校生 親衛隊 王道 学園 ヤンデレ 溺愛 完全自己満小説です。
数年前に書いた作品で、めちゃくちゃ中途半端なところ(第4話)で終わります。実験的公開作品

勇者パーティーハーレム!…の荷物番の俺の話
バナナ男さん
BL
突然異世界に召喚された普通の平凡アラサーおじさん< 山野 石郎 >改め【 イシ 】
世界を救う勇者とそれを支えし美少女戦士達の勇者パーティーの中・・俺の能力、ゼロ!あるのは訳の分からない< 覗く >という能力だけ。
これは、ちょっとしたおじさんイジメを受けながらもマイペースに旅に同行する荷物番のおじさんと、世界最強の力を持った勇者様のお話。
無気力、性格破綻勇者様 ✕ 平凡荷物番のおじさんのBLです。
不憫受けが書きたくて書いてみたのですが、少々意地悪な場面がありますので、どうかそういった表現が苦手なお方はご注意ください_○/|_ 土下座!

普通の男の子がヤンデレや変態に愛されるだけの短編集、はじめました。
山田ハメ太郎
BL
タイトル通りです。
お話ごとに章分けしており、ひとつの章が大体1万文字以下のショート詰め合わせです。
サクッと読めますので、お好きなお話からどうぞ。
学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語
紅林
BL
『桜田門学院高等学校』
日本中の超金持ちの子息子女が通うこの学校は東京都内に位置する野球ドーム五個分の土地が学院としてなる巨大学園だ
しかし生徒数は300人程の少人数の学院だ
そんな学院でモブとして役割を果たすはずだった青年の物語である

病んでる愛はゲームの世界で充分です!
書鈴 夏(ショベルカー)
BL
ヤンデレゲームが好きな平凡男子高校生、田山直也。
幼馴染の一条翔に呆れられながらも、今日もゲームに勤しんでいた。
席替えで隣になった大人しい目隠れ生徒との交流を始め、周りの生徒たちから重い愛を現実でも向けられるようになってしまう。
田山の明日はどっちだ!!
ヤンデレ大好き普通の男子高校生、田山直也がなんやかんやあってヤンデレ男子たちに執着される話です。
BL大賞参加作品です。よろしくお願いします。
11/21
本編一旦完結になります。小話ができ次第追加していきます。

飼われる側って案外良いらしい。
なつ
BL
20XX年。人間と人外は共存することとなった。そう、僕は朝のニュースで見て知った。
なんでも、向こうが地球の平和と引き換えに、僕達の中から選んで1匹につき1人、人間を飼うとかいう巫山戯た法を提案したようだけれど。
「まあ何も変わらない、はず…」
ちょっと視界に映る生き物の種類が増えるだけ。そう思ってた。
ほんとに。ほんとうに。
紫ヶ崎 那津(しがさき なつ)(22)
ブラック企業で働く最下層の男。悪くない顔立ちをしているが、不摂生で見る影もない。
変化を嫌い、現状維持を好む。
タルア=ミース(347)
職業不詳の人外、Swis(スウィズ)。お金持ち。
最初は可愛いペットとしか見ていなかったものの…?

隠れヤンデレは自制しながら、鈍感幼なじみを溺愛する
知世
BL
大輝は悩んでいた。
完璧な幼なじみ―聖にとって、自分の存在は負担なんじゃないか。
自分に優しい…むしろ甘い聖は、俺のせいで、色んなことを我慢しているのでは?
自分は聖の邪魔なのでは?
ネガティブな思考に陥った大輝は、ある日、決断する。
幼なじみ離れをしよう、と。
一方で、聖もまた、悩んでいた。
彼は狂おしいまでの愛情を抑え込み、大輝の隣にいる。
自制しがたい恋情を、暴走してしまいそうな心身を、理性でひたすら耐えていた。
心から愛する人を、大切にしたい、慈しみたい、その一心で。
大輝が望むなら、ずっと親友でいるよ。頼りになって、甘えられる、そんな幼なじみのままでいい。
だから、せめて、隣にいたい。一生。死ぬまで共にいよう、大輝。
それが叶わないなら、俺は…。俺は、大輝の望む、幼なじみで親友の聖、ではいられなくなるかもしれない。
小説未満、小ネタ以上、な短編です(スランプの時、思い付いたので書きました)
受けと攻め、交互に視点が変わります。
受けは現在、攻めは過去から現在の話です。
拙い文章ですが、少しでも楽しんで頂けたら幸いです。
宜しくお願い致します。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる