高スペックな義兄弟が出来たのですが。

ぱふぱふ

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おい、教師ッ!

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市原の奴・・・何だったんだ?なんか俺の周りイケメンと挙動不審のやつが多いな。俺はそういう奴らを引き付けてしまう体質でも持っているのだろうか。要らない。マジで要らない。

とぼとぼと歩いているとやっと教室が見えてきた。なんかここまで遠かった気がする。

ため息をつきながら教室の扉を開けようとしてハッと思い出した。俺、今ココで学校で気まずい状態じゃないか!やっべ忘れてた!うわぁーどうしよ。だがまだ2日目だし、そんなスクールカーストなんて出来る筈が・・・いやでも・・・あー!

俺が教室の扉に手を添えたりちょっと離れたり、入るのを戸惑っていると「入らないのか」と後ろから低音イケメンボイスがした。

ーーーーーーーーッ!!

またもや声にならない悲鳴をあげて、勢いよく後ろを向くと俺の後ろにイケメン教師が立っていた。例の担任の先生である。

だあああ!!なんでお前らイケメンはいつの間にか背後に立つんだよッ!マジで止めろよ!心臓が止まるかと思ったわ!てか、入るとこだったんだよ!別にビ、ビビってないし!

「お、おはようございます三条先生。今入ろうと思ってたんですよ!」

三条先生の方を向き、少し膨れながらそう言うと口を手で覆って肩を震わせていた。

・・・先生?何笑ってんですか?教師だからってやっていい事と悪い事があるの・・・知ってます?

キッ!と先生を睨みつけると頭にポンッと手を置かれる。まだプルプルしてるけど。え?何?俺喧嘩売られてんの?そっちがその気ならッ!

「・・・先生?」

俺は先生の顔を覗き込み、兄さん直伝!暗黒スマイル2!をおみまいする。市原には効果覿面だったアレである。

「悪い悪いつい、な。」

俺から目線を逸らし、まだプルプルしながら言われた。・・・ねぇ、それ絶対悪いと思ってないでしょ!!

「酷くないですか?人の顔見て笑うなんて・・・そんな面白い顔してます?」

不貞腐れながらそう言うと、やっと落ち着いたのか笑うのを止めて俺の顔を見た。じっと俺の顔を見つめている。・・・え?何?

先生は数秒間俺の顔をじっと見た後、やっとゆっくり口を開いた。

「・・・いや、綺麗な顔してる。」

「ファ?!」

何言ってんのこの教師?!

冗談かと思って三条先生の顔を見るが至って真剣。予想外の返答に顔が熱くなり「あ」とか「う」とかしか声が出ない。ま、まずい・・・このままだとこやつに負けてしまうッ!

俺が赤くなった顔を誤魔化すために下を向くとクックックッと笑い声が聞こえてきた。


・・・だろうと思ったわ!


「──ッこの!この、この・・・このダメ教師ッ!」



そう叫んだらまた爆笑された。解せぬッ!








┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

ねぇ、教室入ろうよ・・・。

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