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優しい人達

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「真紘、ちょっといい?担任の先生から電話来たんだけど。」

扉の向こうから聞こえてきた兄さんの声に少し、いやかなり慌てる。まだ心の準備が!でも先生からの電話だったら出ないといけないし・・・。

意を決して「はっはい!」と扉を開けて上を見上げると目の前に兄さんの綺麗な顔が映り、思わず赤面する。やっぱ無理!

赤面した顔を見せないために下を向き「ありがとう!」と半分無理やり電話を受け取ってバンッと勢いよく扉を閉める。そのままふらふらと壁に寄りかかりズルズルとしゃがみこむ。

つ、つい失礼な態度をとってしまった。あーでも反省する前にとりあえず先生からの電話に出ないと。

「もしもし代わりました。宇野真紘です。」

『おう、担任の三条だ。体調はどうだ?』

俺がそう言うと返ってきたのはイケメンボイス・・・の三条先生の声。
おお、わざわざ電話をしてくださったのか。

「もう大丈夫です。わざわざありがとうございます。」

『なら良かった。あーあと、保健医の松井が何か言いたいことがあるそうなんだが代わっていいか?』

保健医・・・ってあー、あの先生松井先生っていうのね!今知ったわ。

別に断る理由もないので「はい」と答える。少し保留の音楽が流れたあと『もしもし』とまたもやイケメンボイスが聞こえてきた。

『保健医の松井 朔弥まつい さくやです。真紘くん、体調は大丈夫ですか?無理してないですか?あの後熱上がったりしてませんか?何か食べれましたか?薬とかは飲みましたか?しっかり休んでますか?水分はちゃんt『おい、ちょっと落ち着け』・・・はい。』

そう一気に言われて思わずたじろぐ。え、えーっと心配して頂いている事は伝わった。あと三条先生ナイス。あのままだと松井先生ずっと喋ってた気がする。マジナイス。

「えっと、はい。大丈夫です。無理もしてませんし、卵雑炊食べました。水分もとりましたしちゃんと休んでますよ。心配して下さってありがとうございます。」

俺が少し笑いながらそう言うと、ほっとしたように『良かったです』という声が聞こえてきた。

その後、松井先生からは体調が悪い時の対処法を分かりやすく教えてもらい、三条先生からは今日やった事と明日の持ち物と予定を教えてもらった。

・・・こうやって自分の為に誰かが優しくしてくれるのってやっぱり嬉しい。俺もこんなに優しい人達に何かを返せれば良いのだけれど。俺が出来ることはあるのだろうか。でも俺は、・・・・・・。

『じゃあそういう事で。あんま無理すんなよ。来れたらまた明日。』

「はい、ありがとうございました。」

電話を切りまた部屋が静かになる。

「兄さんに、謝らないとなー」

一人そう呟いて俺はまた頭を悩ませ始めた。







┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

えー、大分遅くなってしまいました。本当に申し訳ありません。正直、本当に私情が忙しくこっちの方が全然進められませんでした。・・・ストックって大事ですね。改めて実感させられました。

遅れた分を取り戻すべくちょっと頑張りますので、どうぞよろしくお願いします((。´・ω・)。´_ _))ペコリン
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