高スペックな義兄弟が出来たのですが。

ぱふぱふ

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早退の後はⅠ side奏多

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手を繋いで真紘を保健室から連れ出す。保健室の教師・・・考え過ぎかもしれないが、注意した方がいいかもしれない。なんせ真紘は優しく強く更に可愛い。性別なんか関係なしに惚れる。教師でさえもおとしてしまうだろう。それも無自覚に。

隣をチラッと自分の手を見ると真紘の手が握られている。今ココに、傍にいるんだと思うととても温かい。真紘が俯いていたのでおぶろうかと提案してみると、必死に首を振って遠慮した。遠慮しなくていいのに・・・恥ずかしいのか?

玄関に着いて真紘の靴と自分の靴を出し、渚には報告してある事を伝えて、何か食べたいものはあるか聞くと、特にないと言われた。遠慮しなくていいのに。

「そう?どういたしまして。」

靴をサッと履き、真紘の方を見ると俺の方をガン見していた。正確には足・・・靴を、だが。


────────────────
────────
────

「じゃあ真紘、ゆっくり休んでね?」

そう言って静かに扉を閉める。真紘の部屋には体調が悪い時に欲しい物を一式用意しておいた。これでひとまずは大丈夫だろう・・・と考えてハッとする。

こんなに準備してしまったら部屋に入る口実が無くなってしまうじゃないか!

・・・やってしまった。とりあえず早く良くなってもらいたい一心で準備したがこれだと・・・。兄としてはコレが良いんだろうけども。だが渚が居ない今だからこそ・・・。

そう思い、真紘の部屋の扉にそっと手を添える。寝てたら・・・まぁその時はその時で。決意を固め、ゆっくりと扉を開けると真紘は起きていたようで、俺の方を向いた。

「真紘」と名前を呼び、駆け寄る。

あの保健医が付けた冷えピタをサッと剥がし、あらかじめ用意しておいた・・・半分は本当の理由を言うと、真紘は「ありがとう」と嬉しそうに微笑んだ。可愛い。



今、なのでは無いだろうか。両親は既に旅行中、渚は学校、目の前には自分で着替えた時にはだけてしまったのだろうか少し乱れた真紘・・・。

「全然大丈夫だよ。あ、でね?早く良くなる方法を調べて見たんだけどね?」

そう言った後、チラッと真紘を見る。そして少し間を開けて真面目な顔で言う。


「1回抜くと良いらしいんだ。」


ちょっとは攻めないと、ね?


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