高スペックな義兄弟が出来たのですが。

ぱふぱふ

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何事も最初って凄い緊張するよね

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「じゃあ兄さん達、帰る時連絡してね!」

渚と別れ、少し緊張しながら兄さんと校門をくぐると、フワッと暖かい南風が吹き、桜が舞い上がった。

「わぁ、凄い・・・。」

思わず感嘆の声をあげる。

校門をくぐった先には高校の先輩方が新入生に渡すリボンを配っていた。

「真紘、あれ貰いに行った方が良いんじゃない?」

兄さんがリボンを指差し、俺の袖を少し引っ張る。
俺は「うん」と頷いてリボンを配っている先輩方の方へと向かう。

「入学、おめでとう!」

先輩の1人がにっこり笑ってリボンを付けてくれた。「ありがとうございます」とお礼を言うと、笑顔で「あそこの下駄箱から入ってね」と玄関を指差して教えてくれた。いい人だ。

「じゃあ真紘、行こっか?」

俺の様子を確認して兄さんが声をかけてきた。俺も頷いて指示された玄関へと向かった。

─────────────────
──────────
─────

「じゃあまた帰りね。」

兄さんと別れて自分の教室へと向かう。俺は1年3組だった。兄さんは2年6組だそうだ。ちなみに学校に入った後も人の視線がヤバかった。流石兄さん、キラキラオーラが半端ないって!

教室の扉を開けると3分の2くらいの生徒は来ていて、チラチラと見られる。こういう時ってなんか見ちゃうよね。

黒板に貼ってある紙から自分の席を探し、指定された席を探す。“宇野”だから割と早い。
・・・今思ったんだけど苗字って変更しないのか?そう言えば兄さん達の苗字知らないような・・・。帰ったら聞こう。

自分の席には「入学おめでとうございます」という紙が置かれていた。わざわざありがとうございます、と思いながら教室内を見渡して見ると、数人は中学が一緒だったのか楽しそうに話しているものの、スマホをいじっている人が多かった。時代の流れを感じる。

俺も暇だし、とスマホを取り出そうとすると「なぁ!」と前の方から声をかけられた。

何だ?と思い前を見ると茶髪のまさに元気少年と言う感じの人がニコニコ笑いながらこっちを見ている。

間違いだったら嫌なので一応「俺?」と聞いてみると「そうそう!」と笑顔で頷かれる。

「俺は市原 拓斗いちはら たくと、よろしく!お前の名前聞いていいか?」

「うん、俺は宇野 真紘。よろしく市原くん。」

自己紹介か、唐突だなとか絶対この人陽キャだ、クラスの中心人物になるタイプとか思いつつ、無難に返す。

「呼び捨てでいいよ、俺も真紘って呼ぶからさ。」

決まった。コレ決まった。絶対クラスの中心人物で陰キャも陽キャも仲良くて運動部入ってて、先生とかにもよく話しかけられるor注意されてるタイプの人間だ。

「じゃあ、市原って呼ばせてもらうね。」と笑顔で返しつつ、勝手にイメージを作り上げる。すると、市原がじっと俺の事を見つめて、真剣な顔で口を開いた。

「あのさ、真紘ってマジで男?」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

殴  っ  て  い  い  か  な  ? 

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