高スペックな義兄弟が出来たのですが。

ぱふぱふ

文字の大きさ
上 下
10 / 61
Lv2

テンパると人って噛むよね

しおりを挟む
「真紘くぅ~ん!ねーぇ、私とデートしなぁい?」

 可愛らしい女の子が俺の腕に抱きついて猫なで声で誘ってくる。

「ダメ~!真紘くんは、私とデートするんだよね?」

 もう1人のタイプの違うこれまた可愛い女の子が反対側の俺の腕に抱きついて上目づかいで言ってくる。

 ・・・・・いやぁ!モテモテで困っちゃうなぁ!!でも悪い気はしないよね!
 内心デレデレになりながら彼女たちに向かってキメ顔で言う。

「俺は──────────。」

「────ひろ、───起きて、真紘!」

 兄さんに揺さぶられながら起こされ、意識が覚醒する。いつの間にか眠っていたようだ。

 ・・・てことは、夢か・・・夢かぁ~夢なのかぁ。うわぁー。いや別に残念とか思ってないよ?全然。全く。断じて。
 おい、今笑った奴出てこいや!俺が相手n

「あ、起きた?夕飯の準備出来たから呼びに来たんだけど、大丈夫?」

 そんなことを考えていると、目の前に綺麗な顔が飛び込んできた。

 ・・・綺麗な顔しやがって。さっきの夢、兄さんなら実際にありそうだな。羨まs
 ん"ん"ん!えー夕飯だっけ。もうそんな時間か。
っと、とりあえずお礼。

「ありがとう兄さん、すぐ行くよ。」

 俺がお礼を言うと、イケメンスマイルで微笑み、「このぐらい全然大丈夫だよ」と言ってくれる。イケメンだ。

 ベッドから降りてドアに向かうと、既に兄さんがドアを開けて待っていた。
 ・・・いつそっち行ったの?忍者か!
 お礼を言って、一緒にリビングへと向かう。
談笑しながら階段を降りていき残り数段という時、寝起きだからか少しふらついて転けそうになってしまった。

「うっ・・・わっ!」

 倒れる!と思った矢先、兄さんにふわりと支えられた。

「おっ・・・と、大丈夫?」

「ッふぁ//」

 耳元で囁かれて、つい声が出てしまった。
 ・・・今の声どっから出した?!俺?!
 兄さんも俺も何も言わないため、無言の空間が広がる。

「いや、えっと、その、」

 ハッと意識を取り戻し、言い訳を探すがテンパってしまって何も思いつかない。顔に熱が集中していく。

「あっありがとうございましゅ!」

 しかも慌てすぎて噛んだ。なんかもう色々終わった。

 俺はこの訳のわからん空気に耐えられなくなり、兄さんを置いてダッシュで階段を駆け下りた。

 その時、兄さんがボソッと呟いた言葉を夢中だった俺は気づかなかった・・・。
    



   



┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
お気に入り登録数800を突破致しました!
ありがとうございます⁄(⁄ ⁄>⁄д⁄<⁄ ⁄)⁄

ところで、今日はホワイトデーですね。皆さんは恋人とかと過ごしたんですか?それとも現在進行形で過ごしてるんですか?
・・・・・・・・作者のことはいいじゃないですか(  ˙ Ⅰ ˙  )
しおりを挟む
感想 76

あなたにおすすめの小説

全寮制男子校でモテモテ。親衛隊がいる俺の話

みき
BL
全寮制男子校でモテモテな男の子の話。 BL 総受け 高校生 親衛隊 王道 学園 ヤンデレ 溺愛 完全自己満小説です。 数年前に書いた作品で、めちゃくちゃ中途半端なところ(第4話)で終わります。実験的公開作品

堕とされた悪役令息

SEKISUI
BL
 転生したら恋い焦がれたあの人がいるゲームの世界だった  王子ルートのシナリオを成立させてあの人を確実手に入れる  それまであの人との関係を楽しむ主人公  

勇者パーティーハーレム!…の荷物番の俺の話

バナナ男さん
BL
突然異世界に召喚された普通の平凡アラサーおじさん< 山野 石郎 >改め【 イシ 】 世界を救う勇者とそれを支えし美少女戦士達の勇者パーティーの中・・俺の能力、ゼロ!あるのは訳の分からない< 覗く >という能力だけ。 これは、ちょっとしたおじさんイジメを受けながらもマイペースに旅に同行する荷物番のおじさんと、世界最強の力を持った勇者様のお話。 無気力、性格破綻勇者様 ✕ 平凡荷物番のおじさんのBLです。 不憫受けが書きたくて書いてみたのですが、少々意地悪な場面がありますので、どうかそういった表現が苦手なお方はご注意ください_○/|_ 土下座!

普通の男の子がヤンデレや変態に愛されるだけの短編集、はじめました。

山田ハメ太郎
BL
タイトル通りです。 お話ごとに章分けしており、ひとつの章が大体1万文字以下のショート詰め合わせです。 サクッと読めますので、お好きなお話からどうぞ。

学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語

紅林
BL
『桜田門学院高等学校』 日本中の超金持ちの子息子女が通うこの学校は東京都内に位置する野球ドーム五個分の土地が学院としてなる巨大学園だ しかし生徒数は300人程の少人数の学院だ そんな学院でモブとして役割を果たすはずだった青年の物語である

病んでる愛はゲームの世界で充分です!

書鈴 夏(ショベルカー)
BL
ヤンデレゲームが好きな平凡男子高校生、田山直也。 幼馴染の一条翔に呆れられながらも、今日もゲームに勤しんでいた。 席替えで隣になった大人しい目隠れ生徒との交流を始め、周りの生徒たちから重い愛を現実でも向けられるようになってしまう。 田山の明日はどっちだ!! ヤンデレ大好き普通の男子高校生、田山直也がなんやかんやあってヤンデレ男子たちに執着される話です。 BL大賞参加作品です。よろしくお願いします。 11/21 本編一旦完結になります。小話ができ次第追加していきます。

飼われる側って案外良いらしい。

なつ
BL
20XX年。人間と人外は共存することとなった。そう、僕は朝のニュースで見て知った。 なんでも、向こうが地球の平和と引き換えに、僕達の中から選んで1匹につき1人、人間を飼うとかいう巫山戯た法を提案したようだけれど。 「まあ何も変わらない、はず…」 ちょっと視界に映る生き物の種類が増えるだけ。そう思ってた。 ほんとに。ほんとうに。 紫ヶ崎 那津(しがさき なつ)(22) ブラック企業で働く最下層の男。悪くない顔立ちをしているが、不摂生で見る影もない。 変化を嫌い、現状維持を好む。 タルア=ミース(347) 職業不詳の人外、Swis(スウィズ)。お金持ち。 最初は可愛いペットとしか見ていなかったものの…?

隠れヤンデレは自制しながら、鈍感幼なじみを溺愛する

知世
BL
大輝は悩んでいた。 完璧な幼なじみ―聖にとって、自分の存在は負担なんじゃないか。 自分に優しい…むしろ甘い聖は、俺のせいで、色んなことを我慢しているのでは? 自分は聖の邪魔なのでは? ネガティブな思考に陥った大輝は、ある日、決断する。 幼なじみ離れをしよう、と。 一方で、聖もまた、悩んでいた。 彼は狂おしいまでの愛情を抑え込み、大輝の隣にいる。 自制しがたい恋情を、暴走してしまいそうな心身を、理性でひたすら耐えていた。 心から愛する人を、大切にしたい、慈しみたい、その一心で。 大輝が望むなら、ずっと親友でいるよ。頼りになって、甘えられる、そんな幼なじみのままでいい。 だから、せめて、隣にいたい。一生。死ぬまで共にいよう、大輝。 それが叶わないなら、俺は…。俺は、大輝の望む、幼なじみで親友の聖、ではいられなくなるかもしれない。 小説未満、小ネタ以上、な短編です(スランプの時、思い付いたので書きました) 受けと攻め、交互に視点が変わります。 受けは現在、攻めは過去から現在の話です。 拙い文章ですが、少しでも楽しんで頂けたら幸いです。 宜しくお願い致します。

処理中です...