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エピローグ 5A霊話
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それから1週間後のある日、藤花小は20分休みを迎えた。
「やったーっ!!よし、外行くぞー!!」
げんきが元気よく叫び、階段をスタスタと降りた。
その後ろを、ボールを持ったきはちが追いかける。
じゅりとりおには見慣れた光景だったが、これまでの日常とは違い、今はどこか光って見えた。
「パス!」
しゅうがえいとに向かって叫ぶ。
えいとは持っていたボールをしゅうに向かって投げつけた。
「ナイス!」
「坂上!行くぞ―」
しゅうが坂上にボールを当てようとする。
その時、しゅうの視界にレイが映った。
しゅうは驚いて目を擦った。しかしそこには誰もいなかった。
姿はぼんやりではっきり見えなかったが、確かにそこにいた。
「……?」
「おーい!早くボール投げろよ!」
急かされて、しゅうは勢いよくボールを投げた。
その顔は嬉しさで笑っていた。
(……いるんだな)
しゅうはそう思い、青く澄んだ大空を見上げた。
5A霊話 【完】
「やったーっ!!よし、外行くぞー!!」
げんきが元気よく叫び、階段をスタスタと降りた。
その後ろを、ボールを持ったきはちが追いかける。
じゅりとりおには見慣れた光景だったが、これまでの日常とは違い、今はどこか光って見えた。
「パス!」
しゅうがえいとに向かって叫ぶ。
えいとは持っていたボールをしゅうに向かって投げつけた。
「ナイス!」
「坂上!行くぞ―」
しゅうが坂上にボールを当てようとする。
その時、しゅうの視界にレイが映った。
しゅうは驚いて目を擦った。しかしそこには誰もいなかった。
姿はぼんやりではっきり見えなかったが、確かにそこにいた。
「……?」
「おーい!早くボール投げろよ!」
急かされて、しゅうは勢いよくボールを投げた。
その顔は嬉しさで笑っていた。
(……いるんだな)
しゅうはそう思い、青く澄んだ大空を見上げた。
5A霊話 【完】
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また最初から読み返してます✌️
ありがとうございます。
皆の優しさ、心に響きました。
ありがとうございます。
満足したんだねー!
コメントありがとうございます。