8 / 25
音楽室の七不思議 第二グループ①
しおりを挟む
「ただいまー!!」
げんきが待機中だった第二グループに終わりを告げる。
しゅうは肩を窄《すぼ》めた。
「もう……俺たち待ちくたびれたんだぞ?」
「知らねえよ。それより早く行け」
「酷くね?」
しゅうが根に持っていると、えいとが校舎に向かって歩きだした。
「待ってー!」
それに続き坂上も歩き出す。
「早く行けよ。みんな行ったぞ?」
「あーもう分かってるってああーー!!!」
四年の頃のように病み出すしゅう。
病み出すと暫く「あー」や「もー」しか発さないしゅうだが、今回はすぐ気持ちを切り替えた。
「行ってきまーす」
背後を振り向き手を振るしゅう。
げんき達第一グループはそれに手を振り返した。
そして、第一グループと同じ様に校舎へ入った後、目の前にある階段を上って行く。
先頭はえいとで、冷たく静かな廊下を堂々と歩いている。
しゅうは坂上の背中に隠れていた。
(予想外だった……)
(五年生になったとはいえ、夜の校舎は怖すぎる……でも早く探索しないと……!)
しゅうがそう怯えていると、耳元で大きな声がした。
「何ー?しゅうビビってんの~?」
「うわっ!!もう坂上かよーー!!!」
声の主は坂上だった。
しゅうはイライラし反論する。
「お前だって怖いんじゃねえの?えいとに隠れてるように見えるけど?」
「違うし。単純にえいとが歩くの早いだけだし!」
「言い訳だな~?どうせ怖いんだろ?な?な?」
「お前ら何喋ってんだよ!!!!」
突然えいとが振り向き怒鳴りつける。
「い、いや……」
「俺も仲間に入れろよ!!!!」
「何だよ、そっちかよ」
そんな事を話しているうちに音楽室に近づいてきた。
「おーい音楽室見えてきたぞ」
廊下の突き当たりにある音楽室が視界に入る。
さっきと同じ様にえいとが先頭を歩き、三人は音楽室の扉の前まで来た。
そして、三人は一回深呼吸をした。
「じゃあ入りまーす」
えいとがドアを勢いよく開けた。
ドンという音と同時に静かな室内に入った。
げんきが待機中だった第二グループに終わりを告げる。
しゅうは肩を窄《すぼ》めた。
「もう……俺たち待ちくたびれたんだぞ?」
「知らねえよ。それより早く行け」
「酷くね?」
しゅうが根に持っていると、えいとが校舎に向かって歩きだした。
「待ってー!」
それに続き坂上も歩き出す。
「早く行けよ。みんな行ったぞ?」
「あーもう分かってるってああーー!!!」
四年の頃のように病み出すしゅう。
病み出すと暫く「あー」や「もー」しか発さないしゅうだが、今回はすぐ気持ちを切り替えた。
「行ってきまーす」
背後を振り向き手を振るしゅう。
げんき達第一グループはそれに手を振り返した。
そして、第一グループと同じ様に校舎へ入った後、目の前にある階段を上って行く。
先頭はえいとで、冷たく静かな廊下を堂々と歩いている。
しゅうは坂上の背中に隠れていた。
(予想外だった……)
(五年生になったとはいえ、夜の校舎は怖すぎる……でも早く探索しないと……!)
しゅうがそう怯えていると、耳元で大きな声がした。
「何ー?しゅうビビってんの~?」
「うわっ!!もう坂上かよーー!!!」
声の主は坂上だった。
しゅうはイライラし反論する。
「お前だって怖いんじゃねえの?えいとに隠れてるように見えるけど?」
「違うし。単純にえいとが歩くの早いだけだし!」
「言い訳だな~?どうせ怖いんだろ?な?な?」
「お前ら何喋ってんだよ!!!!」
突然えいとが振り向き怒鳴りつける。
「い、いや……」
「俺も仲間に入れろよ!!!!」
「何だよ、そっちかよ」
そんな事を話しているうちに音楽室に近づいてきた。
「おーい音楽室見えてきたぞ」
廊下の突き当たりにある音楽室が視界に入る。
さっきと同じ様にえいとが先頭を歩き、三人は音楽室の扉の前まで来た。
そして、三人は一回深呼吸をした。
「じゃあ入りまーす」
えいとがドアを勢いよく開けた。
ドンという音と同時に静かな室内に入った。
10
お気に入りに追加
8
あなたにおすすめの小説

こちら御神楽学園心霊部!
緒方あきら
ホラー
取りつかれ体質の主人公、月城灯里が霊に憑かれた事を切っ掛けに心霊部に入部する。そこに数々の心霊体験が舞い込んでくる。事件を解決するごとに部員との絆は深まっていく。けれど、彼らにやってくる心霊事件は身の毛がよだつ恐ろしいものばかりで――。
灯里は取りつかれ体質で、事あるごとに幽霊に取りつかれる。
それがきっかけで学校の心霊部に入部する事になったが、いくつもの事件がやってきて――。
。
部屋に異音がなり、主人公を怯えさせる【トッテさん】。
前世から続く呪いにより死に導かれる生徒を救うが、彼にあげたお札は一週間でボロボロになってしまう【前世の名前】。
通ってはいけない道を通り、自分の影を失い、荒れた祠を修復し祈りを捧げて解決を試みる【竹林の道】。
どこまでもついて来る影が、家まで辿り着いたと安心した主人公の耳元に突然囁きかけてさっていく【楽しかった?】。
封印されていたものを解き放つと、それは江戸時代に封じられた幽霊。彼は門吉と名乗り主人公たちは土地神にするべく扱う【首無し地蔵】。
決して話してはいけない怪談を話してしまい、クラスメイトの背中に危険な影が現れ、咄嗟にこの話は嘘だったと弁明し霊を払う【嘘つき先生】。
事故死してさ迷う亡霊と出くわしてしまう。気付かぬふりをしてやり過ごすがすれ違い様に「見えてるくせに」と囁かれ襲われる【交差点】。
ひたすら振返らせようとする霊、駅まで着いたがトンネルを走る窓が鏡のようになり憑りついた霊の禍々しい姿を見る事になる【うしろ】。
都市伝説の噂を元に、エレベーターで消えてしまった生徒。記憶からさえもその存在を消す神隠し。心霊部は総出で生徒の救出を行った【異世界エレベーター】。
延々と名前を問う不気味な声【名前】。
10の怪異譚からなる心霊ホラー。心霊部の活躍は続いていく。
生徒がどんどん消えていくんですが
ポケっこ
ファンタジー
『金白学園』は元気な生徒達が通う平和な学園だ。
新学期だが俺は余計なことには手を出さないと決めた。
ある時クラスの生徒がどんどん行方不明になってしまい、ないよー君と原因を突き止めようとするがー?
裏世界と現実世界が繋がる、不思議な物語!
百物語 厄災
嵐山ノキ
ホラー
怪談の百物語です。一話一話は長くありませんのでお好きなときにお読みください。渾身の仕掛けも盛り込んでおり、最後まで読むと驚くべき何かが提示されます。
小説家になろう、エブリスタにも投稿しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】人の目嫌い/人嫌い
木月 くろい
ホラー
ひと気の無くなった放課後の学校で、三谷藤若菜(みやふじわかな)は声を掛けられる。若菜は驚いた。自分の名を呼ばれるなど、有り得ないことだったからだ。
◆お読みいただきありがとうございます。お気に入り登録、応援、ご感想よろしくお願いします。
◆2020年4月に小説家になろう様にて玄乃光名義で掲載したホラー短編『Scopophobia』を修正し、続きを書いたものになります。
◆やや残酷描写があります。
◆小説家になろう様に同名の作品を同時掲載しています。
終焉の教室
シロタカズキ
ホラー
30人の高校生が突如として閉じ込められた教室。
そこに響く無機質なアナウンス――「生き残りをかけたデスゲームを開始します」。
提示された“課題”をクリアしなければ、容赦なく“退場”となる。
最初の課題は「クラスメイトの中から裏切り者を見つけ出せ」。
しかし、誰もが疑心暗鬼に陥る中、タイムリミットが突如として加速。
そして、一人目の犠牲者が決まった――。
果たして、このデスゲームの真の目的は?
誰が裏切り者で、誰が生き残るのか?
友情と疑念、策略と裏切りが交錯する極限の心理戦が今、幕を開ける。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
【完結】大量焼死体遺棄事件まとめサイト/裏サイド
まみ夜
ホラー
ここは、2008年2月09日朝に報道された、全国十ケ所総数六十体以上の「大量焼死体遺棄事件」のまとめサイトです。
事件の上澄みでしかない、ニュース報道とネット情報が序章であり終章。
一年以上も前に、偶然「写本」のネット検索から、オカルトな事件に巻き込まれた女性のブログ。
その家族が、彼女を探すことで、日常を踏み越える恐怖を、誰かに相談したかったブログまでが第一章。
そして、事件の、悪意の裏側が第二章です。
ホラーもミステリーと同じで、ラストがないと評価しづらいため、短編集でない長編はweb掲載には向かないジャンルです。
そのため、第一章にて、表向きのラストを用意しました。
第二章では、その裏側が明らかになり、予想を裏切れれば、とも思いますので、お付き合いください。
表紙イラストは、lllust ACより、乾大和様の「お嬢さん」を使用させていただいております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる