5A霊話

ポケっこ

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プロローグ ある日の藤花小にて

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“七不思議《ななふしぎ》”

 それは、この世ではありえない七つの現象のことだ。
―ある日の藤花小の朝。げんきは、藤花小にも七不思議がある事を知った。

「……七不思議が、この小学校にもあるらしいぞ」
「は?七不思議?そんなの藤花小にあるわけないだろ!」

げんきの話し相手だったのは、クラスメイトで友達の「きはち」だ。彼は七不思議の存在を否定した。
きはちは存在感が大きく、クラスのリーダーでもありまとめ役だ。

げんきは怪訝《けげん》そうな顔をして言葉を発した。
「そんなに信じないのなら確かめてみよう!」
きはちは予想外の発言に目を丸くする。
 そして、げんきはきはちの腕を掴み、ぐいと引っ張った。
「そうと決まれば行くぞ!」
「ちょ待て!!話についてけねぇよ!!」
きはちが慌てて止めようとするが、勢いの止まらないげんきはそんなきはちを無視し、廊下の方へ直進して行った。
「お……俺はやらねえぞ!!」
「きはちもやれよ!!!」
参加を強制されたきはちはもうどうしようもなくなった。

「嫌だああ!!!!嫌だああああ!!!!!!」

騒がしい5Aの朝。これから、5Aの七不思議探索物語が始まる―。
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