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別れ
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「会いたかったよぉーーー!!!」
「泣くな。男らしくないぞ。って、お前は誰だ」
「俺は人間の姿のジュラルだよ。元に戻れたんだ」
やっと俺は元に戻れたと伝えることができて、悩みが解消したような気分になった。
ダラル達は驚いたように顔を見合わせ、俺に問う。
「本当か?」
「これが夢だと思うか?」
「わーっ、ほんとの姿だぁーー!!」
ダラル達は子供みたいにはしゃぎだした。男らしくないぞ。
「それより俺、もう人間になっちゃったから、お前らに用はないと思うんだ」
「どういう事だ?」
「もうこうしてダラル達と一緒に遊ぶ機会なんてないだろ?世界に犬はいくらでもいるんだから」
「……寂しくないのか?」
俺は問われて、小さな声で答えた。
「……それは寂しいけどさ」
その後、俺達は一言も喋らなかった。
「……また、どこかで会えたらいいなって」
「―そっか」
ダラルは後ろを向いたまま、俺に言葉を放った。
「―お互い勉強も、生活も。頑張ろうぜ!」
俺はその一言が嬉しくて、一瞬泣きそうになった。
でもここで泣いたら情けないと思い、俺は泣きそうな気持ちを堪えた。
そして、俺は別れを告げた。
「―うん、じゃあな!!」
「うん!」
「またねー!」
翌朝、俺は彼らのことをすっかり忘れていた。
「泣くな。男らしくないぞ。って、お前は誰だ」
「俺は人間の姿のジュラルだよ。元に戻れたんだ」
やっと俺は元に戻れたと伝えることができて、悩みが解消したような気分になった。
ダラル達は驚いたように顔を見合わせ、俺に問う。
「本当か?」
「これが夢だと思うか?」
「わーっ、ほんとの姿だぁーー!!」
ダラル達は子供みたいにはしゃぎだした。男らしくないぞ。
「それより俺、もう人間になっちゃったから、お前らに用はないと思うんだ」
「どういう事だ?」
「もうこうしてダラル達と一緒に遊ぶ機会なんてないだろ?世界に犬はいくらでもいるんだから」
「……寂しくないのか?」
俺は問われて、小さな声で答えた。
「……それは寂しいけどさ」
その後、俺達は一言も喋らなかった。
「……また、どこかで会えたらいいなって」
「―そっか」
ダラルは後ろを向いたまま、俺に言葉を放った。
「―お互い勉強も、生活も。頑張ろうぜ!」
俺はその一言が嬉しくて、一瞬泣きそうになった。
でもここで泣いたら情けないと思い、俺は泣きそうな気持ちを堪えた。
そして、俺は別れを告げた。
「―うん、じゃあな!!」
「うん!」
「またねー!」
翌朝、俺は彼らのことをすっかり忘れていた。
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