寝たら次の日、犬になっていた件

ポケっこ

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犬としての生活

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 ここまでの出来事を整理してみる。

寝た。起きた。犬になった。
ファンタジーの匂いしかない。

――さてどうしよう。

 これではまともに生活が出来ない。
もちろん人間の食べ物は食べられず、犬としてドッグフードを食べるしかない。(後はパンとか)

――その時、俺はとてつもないメリットに気がついた。


学校行かなくて良いんじゃね?


こんな姿で学校行く権利はない。
「俺は自由だーーーー!!!!!」
俺は喜びの声をあげた。
それから俺は外に出た。

(街中って意外と子供がいたりするから構ってもらえるかもしれないな。)
歩いてる時、俺はそんなふうに妄想していた。
すると、後ろから甲高い男の子の声が聞こえてきた。
「ワンちゃん待ってーー!!」
おそらく、ワンちゃんは俺の事だろう。
そこで俺は少しからかってやろうと、奥の方まで突っ走った。
「待ってよーー!!」
(犬に言っても分かんねえだろ。俺は元々犬じゃないから聞こえるけど)
男の子は段々迫ってくる。
(なら、ここは……)
俺は狭い通路がある所に飛び込んだ。
男の子は俺を見失ったのか、断念して元来た道を歩いて行った。
「っていうか、ここ良いな。食べれそうな物もいくつかあるし、ここに住もうかな」
俺はゴミ箱やその辺に落ちてる物を見つめて言った。
そういえば動物は人間の食べ物が食べられない代わりに、人間が食べられない物も食べられるんだったな。
(――もしかして、この生活最っ高!?)
俺はなんとなくそう感じた。

「ここって他の動物も住んでたりしないのか?」
昼も過ぎた頃、俺は疑問を抱えていた。
ここはさっきも言った通り良い場所だし、他の奴らも気に入らないのかなって思った。
まぁいない方が気楽だしいいか。

いつしか俺は、犬としての生活を謳歌しているのであった。
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