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第二部 妖精姫の政略結婚

練習じゃないと思うの

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 フランシスは素早く自分の服を脱ぎ捨てると、ユーリアも裸にして隣に寄り添った。
 仰向きに寝ている姫の横からその片脚を抱え上げ、もう一方の脚を自分の両脚で挟み込む。
 そしていつもの挿入角度とは違う横方向から、注意深くゆっくりと自身の昂ぶりを挿入した。

「ぁっ、入ってくるっ。わたくしの膣内なかに、ふらんしす、が」

 ユーリアの蜜口は、いつもとは違う角度と力で押し広げられた。挿入の擦り上げられる蜜壁の感覚も異なるものを与えられる。

「ん、ぁぁっ、ぁぁ」

 待ち望んでいた熱杭が奥へと進み、ぐっと深く差し込まれると、ユーリアは涙をこぼす。
 フランシスは、姫の肩を抱きキスをした。
 従者の腕の中に抱きしめられる形で繋がった姫は、幼子をあやすように優しく揺すられると、心が温まる気がした。

「ぁ、ぁっ、ふらんしす……嬉しいの」

「ええ、姫さまの膣内なかに、僕のモノがすっぽりと納まりましたね」

 耳元でささやかれると吐息がかかり、ユーリアは背筋がぞくぞくした。
 欲しくてたまらなかった熱棒で、飢えた花芯を貫かれると、空虚な部分が満たされたように思い、ため息をついた。

 フランシスは、もう片方の手で丸い胸のふくらみをやわやわと揉みしだき、陶磁のような肌の感触を楽しみながら下腹部へと滑らせ、脚の間の柔らかな和毛を撫でる。

(挿入したまま、じっくりと姫さまを可愛がり甘やかしてやりたい。姫さまは、こうして繋がり抱きしめられて、甘くささやかれたり、キスされるのが大変お好きなのだから)

 けれど姫は、フランシスに教わった通りに膣内なかを入口から奥にかけて、きゅっ、きゅうとうねるように締め付けて見せた。

「んっ、だめです! ひめ、さま……そんな風に、締めつけられる、と、僕は」

 フランシスの整った眉が眉間に寄せられ、堪えるような表情になる。
 ユーリアは二人が繋がっているときに彼がそんな顔をするのは、気持ちいいからだともう知っていた。

「ぁぁ、本当に、だめ、ですってば……!」

 練習した成果をみせつけるようにさらに締め上げると、フランシスはとうとう膣内なかで搾り取られるように射精してしまった。
 姫は、びゅ、びゅ、びゅ、と規則正しい間隔で放出される熱い白濁を、身体の奥に感じ、ふわっと微笑んだ。

「ぅっ、射精る、ひめ!」

 やがてすべてを出し終えると、フランシスは姫を抱きしめたまま目を瞑り、「いけない姫さまだ」と呟いた。

「なぜ? 子種を得るための閨ごとを教えてくれたのは、フランシスなのだもの」

「これは、違うんです。僕は……姫さまをたくさん慈しみたいのです」

「まぁ。私も膣内なかでフランシスを、気持ちよくしてあげたかったの」

「ぅぅ、ひめ、さま」

 フランシスのモノが、再び姫の膣内なかで力を取り戻していく。

「ん、ふぁっ。ふらんしすが、おっきく、なってる」

「姫さまが、あまりにも可愛らしいことを、おっしゃるから……」

 従者はユーリアの首筋に舌を這わせ、胸の頂にある固くしこり始めた尖りを指でつまんで、くにくにと弄った。
 それから抽送を開始した。フランシスは腰を自由に使って、姫の膣内なかを好きなように出し入れできるのに、ユーリアの方は肩を抱かれ片脚を彼の両脚に挟まれて身動きできない。
 大量に膣内なかに放たれた白濁が、抽送によってかき混ぜられ、泡立ち、二人の繋がり合う隙間からあふれ出た。
 
「ぁっ、ぁぁっ。んん、いつもより、とっても……いやらしい音がするの」

「姫さまが先に、僕の子種を搾り取っちゃいましたからね。おかげで膣内ここの滑りがとても良くなって」

 フランシスの手が下に降りて、柔らかな金色の和毛の先の包皮に包まれた秘粒を捕らえた。指先に結合した部分から溢れる二人の体液をまぶしてから、ふくりと腫れた秘粒をきゅっと摘まむ。

「……んっ! ぁぁ――っ ィ、クっ……」

 姫の身体はしなり、短い叫び声を上げた。膣内なかが激しく収縮し始める。

「ぁぁ、すごい。僕も、もう」

 ぐ、と腰を押し付け、奥に射精されるのが好きな姫のために、鈴口を子宮口に口づけて子種を注ぐ。

「ぁっ、ゃ、また熱いの、射精てるのっ、ぁぁ」

「ん。うねって、奥が、ひめさまが、僕に吸い付いてくる。とても、お上手、です」

 二度目の射精で余裕のあったフランシスは、射精しながら、姫の耳をじっとりと舐め、指先で秘粒を優しく上下に擦り続けた。

「ィってるっ、も、イってる、から――っ」

 達している最中に、さらに甘やかな刺激を与え続けられ、ユーリアはもう一つ上の高みへと押し上げられた。

「きもち、いいですか? 胎内なか射精されるのが」

「んんっ、気持ち、ぃぃ、ふらんしすの、いっぱい欲しいの」

「ああ、ぼくの、ひめ」 
 
 ユーリアの快楽に緩んだ口元から、涎がつぅと零れる。それをフランシスが舐め取っていく。
 フランシスに抱きしめられながら、ユーリアはなかな終わらない絶頂の海を漂った。

 やがて快楽の波が引いて行き、脱力してぼうっとなっている姫が愛しくて、従者は離れがたく思った。
 身体を繋げたまま抱きしめ、睦み愛の余韻を楽しむように、ユーリアの滑らかなお腹や脇腹を撫で、胸の頂をそっと口に含んで吸ったりもする。
 姫は時折感じやすくなっている身体を震わせながらも、この従者のなすがままに身体をゆだねていた。

「フランシス、あのね……。これは、閨の練習、なんかじゃない、と思うの」

 姫は天蓋ベッドの天井の、神々の楽園の絵をぼんやりと見ながら、呟いた。

「姫、さま?」

「これはね……大好きなフランシスと愛し合うこと、そのものだもの」

 はっと驚いて、フランシスはユーリアの横顔を見つめた。

「そう思わない? フランシス」






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今回の二人の体位は、

48手 裏十五.八つ橋(やつはし)
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