みせたいふたり〜変態美少女痴女大生2人の破滅への幸せな全裸露出〜

冷夏レイ

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15’悠莉処女喪失

76.イチャイチャセックス(偽) ♡×6

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(悠莉視点)

「して」

 私は男に言った。

 汗だくでぶよぶよの脂肪の塊、ハゲた頭をヘコヘコと下げるキモいオヤジが、年不相応のキラキラとした瞳で見てくる。

「本当にいいの……? こんなおじさんと……もう一回してくれるの?」

「……うん。私の初めてあげたんだから責任とってよね。満足させて」

「君みたいな美少女と一回セックスできただけで奇跡みたいなのに……もう一回だなんて……夢みたいだよ!」

「じゃあ早くしよ」

「あ、あ、処女くれてありがと! 中出しまでさせてくれて……本当によかったの? すごく気持ちよかったけど……今からでもゴムしようか?」

 男はあわあわと慌てだした。中途半端に卑屈なのがたちが悪い。

「……いらない。もう中に出しちゃったし……。早く続き、して」

 こんなやつに私は処女を捧げて中出しまで許してしまった。そして、これから続きをしようとしている。

「いいの!? いいの!?」

「いいって言ってるじゃん。……初めてでよくわからなかったし、あなたのソレ……まだ大きいし……」

「また中に出ししていいの!? 本当に!?」

「もうっ! 早くしなさいよ!」

 痺れを切らした私は男に抱きつき口づけをした。男はそれを受け入れて舌と舌を絡み合わせる。

 ──なんで私から……。

「はぁ……ゆうりちゃん! また僕のち○こを気持ちよくしてくれるんだね!?」

「うるさい! さっさとして!」

 言いようが気持ち悪すぎたから、死ねって思って男の胸を突き飛ばした。そのほとんどが脂肪で構成されているだろう肉の塊は、衝撃を吸収してびくともしない。けれど男は私の意思にしたがってベッドに背中を預けた。

 精力を取り戻した肉棒が眼下にそそり立っている。

 ──なんで私から……。

 私は全裸で下品に股を開いた状態でガニ股になった。プルプルと震えながら腰を落とす。腰が向かう先には男の陰茎が待ち構えている。私は肉棒を自らの手で掴み膣口にあてがった。

「挿れるから……」

「うん!」

 子どもみたいに返事した男のもとへ、座り込む。ずぷぅと男のモノが私の膣内に侵入してくる。二度目だからなのか、さっきよりスムーズに奥まで到達した。



「……くっ。また入っちゃった……」

「うん! また入ってる! 僕たちまたセックスしてる!」

 恍惚の表情を浮かべる男から目を背け、私はゆっくりと腰を動かし始める。

「く……この体勢、奥まできちゃう……あ」

 ──見てる哀香!? 見てるよね!? 見て哀香!! こんなやつのが奥まで入ってるんだよ!?

 必死にカメラを見つめて録画の継続を確認する。こんなことシラフでできるわけがなかった。頭をバカにして変態のフリをしなければ精神が耐えられない。

「……ぁん♡ ……ん!……ぁん♡……ん!」

「すごい……。美少女が僕の上で腰を振ってる……」

「っん♡……ぁ♡……ぁん♡」

 腰を上下させるたび男のモノが一番奥まで突き刺さる。さっきよりも自然に声が漏れてしまう。でもこれは演技だから。気のせい。感じてるフリをしてるだけだと自分に言い聞かせて、必死に腰を上下させる。

「……あっ!……あっ!……んっ!」

「ゆうりちゃん! ゆうりちゃん!!」

 男も興奮して下から突き上げてきて、子宮口をノックされる。私が腰を落とすタイミングと男の突き上げが一致して、最奥で衝突した。

「あっ!! ……っ! ……っ!! っ♡」

 私は思わず仰け反った。男が腰を掴んでさらに突き上げてくる。

「ゆうりちゃん! ここが気持ちいいんだね?」

「……ん♡ あぅ♡ ちが……あん♡」

「もっと突いてあげるね!!」

「あぐぅ!」

 男の突き上げに合わせて私は腰を下げる。すると、パン!パン!パン! パン!と肉がぶつかり合う卑猥な音が鳴り響いた。

「ああああん♡」

 嬌声を上げた。

 自分の体重が加わって腰を下ろすたびモノがさらに深くに挿入される。

「はん♡……あっ! ……っあ!」

 男が下から腰を突き上げてくる。私の膣の天井をゴツゴツと刺激する。そのたび私は頭が真っ白になって、何も考えられなくなりそうだった。

 飛びそうな意識を繋ぎ止めて声を張った。

 ──たぶん哀香ならこう言う……。

「はぁ……気持ちいい♡ ガンガン突かれるの好きぃ♡ 深いとこ突いてぇ! もっともっと♡」

 これは演技これは演技これは演技これは演技これは演技。自分に言い訳した。私の膣内は男の肉棒をきゅうきゅうと締め上げ、まるで射精を促すかのように絡みつく。

「っ! ゆうりちゃん! もうヤバいよぉ!!」

「……中に出して♡ また、おま○こに中出しして♡」

 こんなやつに膣内に射精されるなんて絶対に嫌だ。言葉と裏腹な内心。なのに私は必死に腰を上下させていた。本能で決まっている動物としての本能かのように……。

「う! 出る!!」

「っ♡ っ♡……ああ!」

 男の性液が重力に逆らって昇ってくる。私の子宮がそれを吸い上げて飲み込む。ガクンと力が抜けて気持ち悪いオヤジの腹の上でくたっとなった。

 二度目の屈辱。

 男は私を抱きしめて、すりすりと性器をこすりつけてくる。

「はぁ……最高だよ。ゆうりちゃんは最高の女の子だ!」

 ──なんてバカな男なんだろう。

 全部、私の計画通りだって気づきもしないで、せがまれるままセックスして……年長者の威厳とか何も感じない。頭悪そう。私が内心でこいつのことをどんなふうに思っているのかなんて知りもしない。デブ。ハゲ。臭い。オヤジが鼻の下を伸ばしやがって。私とセックスできたのがどうしようもなく嬉しそう。

 最高にバカ。バーカ。

 だから、なにもおかしくない。哀香を嫉妬させるための仕返しなんだから……。こいつは道具だ。私はおかしくなんてない。

 だから私は……。

「もう、終わり? まだできるよね……?」

「え……うん!」

 男の肉棒はまだ勢いを失わずにそりかえっている。意地汚い。

 だから、私と男はそのまま三回戦に突入していくのだった……。


***


「ん」



 私はカメラの前で四つん這いになって男に尻を向けていた。尻を突き出して要求を示す。

「えっと……お尻に入れたらいいの?」

「うん……私、初めてだから優しくしてよね……お◯んこの処女はもらってくれたんだから……お尻の穴の初めてもあなたにもらって欲しくて……それともお尻は汚いからやだ?」

「そんなことないよ! うれしいよ! 美少女のケツ穴ありがとう!」

 ──こんな……お尻の穴までこいつに……こんなこと。

 ひどい屈辱だった。あの夏の日のあやまちを思い出す。でも、哀香もやった哀香もやった哀香もやった哀香もやった哀香もやった、ことだから……。私もやらなきゃいけない。哀香は私のせいでチャラ男にお尻に突っ込まれてしまった。私も同じに……ならなきゃいけないから。

「じゃあ、入れるよ?」

「……う、うん」

 私は四つん這いのまま頷いた。同意を得た男が私の尻たぶを掴んで穴を広げる。

「くっ……」

「やっぱり恥ずかしい? でも、すごく可愛いよ!」

 男には私の肛門が丸見えになっている。こんなやつの前で全裸で肛門を見られて最悪最悪最悪最悪。犬みたい姿勢で挿入を待っていることも屈辱。

 男は尻たぶに肉棒を擦りつけてきた。

「う、うわ……すごいキツイ……それに熱い……」

「……っんく」

 男のモノが私の中に入ってくる。お尻の穴をこじ開けられるような感覚に思わず顔をしかめた。こんなこと初めて……。メリメリと肛門に男のものが突き刺さると、お腹が苦しいようなむず痒いような感覚に襲われた。

「くぅ あぅ! あっ! あああああああ♡」



 お尻の穴を犯されているという背徳感が私を襲って、無様にも喘ぎを上げてしまった。犬が遠吠えするみたいに背が仰け反る。

「はぁ……すごいよ。ゆうりちゃんのお尻の穴に僕のち○ぽが全部入っちゃった」

 ──この体勢……恥ずかしい。

 まるで動物みたい……。四つん這いになって男に後ろ姿を晒すなんて屈辱的すぎる。

「……っあ! くぅ!」

 男が腰をぐっと掴んだ。腸壁をゴリゴリとこすられるたび、お腹の中が熱くなるような変な感覚に襲われる。もう泣きそうだった。悔しくて悲しくて涙が溢れる。それでもお尻の穴は、まるで私の身体じゃないみたいにヒクヒクと痙攣していた。

 ──私、犯されてる……。

 こんな男に私は、肛門を犯されているんだ……。こんな姿を哀香に見せちゃってる。哀香の見てる前でこんなお尻の穴を犯されて……はしたない声を上げている。

「はぁ……ゆうりちゃん可愛いよぉ!」

「くぅ……あっ! あぅん♡」

 男が腰を動かしてくるたび情けない声を上げた。涙がボロボロと溢れる。悔しい。恥ずかしい。こんな場所の感触なんて誰かに知られるなんて思わなかった。

「はぁ……ゆうりちゃんのお尻の穴、気持ちいいよぉ!!」

「あう♡ あぅん♡ あっ♡」

 男の腰の動きに合わせて私の身体も揺れる。私はもう必死にシーツを掴むだけ。ただこの屈辱的な行為が終わるのを待つだけ。哀香が見ているから泣きたくない。でも涙はポロポロと溢れて止まらない。悔しくて悔しくて……。こんなやつに犯されて……でも誘ったのは私……なんで? なんで??

「くぅ! でる!」

「……っあ♡ あぅん♡」

 お尻の中が熱い。男のモノがドクドクと脈打っているのが感じられた。お腹の中まで傾れ込むような暖かな液に私は打ちのめされた。

 ──でてる……。お尻の中にでてる!

 屈辱屈辱屈辱屈辱屈辱屈辱!!

「に゛に゛に゛に゛に゛!」

 歯をギリギリと噛み締めていた。猫が交尾のときあんなに苦痛そうな鳴き声を上げるのか、わかったような気がする。くっそおおおおお!!って思ってシーツを握りしめる。

「はぁ……最高だったよ」

「あぁ……♡」

 男が満足そうに私の尻穴から肉棒を引き抜いた。

「ゆうりちゃんは初めてのアナルどうだった?」

「く……よかった。……お尻の処女もらってくれてありがとう。変な感じだったけど気持ちよかった」

「本当!? 嬉しいよぉ! どういたしまして!」

 ──そんなわけないだろ!

 お前なんかに言ってない。カメラ目線で私は言った。哀香に向かって言ったのだ。

 哀香。これで嫉妬してる? それとも惨めな私を嘲笑っているの? わかんない。どっちでもいい。もう疲れた……。

 自分に科したミッションをやり遂げたと安堵した瞬間、ドッと疲労感が襲ってきた。

「もう無理……」

 男が同じベッドにいるのにお尻を突き出したまま、私はぐったりとした。もういい。この男には何もかも見られてしまった。もう忘れよう。それよりも早くこの映像を哀香に見せなくちゃ……早くこのブタを追い出そう。

 私はこんなやつに……なにもかも奪われて……。早く1人になりたい。……哀香に会いたい。

「僕まだできるよ!」

「え?」

 男が私の腰を掴んできた。そして、そのまま強引に後ろから膣に挿入してきた。

「あっ!♡」

 私はたまらず声を上げた。疲れ切っているはずの身体が、肉棒に貫かれた瞬間ビクッと跳ねる。なんで? なんで?? 男は私の腰を後ろから鷲掴みにして激しくピストンしてくる。さっき射精したばかりだというのに、もう回復して今までと変わらない大きさと硬さに戻っていた。

 ──やばい……油断してた。

「っあ! あん♡」

「ゆうりちゃん! ゆうりちゃん!!」



 今までは一回ごとに許可を取ってきたのに今度はいきなり挿入してきた。何度かのピストンを経て動きに慣れたのか、それともオスの本能なのか、バックからめちゃめちゃに腰を擦り付けてくる。

「もう無理って言ったじゃん……あくぅ!!」

 体力も精神も限界を迎えていた。それなのに、男は私の腰をがっしりと掴んで離してくれない。もう、早く終わって欲しい……。それだけしか考えられないまま、私は男のモノに屈服させられた。

「くぅぅ!!」

 ベッドに顔を突っ伏して私は呻いた。

「っ! ゆうりちゃん! また出るよ!」

「……あぅん♡ ……あっ♡」

 また出されている。私の膣内に。こんなデブに。

 ──もう満足したでしょ……。早く抜け。帰れ。

「ダメだ! まだ興奮が抑えられないよ。このまま連続で行くからね!」

「……え? 」

 ドピュっと先端から液体を放つ物体がいまだに固さを維持したまま、膣を往復していた。ぐちょぐちょと性液をその身にまといながら。

「あぅ♡ ……っ! なんでっ」

「もっと! もっと! もっとしたい!」

 男は私を掴んで離さない。汗が飛び散り体に浴びせられる。それはまるで男の中に何十年も溜め込まれていた欲情が爆発したかのようで、歯止めがきいていない。私の身体をねじって唇に吸い付いてくる。

「ん ……っ……あぅ♡」

「ゆうりちゃん! ゆうりちゃん!」

 男の性欲はすこしも衰えていなかった。私はベッドに顔を押し当てられ、尻だけを持ち上げられた屈辱的な格好のまま犯され続けた。

 頭がガンガンする。体がミシミシする。哀香の匂いがする。

 ──ああそうか……だから私はここを選んだんだ……。

 ここは哀香のベッド。

 哀香(恋人)を嫉妬させるために、好きでもないおっさん(キモい)とセックスするっていう異常事態。でもせめて初めて哀香と身体を重ねた思い出のこの場所で……処女を捨てたかったのだろう。私は気づいた。こんな男にいくら抱かれようと私と哀香の思い出を汚すことはできない。

 思い出の残り香があるから。私は負けない。

 枕を抱きしめて、哀香の匂いを感じて、自分の屈辱的な状況をほんの少し忘れてしまった。

「……っ♡」

 ──しまった!

 私がそう思った時には遅かった。

 パン!パン! パァン! と恥部に刺激を加えられている現実。それがたとえ気持ちの悪いオヤジによるものだろうとも、刺激を受け続けた身体は反応してしまう。

「あぅ! あ♡ あん♡」

 ──あ……ダメ、イっちゃう!

「くぅ! ん! ……っ!」

 私は枕に顔を埋めて、必死に声を殺した。気づかれたくなかった。でも、身体は正直だ。物理的に繋がっている男には膣内の状態を把握されているだろう。

「はぁ……お◯んこ締まってるよ! うれしい! ゆうりちゃんも気持ちいいんだね!うっ! で、でる……出すよ!」

「ぅあ♡ あぅん♡」

 また出されてる……何度目?

 ──最悪……。でもこれで終わった……。

 男の性器が抜かれた。それから男は私をひっくり返して仰向けにさせ唇に吸い付いてくる。そして、そのまま正常位の体勢で挿入してきた。間髪入れずに再開されるピストン運動。

「……!? もう無理ぃ!! ちょっと待ってぇ! イってるからぁ♡」

「はふぅ! はふぅ! はふぅ!」

 呼吸の荒い男。人間の言葉を発することを忘れてしまったブタみたい。我を忘れている。絶頂の途中で膣奥をえぐられる。男が汗だくの手を私の手に重ねてきた。指同士を絡め、恋人繋ぎで握り合わされる。

「!!……ダメ! 手を繋いでいいのは哀香だけなのぉ!」

 はっとして私は必死で抵抗した。けれど、声は届かない。無理やり手を繋がれ、引き寄せられ、打ち付けられる。屈辱の心境とは裏腹に膣はキュンと締まってしまう。



「あ♡ あ♡ あ♡」

「うっうっうう」

 そして、また男は私の膣内で果てた。

「ああああああ♡!!」

 余韻で私もイってしまった。

「はぁ……最高だったよ……ゆうりちゃん」

 吐き出される性液とぎゅっと握られる両手。

 意識を失いそうだった。

 ……もう充分。……もう限界。……最悪のセックス。これで哀香への仕返しの準備は整った。

「……あ♡」

 男が股間に吸い付いてきてベロベロ舐めてきた。

「はぁはぁ……ゆうりちゃんのお◯んこ美味しい……ありがとう……僕のおち◯ちん気持ちよくしてくれて……じゅるぅ」

 ──こんなやつ……もうどうだっていい。

 私はヘロヘロになりながらベッドサイドに置かれていたスマホに手を伸ばす。下半身の不快感で何度もスマホを取り損なうけれど、なんとか電話をかけることに成功した。

「もしもしぃ? あっ♡……あ、哀香ぁ……ごめん。あと、数時間かかる……かも。ん♡ ちょっと寝てから帰るから……遅くなっちゃうかも……んっ♡ でも待ってて必ず戻るから……っ♡ じゃあね」

 ──よかった電話をかけることができて……。

 遅れることを伝えられてホッとした。

 緩んだ緊張の糸。安堵感から私はそのまま意識を失った。

 もう一回!!

 遥か遠くから声が聞こえた気がする。


***


「むちゅむちゅ……はむちゅっちゅ……ちゅぅちゅぅ」

 私が再び意識を取り戻すとワンルームの部屋は夕闇で満たされていた。私は全裸で股を開いて天井を見つめていた。

「ベロベロちゅうちゅう」

 下半身から伝わる不快感。ハッとして目線を向けると、男が私の陰部を舐め回していた。

「あ……あんたまだいたの? 早く帰って! 嫌ぁ!」

 ゾワゾワと鳥肌が立った。この男はどれほどの時間、私の陰部を自由にしゃぶっていたのだろうか? 想像もしたくない。

「じゅるっ……あ、ゆうりちゃん起きたんだね。よかった」

 男は私の股間に埋めていた顔を上げてると、ニチャアと笑っていた。ひぇ!って鳥肌が立つ。

 パァン! っと男の頬をビンタする。

「っ! ゆうりちゃん?」

「……早く帰れ」

 私は冷たく言い放った。もう、この男に愛想を振りまく必要はない。

「どうしたの……? あんなに愛し合ったのに……」

「愛し合ってない! クソキモオヤジ帰れ!」

 豹変した私の態度に男は狼狽して、肩を落とした。あわあわと狼狽している。

「ええ、なんでぇ? ……うぇぇぇ……ぐすっ」

 男は泣き始めた。

「もう、あんたなんかに用はないの! 早く帰ってよ! 泣くな!」

「やだやだ」

「はぁ!?」

 泣きべそをかく男。まるで幼児のよう。なのに押しても引っ張ってもびくともしない。体重差がありすぎて私の力では男を動かすことができなかった。

「もう、なんなの!?」

 駄々をこねる男を前に、私はどうすればいいのかわからなくなった。

 ……それから、小一時間話し合った結果。

「わかった。するからっ!」

「……ぐすっ……本当?」

「でも、あと一回だけ! それで終わり!二度と私に近づかないで!」

 もう一回だけセックスしたら男は大人しく帰ると約束した。

 私は男に譲歩した。これ以上この男に付きまとわれるのはごめんだったし、早く哀香のところに行きたかったから、あせっていた。

 時間の節約にと思ってバスルームで行為をすることにした。立った状態でお尻を突き出して、「さっさとしろ!」って命令した。

 最後と言われた男は、私の体に己を刻み込むような、がむしゃらな腰振りを敢行してきた。

「うぉぉぉぉぉ!! ゆうりちゃん!!」

「あん! あん! あん!」



 そして当然のように中出しされた。

「くぅぅぅぅ♡」

 あまりの激しさにお漏らしをしてしまったけど、ここがバスルームでよかった。今更、こんな男におしっこを見られたって……ちょっとしか恥ずかしくない。



 服を着た男の帰り際。

「あ、あの……いつでも連絡してね? 赤ちゃんできちゃったら責任とって結婚するから……」

 後ろ髪なんてないくせに、後ろ髪を引かれるような仕草で、指を咥え男は言った。

「しね」

 私が冷たくあしらうと、すごすごと帰っていった。名残惜しそうに後ろをチラチラ見てくる。私は唾を吐き捨てた。

「はぁ……疲れたぁ」

 ドアを閉めて鍵をかけると、疲れがのしかかってきた。自分が号泣していることに気づく。

 悔しかった。哀しくて、切なくて、やるせなくて。そして何より自分が許せなかった。

 ──あんなやつに処女を……。ファーストキスまで……。中出しも……。アナルも……。

「くぅぅ」

 玄関先で突っ伏して歯を噛み締めた。

 ちょっと休んで泣き止んだら、今度こそ哀香のところに行こう。行かなきゃ。行きたい。

 ──ああ、よかった。

 ぐちゃぐちゃな精神状態と限界の疲労感の中、私は安堵していた。

 こんなにめちゃめちゃに犯されたのに、私の哀香への気持ちは何も変わってはいなかった。これがきっと本当の気持ち。どんなに汚されようと消えることのない美しさ。

 ──好きだよ哀香。やっぱり大好き。

 自分の気持ちは確かめた。次は、あなたに確認する番。

 私はニヤニヤとニヤけながら気絶した。




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