みせたいふたり〜変態美少女痴女大生2人の破滅への幸せな全裸露出〜

冷夏レイ

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10"この世界には秘密があった

49,世界の謎

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(哀香視点)

 深夜。夜の公園。

「ついに私達の裸をネットに晒す時が来たの」

 悠莉のバイトが終わるのを待っていた私は、滑り台の上で高らかに宣言した。

「な、何言ってるの……?」

 悠莉はまるで理解できないという風に、困惑した表情で私を見上げた。

「安心して、さすがに性器にはモザイクかけなきゃいけないけど、乳首は問題なく見てもらえるよ」

「自分が何言ってるか分かってる……?」

「うん、もちろん。私達の裸を全世界のどこにいても閲覧可能にするの」

「だめだよ、そんなことしたら……」

 悠莉は顔を青くして首を振った。

「大丈夫、悪いことするわけじゃないから」

「悪いことでしょう!?」

「え? 悪いことじゃないよ。ちゃんとルールに則ってやれば、誰にも後ろ指さされないで正々堂々と裸を晒せるんだよ? 常識だよ?」

「私がおかしいみたいな雰囲気にしないでっ!……それに哀香の言ってること信じられない、嘘つくの上手いし」

「ひどい! ちゃんと調べたんだから信じてよ」

「調べたって……」

「たとえば、有名な女優の人がヘアヌード写真集を発売したって逮捕されないし、エッチな動画とか漫画だって普通に販売されているじゃない?」

「それはそうだけど……」

 私の説明自体には納得した様子の彼女だったけど、まだ抵抗があるようだった。

「悪いことっていうのはね……」

 滑り台の上で、私は誘惑するように悠莉を見下ろした。

 そしてショーツを膝まで下ろして、ブラと一緒に服をめくりあげで噛んで固定する。

 スカートの裾をたくし上げて、ガニ股になった。

 野外でおっぱいとアソコを悠莉に見せつけた。

「こふいふことたほ♡」

「ちょっ!?」

 悠莉は焦ってあたりをキョロキョロと見回した。

 残念ながら深夜の公園に私たち以外の人はいないみたいだった。

 今夜は満月だから、少し離れたところからでも丸見えのはずなのになぁ……と残念に思う。



「ほら、見て? 私こんなところで露出しちゃった。悠莉だって砂浜で全裸になったじゃない……それに比べればね?」

 ちなみにこれは公然わいせつ罪。

「あれは哀香のせいで……私まで露出狂みたいな言い方やめてよ」

「でも、見たいでしょ? 私が大勢の人に裸を見られて喜んでる姿」

「そ、それは……」

 私はもう彼女の性癖を理解している。だから悠莉が言い淀んだとき(押せばいけるな……)と思って、バレないようにほくそ笑んだ。

 彼女も私とは違った種類の変態なのだから……。

「ネットで裸を見せるって……具体的に何するの?」

 悠莉は恥ずかしがりながらも私の提案に乗ってきた。ちょろかった。

「今、考えているのは『ライブ配信』だよ! SNSとかで集客して、リアルタイムで視聴者とコミュニケーションするの!」

「らいぶ!?」

 悠莉は目を白黒させた。

「うん、生放送。だって感想を知りたいんだもん。そうでしょ?」

「まさか……私にもやれって言うんじゃないよね?」

 私達は顔を見合わせた。まるでお互いの思っていることに乖離があるみたい。すれ違いが起こっているみたいだった。

「え?」

「え?」

 私達は同時に、素っ頓狂な声を上げた。

「当たり前じゃん! 私が見せるのに悠莉が見せないなんておかしいじゃない!」

「おかしいのは哀香の頭っ! バカバカ!」

「やだやだ! 見てほしいの。私と悠莉が愛し合ってる瞬間とか、えっちしてるところとか……いっぱい見てもらいたいの!」

 私は駄々をこねる子どもみたいに首を横に振った。

「そんなのも見せるの?! やだ! そんなの絶対やだよ」

 悠莉は顔を真っ赤にして拒否した。

「なんで?」

「なんで!? だって恥ずかしいもん!!」

「その言葉が私にとって逆効果にしかならない知ってるじゃない……」

「うぅ……」

 そして私は、彼女の背中を押すためにトドメの言葉を言い放つ。

「ね、お願い。私たち2人で取り返しのつかないコトしちゃおうよ? もっと多くの人に裸を見てほしい! 私をもっと穢してほしいの。ダメ?」

「あっ……」

 私の言葉を聞いた瞬間、彼女の雰囲気が変わった気がした。

 ほっとした。

 満月の下、彼女は恍惚の表情を浮かべて夜空を見上げている。

 ──よかった。あなたも変態で。

 私は彼女をあっさりと堕とすことに成功した。


***


「でね、最近のライブ配信サイトだと『チップ』とか『投げ銭』とか、お金がもらえるシステムが普通にあるの。ほら見て」

 公園のブランコで、私は悠莉にライブ配信の方法を教えていた。2人でスマホを見て、ライブ配信のサイトを眺めて意見を言い合う。

「これって本当に稼げるの……?」

「わかんない。だって、最初はお金なんていらないから裸みてほしいな……って純粋な気持ちだったんだもん」

「純粋じゃないけど……」

 私は画面を操作して実際に稼いでいる人がどの程度いるのかを調べてみた。

 そのサイトではランキングが乗っていて、上位の人が表示されている。

「ほら、この人なんて一回で10万円以上稼いでいるよ! すごいよね!」

「ええ……すごっ」

「でも、正直そんなに簡単にお金もらえるとは思ってないんだ。どんな世界でも金を貰うって大変なことだからさ」

「それは、そうだね」

「だから、趣味と実益を兼ねて楽しく裸を見てもらおうね!」

「う、うん。うん……?」

 私はエッチな気持ちと同時に悠莉と新しいことに挑戦することへのワクワク感に包まれていた。

「それでね。収益を得る場合には風営法に基づく届出をして、許可を得なくちゃいけないの。そのためには本拠地となる事務所が必要なんだけど……悠莉の家の住所使わせてくれないかな?」

「え、私の家?」

 悠莉は驚いた顔で私を見た。

「うん、だって都内の一軒家住みでしょ? 私の部屋、賃貸なんだもん……そういう業務をする場合は管理者の許可を得ないといけないみたい」

「そうなんだ……」

「ダメかな? 嫌なら諦めるけど……。なあなあでやってる人達も居るみたいだけど、収益が大きくなったりすることを考えると届出はしておいた方がいいと思うから……個人で配信するだけならちゃんと納税するだけでいいと思うんだけど……グッズとかビデオとかボイスとか販売しようと思ったらいずれは必要になってくると思うから……どう?」

「……」

 彼女のためらうような表情に、考える時間を感じて私は不安になりながら返答を待った。

「いや、その……何でそんなに詳しいの? ちょっと引いてるんだけど……」

「だって、調べたから。それに私一応、法学部生だから」

「法学部の人がそんなエッチなことしていいの?」

「もう遅いよ……変態だもん。……ダメ?」

 とっておきの媚び媚びスマイルで彼女を見つめた。

「えっと、そうだね……。いいよ、変態で肉体関係がある親友の頼みだから……正直ドン引きしてるけど。哀香が楽しいなら……」

「ほんと!? ありがとう! 大好き!」

 あっさり落ちた悠莉に私は抱き着いて感謝した。

 同時に安堵した。

 これでルールを守ることができる。

 これでいつか合法的に『私の出演したアダルトビデオ』を発売することができる。設定にはこだわりたいから自費発売。

 そのための布石。

 私の実家のリビングに私がパッケージに乗ったAVが置かれていたら私のお父さんとお母さんはどんな顔をするのだろう?

 それを想像するとどうしようもなく興奮する自分がいた。

 今夜は満月。

 私は悠莉の首筋に噛みついた。


***


 深夜の公園にて。

 細かな手続きとか機材の準備は私がやることになった。

 だから今日のところは軽くすませようってことになって、私はそそくさと全裸になった。

 周囲を警戒しながら、ちょこっとだけ公園を全裸で走ったけれど興奮度はまあまあだった。

 悠莉は可哀想なくらい顔を真っ赤にして恥ずかしがっていた。ビクビクして辺りをキョロキョロしてわずかな物音にも怯えていた。

 そんな彼女を見て、改めて思った。

 やっぱり私は見られたい。

 見られてしまうんじゃないかってスリルよりも実際に見られている事実を実感したい。

 感想を聞きたい。軽蔑されたい。罰を受けたい。心の中で快感を貪ろうとする自分がいる。

 でも、だからこそ彼女は私の最後のストッパー。

 壊れた私をギリギリ人間社会に止めてくれる存在だ。彼女がいなくなったら、本当に私は堕ちてしまうのだろう。ブタになってしまう。

 ──ああ、早く悠莉も壊れないかなぁ……。

 私は未来に胸を膨らませた。

 深夜の公園で私達は全裸で手を繋いだ。



***



 今日の露出活動『公園全裸ランニング』を終えた後。

 残念ながら誰にも見つからなくて、私はガッカリしていた。悠莉にぐいぐい手を引っ張られながら撤収準備をしている。

「あ、そうだ。大事なことを忘れるところだった」

 何気ないそんな帰り際。

 彼女の後ろ姿に声をかけた。

「なに?」

「私達のネットでの活動名を考えたの……本名ってわけにはいかないでしょう?」

 私は悠莉に新しい名前を提案した。

「私が『アイちゃん』で悠莉が『ユリちゃん』でいこうかと思ってて」

「ちょっと安直すぎない? ほとんど本名じゃん……」

「じゃあ何がいいの?」

「思いつかないけど……なんかもっとこう」

「じゃあこれでいいじゃん。もし本名を思わず呼んじゃっても言い間違いで済まされそうじゃない?」

「うーん、なんでもいいけどさ」

 彼女が玉虫色の回答をしたことで、私達のネットでの名前が決まった。

「じゃあ、これからもよろしくね。ユリちゃん!」

「……アイちゃん」

 いつもと違った呼び方をしてむずかゆい気持ちになった。『悠くん』に続いて別な呼び方を生み出してしまった。

「大事なことってこれ?」

「えっとね、ハンドルネームも大事だけど……忘れちゃいけないことがあるの」

「?」

 悠莉は見当もつかないって顔をしていたけど、私は確認のために語りだした。

「1999年8月8日、旧日本国は排他的水域内で発見された次世代エネルギー『マナ』の分配を巡って各国との間に軋轢が生まれ国連を脱退。同年、9月9日資源を狙った『大西洋同盟』と『太平洋連合』が国内に侵攻を開始。一時は列島が分断されて、わが国は壊滅的な被害を受けて主権を奪われてしまった。しかし、残存日本勢力がマナを使用した全く新しい概念の兵器『侍』を実戦に投入すると、その性能は誰の予想をも上回り、瞬く間に国土を奪還。2000年2月22日、日本は『新日本帝国』と国号を改めて完全中立を宣言して鎖国状態に突入した……」

「ふぁあ」

 悠莉が退屈そうに欠伸をした。

「ちょっと、真面目に聞いてよ」

「急になに? 眠くなっちゃったよ」

「もし、別な世界があったとしたら、私たちがいるこの国はどうなっているんだろうなって考えたの」

「ふーん。私、唐突なSF要素って嫌いなんだよね」

 悠莉は本当に一ミリも興味ないって感じで話を受け流そうとした。バイト終わりの状態で聞きたい話ではなかったのだろう。

 そして、つまんなそうに私に問いかけた。


「なんでそんな、を急に話したの?」


 この国の人間なら小学生でも知っている常識を得意げに説明した私に向かって、彼女は不思議そうに首をかしげた。

 この国ではかつて戦争があった。

「なんでか分からないけど、気になったの。小説とか物語にお決まりの文句があるでしょ? それが浮かんだの」

「お決まりの文句?」

「うん。『この物語は、フィクションであり実在の人物・団体・法令等とは一切関係ありません』って、やつ」

「ああ……まあね」

「それと同じで、もし私たちがいるこの世界が物語だとしたら『この物語はフィクションです』って言われると思うの」

「それは分かる気がする。だって、哀香みたいな変態がいるなんて信じられないもん……」

「えへへ。ありがとう」

「褒めてないけど……興奮するね」

 2人で冗談を言って笑い合った。これから起こることに期待で胸が膨らんで楽しみだった。

 裸をインターネットで晒すなんて、まるで別な世界で起こるとんでもない物語のように、現実離れした出来事に感じた。

 でも、これから私達はそれを現実にしてしまう。

 たとえ、この世界とは別な世界が当たっとしても、そんなこと大した問題じゃない。

 どんな世界だって人は欲望に忠実なはずだから……。

 私達には関係ないことだ。

「早くみんなに、裸……見てほしいな」

 私は2つの月を見ながら未来に思いを巡らせた。



***



 一ヵ月後。

「こんばんは~! 皆さん、元気ですか?」

 私は部屋で一人、ライブ配信用のカメラに向かって元気に挨拶した。

 印象を変える為にカラーコンタクトを嵌めて、ウィッグを被り、鼻だけのマスクをつけている。

「今日も私と楽しい時間を過ごしてくれると嬉しいです~」

 私はカメラに向かって、満面の笑みを浮かべ、出来るだけあざとく手を振った。

 配信を始めて一ヵ月。

 最初の方は2~3人しか見てくれなかったけど、決まった時間に週5で配信を続けて毎回欠かさずSNSで告知するようにしたら、コンスタントに数十人の視聴者を確保できるようになった。

「今日もライブ配信に来てくれてありがとうございます。アイです~。今回は、新しい衣装を用意したの。じゃーん! メイド服!」

 フリルのついた可愛らしいメイド服をカメラの前で広げて見せた。

 おへその見える短い丈、白いエプロンが付いていて、胸の部分がぱっくり割れている。

「でわでわ、着かえるのでみんな画面見ないでくださいね?」

 私はカメラに背中をむけて向けてTシャツを脱ぎ、下着姿になった。もったいぶるようにブラを外して、乳首が見えないように気をつけながらメイド服に着替えた。

「お待たせしましたー! 覗いてないですよね? 似合ってますか!?」

『かわいい!』『似合ってる』『今日も綺麗ですねー!』『覗いてないよ~』

 コメント閲覧用のノートPCには、たくさんのコメントが表示されて次々と上に流れていって、そのほとんどが私を無条件で褒める言葉であふれている。

(すごい、こんなにいっぱい……コメントついてる)

 その言葉がどこまで本当なのか分からないし、私の気分を良くして解放的な気分にさせるために、おだてているだけなのかもしれない。

 でも、それが嘘か本当かなんて意味のないことだ。

 彼ら(もしかしたら彼女ら)の無責任な文字と視線が何よりも心地いい。

『パンツ見せて!』『おっぱい大きいね』『もっと見たいです』

「もぉ、しょうがないですね……じゃあ、ちょっとだけですよ?」

 私は少し得意げな気分になって、胸の谷間を強調するように前かがみになった。

 そして下乳の部分を手で持ち上げて強調したり、エプロンをチラッとめくってショーツをちら見せしたりする。

『乳首みせて』

 たまに直接的な要求をしてくる人もいるけど、私はすぐには従わない。

(早く、乳首みてほしい! 早く、早く)

 そう思っていても見せたい気持ちを必死に抑えていた。

「それはダメですよ~まだ見せません!」

 出来るだけ焦らして、視聴者の欲望を煽っていく。我慢して、我慢して、我慢して見せたときのコメント欄での盛り上がりが癖になっていた。

 画面の向こうの人たちは、今映っている私しか知らない。

 私がどんな人間で、どういう人生を送ってきたかなんて……誰も知らない。

 でもそれは私にとっても同じだ。

 視聴者の人がとんな人なのか、私には分からない。

 だからこそ、思うのだ。

 私を見て、どんな妄想をしているのか……。それを想像するのが最高に興奮する。

(もうちょっとしたら、乳首をみせてあげよう)

 私は自分を焦らしながら、カメラに向かって話し続けた。






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