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6"女の子の初めてはあなたに
33.百合セックス
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(哀香視点)
7月の後半、暑さは本格度を増して外を歩くだけで汗がにじむ。
そんな暑さから逃れるためエアコンを惜しみなく効かせた涼しい部屋で、私と友人の悠莉はテスト勉強をしていた。来週に迫った前期のテストへ向けた勉強。
大学での初めての期末試験。勝手がわからない不安はあるけれど、不安を制圧するくらいの勉強時間は確保しているから私は大丈夫。今日は最終確認。
「もう! レポートうざい!」
悠莉が癇癪を起こしてテーブルに突っ伏した。
(レポートなんてもらったその日にやるものでしょ? 計画的にやらないからそうなるんだよ?)って心の中で思っていたけれど、彼女と喧嘩したくなかったから飲み込んだ。
「もう集中力切れちゃった」
彼女は私を道連れにするために話しかけてくるけれど、無視して必修科目のレジュメを読み返す。
「ちょっと、聞いてる?」
「聞いてない」
「聞いてるじゃん……」
悠莉は文句をいいながら私の肩を揺すって邪魔をしようとしてくる。正直、鬱陶しい。
私は彼女を無視して勉強を続けた。
基本書と見比べながら要点を書き出して、記憶に漏れがないか確認する。
右手はペンを持ち、忙しなく動かして文字を走らせる。
左手はショーツの中に滑り込ませて、ストレスをぶつけるようにクリクリと敏感な部分をいじめる。
「んっ♡ ふぅ……」
時々、ゾクっとする刺激が湧き上がって声が漏れてしまう。そのタイミングで動きを緩めてイかないように調整する。自分を律しようとする賢者の自制心。頭がクリアになった気がした。
「ねぇ、そろそろツッコむけど……その『変態勉強法』なに?」
オナニーしながら勉強する私に向かって、悠莉は呆れたように疑問をぶつけた。
「今……私、めちゃくちゃムラムラしてイライラしてるから悠莉の冗談に付き合ってる暇ない。黙ってて」
「変態! 変態! 変態! 変態! 変態!」
彼女が同じ言葉を連呼して騒ぎ始めたから、渋々私は指の動きを止めた。
「うるさいなぁ……。悠莉はムラムラしてないの? テスト期間が終わるまで『露出活動』は自重しようって約束したじゃん」
「そうだけどさ、だからって勉強中にオナニーするって何事!? 定期的に横から喘ぎが聞こえてきて集中できないんだけど!? 友達の喘ぎをBGMにしてレポートを書く私の気持ちにもなってくれない?」
「無理! 早くあの水着で海に行きたくて頭おかしくなりそうなの。あんまり私を怒らせると今すぐ全裸で外に飛び出すよ!?」
「やめなさい! あーもう、全然勉強に集中できない。私だってムラムラしてるのに!」
彼女は苛立ったように叫んで、レポート用紙を投げ捨てた。そんな悠莉を見て、勉強とオナニーを中断された仕返しをしたくなった。ふと思いついた意地悪があった。
「はぁ……そんなに欲求不満ならさ……する?」
「……するって何? 露出は控えようって言ったじゃん」
「セックス」
私はポカンとした顔を作って、当たり前のように彼女に提案した。
「はぁ!? 誰が?!」
彼女は本心から驚いて目を丸くした。鳩が豆鉄砲を食らったような間抜け顔。
「え、私と悠莉でだけど……? ムラムラするならスッキリしてからの方が捗らない? さくっとできる露出活動も思いつかないし」
「いや、でも……私達、友達同士だし……女同士だし……」
「え? 女の子同士でもセックスって言うんだよ。性行為の定義は他人と性器を合わせることだから、男女に限定されないでしょ? 『生殖行為』だったら子孫を残すのが目的だから男女限定だろうけど」
私は悠莉に捲し立てるように熱弁した。
「そ、そうなの……?」
悠莉は戸惑いながらも納得した様子を見せる。
「今までだって一緒にオナったり、ディルドを挿入しあったりしてきたじゃん。いまさら何を恥ずかしがっているの? 私あなたの膣まで舐めたことあるでしょ? 汚いとかいまさら思ってないでしょ?」
「うう……そうだけど」
私はチャンスだと思い、さらに畳み掛けるように言葉を重ねた。
「それに……友達なら好都合でしょ? ほら、聞いたことあるでしょ『セックスフレンド』って……私とセフレになってみない?」
「セフレ……って」
「うん、セックスするだけの友達。お互いの性欲を発散するためのだけの関係だよ。今とそんなに変わらないでしょ?」
「確かにそうだけど……。でも、私……哀香のこと、付き合い浅いけど……本当に、その、親友だと思ってるんだけど……。だから、あなたとの関係は大切にしたくって……気軽にセックスとか言わないで欲しいな……遊びでそんな事したくない」
悠莉は突然、しおらしくなって本当に恥ずかしそうに俯いた。チラチラと私を伺っている。
雰囲気が変わった気がした。彼女の瞳はうるうるしている。
──あれ? こんなつもりじゃ……。
「え……う、うん。私も。悠莉のこと親友だと思ってるよ……」
こんなに気が合うだけじゃなくて、性癖まで同じ友人と巡り会えるなんてよかったと思っている。それは本心だった。でも、改めて口に出して相手に伝えると顔がカッと熱くなった。
「だから……性欲のためだけに哀香と一緒にいるわけじゃないから……それは勘違いして欲しくないなって」
悠莉も顔が真っ赤だった。
「あ、あはは……その」
私は照れ笑いをするしかなかった。変な空気になってしまったから話題を変えようとしたけど、悠莉は私の声を遮って眼差しを向けた。
「でも、哀香がしたいっていうなら……いいよ?」
「え?」
彼女の一言に私は耳を疑った。
「私、哀香とセックスしたい……」
悠莉は恥ずかしそうに、でもはっきりと言った。
「え? あ、その……え?」
私は戸惑ってしまってしどろもどろになってしまった。
「……」
悠莉は私の返答を待っていた。きゅっと手を股に当ててモジモジしているのがいじらしくて可愛い。
「え、冗談のつもりだったんだけど……」
だから私はその時、困惑して混乱していて、思わず心境を素直に吐露してしまったのだ。
「は?」
悠莉は信じられないと言った表情で、私を睨みつけた。
「えっと、セックスって言ったら面白いかと思って。勉強の合間の軽い冗談のつもりで……」
小学生みたいな言い訳しか出てこない。
「 なにそれ……本当に笑えないんだけど」
悠莉の切れ長の目がさらに鋭くなって、私に軽蔑の眼差しを向けた。
「え……ごめん」
本当に怒らせてしまったと思って彼女を直視できなくなった。
気まずい沈黙が流れた。
「……ぐすん。ふぇ……」
突然、悠莉が泣き出した。大粒の涙を必死に手の甲で拭い取ろうとしている。
「え? なんで泣くの!?」
「だって、私……馬鹿みたい。最近、哀香の気持ちが分からなくて怖い時ある。演技が上手すぎて何が本心か分からなくって……」
弄ばれた女の子みたいにぐずぐず泣き出した彼女に、どうしていいかわからずオロオロする。
「でも……私の本心は悠莉も分かってるでしょ?」
「わからないよ」
「わかってる」
「わかんないよ! なんで、そうやって私を突き放すの!?」
悠莉は癇癪を起こして、泣き叫んだ。
だから、彼女を安心させるために私は心の底からの本心を伝えることにした。
「だって……私、変態だもん」
正直な気持ちで認めた。
「あの日から、男の人に裸を見られたくって、見せたくってどうしようもないの! こんな事言えるの悠莉しかいないし……あんな冗談だってあなたにしか言えないよ……」
気づけば私も泣き出していた。
この状況はなんだろう? そんな考えも浮かぶ。
もしかしたら、このところの暑さとテスト勉強のストレスと露出禁止期間で私達の情緒はおかしくなっていたのかもしれない。
「ぐすん、もう……なんなの? 私、わかんないよ。でも……私も……」
悠莉は嗚咽を漏らしながら泣き続ける。そんな彼女の姿を見たら胸が締め付けられるように痛くなった。
「……悠莉も変態でしょ?」
「……うん」
「私も」
「……知ってる」
すごく安心した。
しばらく2人で抱き合いながら涙を流し続けた。ようやく落ち着きを取り戻した私たちは、自然とベッドに並んで腰掛けた。
いつの間にかお互いの手を固く握り合っていた。
「ねぇ、悠莉……本当にしよう」
「え?」
「セックス」
私は真剣な眼差しで彼女を見つめた。
今度は冗談なんかじゃない。
「私達……変態同士だし……お似合いだと思うの。それに……悠莉なら安心するし……。それとも私とじゃ嫌?」
「……そんな事ない。哀香がいなかったら私……こんな変態になれなかった。感謝してるから。だから……したいかも」
「じゃあ、しよ。変態同士で変態セックスだね!」
「ふふ、何その言い方。卑猥だね」
「 うん」
2人で笑い合った後、私と悠莉はどちらからともなく唇を重ねた。
彼女とのキスはこれが初めてじゃない。何度かふざけてした事もあったし、一緒にオナニーしたこともある。なんならお互いの膣にバイブを挿入しあった関係だ。
でも、これは今までとは違う特別なキスだった。
「んむぅ♡」
お互いの舌を絡ませて、唾液を交換しあう。
「ちゅる♡れろぉ♡」
彼女の歯茎をなぞったりして応戦する。
「ぷはぁ……」
息が苦しくなって自然と口が離れた。
目が合って、目を背ける。
恥ずかしかった。心がポカポカする暖かい恥ずかしさ。
「脱ごっか……」
「うん……」
腕を上げると悠莉は私の服を脱がせてくれた。
ブラを外されて、ショーツが抜き取られた。
私も同じようにした。
全裸になった私たちはベッドに倒れ込んで抱き合った。
「「あっ♡」」
お互いの手が、お互いの恥部に触れた。
「すごい……濡れてる」
私は恥ずかしくて、顔が熱くなるのを感じた。彼女の中は暖かい。
「悠莉だって……」
指を入れて、かき混ぜるように動かすと卑猥な水音が鳴った。
クチュ……
「あぁん♡」
「ひゃうん♡」
2人とも喘いでしまった。
悔しかったから、悠莉の両乳首を意地悪く摘んだ。
「きゅうぅ♡」
「悠莉……乳首好きだもんね」
「うん♡ 好きぃ♡」
悠莉は蕩けた表情で私を見つめた。
それから交互に乳首を舐め合ったり、またキスしたり、お互いの性器を弄ったりして、ひたすら快楽を求めた。彼女の全てを知りたくて、いろんなところをペロペロ舐めて、舐められた。
なし崩し的に始まった私たちの情事は完全に本気になっていた。
きっかけなんてこんなものかもしれない。
そもそもなんでこんなことになったんだっけ?
もう憶えていなかった。
そして、ついにその時がやってきた。
「ねぇ、そろそろ……」
「うん……来て」
悠莉は仰向けになって股を開いた。
私は足を絡めてお互いの割れ目を近づける。擦れる太もも。
ちゅ♡ っと膣同士が触れた。
7月の後半、暑さは本格度を増して外を歩くだけで汗がにじむ。
そんな暑さから逃れるためエアコンを惜しみなく効かせた涼しい部屋で、私と友人の悠莉はテスト勉強をしていた。来週に迫った前期のテストへ向けた勉強。
大学での初めての期末試験。勝手がわからない不安はあるけれど、不安を制圧するくらいの勉強時間は確保しているから私は大丈夫。今日は最終確認。
「もう! レポートうざい!」
悠莉が癇癪を起こしてテーブルに突っ伏した。
(レポートなんてもらったその日にやるものでしょ? 計画的にやらないからそうなるんだよ?)って心の中で思っていたけれど、彼女と喧嘩したくなかったから飲み込んだ。
「もう集中力切れちゃった」
彼女は私を道連れにするために話しかけてくるけれど、無視して必修科目のレジュメを読み返す。
「ちょっと、聞いてる?」
「聞いてない」
「聞いてるじゃん……」
悠莉は文句をいいながら私の肩を揺すって邪魔をしようとしてくる。正直、鬱陶しい。
私は彼女を無視して勉強を続けた。
基本書と見比べながら要点を書き出して、記憶に漏れがないか確認する。
右手はペンを持ち、忙しなく動かして文字を走らせる。
左手はショーツの中に滑り込ませて、ストレスをぶつけるようにクリクリと敏感な部分をいじめる。
「んっ♡ ふぅ……」
時々、ゾクっとする刺激が湧き上がって声が漏れてしまう。そのタイミングで動きを緩めてイかないように調整する。自分を律しようとする賢者の自制心。頭がクリアになった気がした。
「ねぇ、そろそろツッコむけど……その『変態勉強法』なに?」
オナニーしながら勉強する私に向かって、悠莉は呆れたように疑問をぶつけた。
「今……私、めちゃくちゃムラムラしてイライラしてるから悠莉の冗談に付き合ってる暇ない。黙ってて」
「変態! 変態! 変態! 変態! 変態!」
彼女が同じ言葉を連呼して騒ぎ始めたから、渋々私は指の動きを止めた。
「うるさいなぁ……。悠莉はムラムラしてないの? テスト期間が終わるまで『露出活動』は自重しようって約束したじゃん」
「そうだけどさ、だからって勉強中にオナニーするって何事!? 定期的に横から喘ぎが聞こえてきて集中できないんだけど!? 友達の喘ぎをBGMにしてレポートを書く私の気持ちにもなってくれない?」
「無理! 早くあの水着で海に行きたくて頭おかしくなりそうなの。あんまり私を怒らせると今すぐ全裸で外に飛び出すよ!?」
「やめなさい! あーもう、全然勉強に集中できない。私だってムラムラしてるのに!」
彼女は苛立ったように叫んで、レポート用紙を投げ捨てた。そんな悠莉を見て、勉強とオナニーを中断された仕返しをしたくなった。ふと思いついた意地悪があった。
「はぁ……そんなに欲求不満ならさ……する?」
「……するって何? 露出は控えようって言ったじゃん」
「セックス」
私はポカンとした顔を作って、当たり前のように彼女に提案した。
「はぁ!? 誰が?!」
彼女は本心から驚いて目を丸くした。鳩が豆鉄砲を食らったような間抜け顔。
「え、私と悠莉でだけど……? ムラムラするならスッキリしてからの方が捗らない? さくっとできる露出活動も思いつかないし」
「いや、でも……私達、友達同士だし……女同士だし……」
「え? 女の子同士でもセックスって言うんだよ。性行為の定義は他人と性器を合わせることだから、男女に限定されないでしょ? 『生殖行為』だったら子孫を残すのが目的だから男女限定だろうけど」
私は悠莉に捲し立てるように熱弁した。
「そ、そうなの……?」
悠莉は戸惑いながらも納得した様子を見せる。
「今までだって一緒にオナったり、ディルドを挿入しあったりしてきたじゃん。いまさら何を恥ずかしがっているの? 私あなたの膣まで舐めたことあるでしょ? 汚いとかいまさら思ってないでしょ?」
「うう……そうだけど」
私はチャンスだと思い、さらに畳み掛けるように言葉を重ねた。
「それに……友達なら好都合でしょ? ほら、聞いたことあるでしょ『セックスフレンド』って……私とセフレになってみない?」
「セフレ……って」
「うん、セックスするだけの友達。お互いの性欲を発散するためのだけの関係だよ。今とそんなに変わらないでしょ?」
「確かにそうだけど……。でも、私……哀香のこと、付き合い浅いけど……本当に、その、親友だと思ってるんだけど……。だから、あなたとの関係は大切にしたくって……気軽にセックスとか言わないで欲しいな……遊びでそんな事したくない」
悠莉は突然、しおらしくなって本当に恥ずかしそうに俯いた。チラチラと私を伺っている。
雰囲気が変わった気がした。彼女の瞳はうるうるしている。
──あれ? こんなつもりじゃ……。
「え……う、うん。私も。悠莉のこと親友だと思ってるよ……」
こんなに気が合うだけじゃなくて、性癖まで同じ友人と巡り会えるなんてよかったと思っている。それは本心だった。でも、改めて口に出して相手に伝えると顔がカッと熱くなった。
「だから……性欲のためだけに哀香と一緒にいるわけじゃないから……それは勘違いして欲しくないなって」
悠莉も顔が真っ赤だった。
「あ、あはは……その」
私は照れ笑いをするしかなかった。変な空気になってしまったから話題を変えようとしたけど、悠莉は私の声を遮って眼差しを向けた。
「でも、哀香がしたいっていうなら……いいよ?」
「え?」
彼女の一言に私は耳を疑った。
「私、哀香とセックスしたい……」
悠莉は恥ずかしそうに、でもはっきりと言った。
「え? あ、その……え?」
私は戸惑ってしまってしどろもどろになってしまった。
「……」
悠莉は私の返答を待っていた。きゅっと手を股に当ててモジモジしているのがいじらしくて可愛い。
「え、冗談のつもりだったんだけど……」
だから私はその時、困惑して混乱していて、思わず心境を素直に吐露してしまったのだ。
「は?」
悠莉は信じられないと言った表情で、私を睨みつけた。
「えっと、セックスって言ったら面白いかと思って。勉強の合間の軽い冗談のつもりで……」
小学生みたいな言い訳しか出てこない。
「 なにそれ……本当に笑えないんだけど」
悠莉の切れ長の目がさらに鋭くなって、私に軽蔑の眼差しを向けた。
「え……ごめん」
本当に怒らせてしまったと思って彼女を直視できなくなった。
気まずい沈黙が流れた。
「……ぐすん。ふぇ……」
突然、悠莉が泣き出した。大粒の涙を必死に手の甲で拭い取ろうとしている。
「え? なんで泣くの!?」
「だって、私……馬鹿みたい。最近、哀香の気持ちが分からなくて怖い時ある。演技が上手すぎて何が本心か分からなくって……」
弄ばれた女の子みたいにぐずぐず泣き出した彼女に、どうしていいかわからずオロオロする。
「でも……私の本心は悠莉も分かってるでしょ?」
「わからないよ」
「わかってる」
「わかんないよ! なんで、そうやって私を突き放すの!?」
悠莉は癇癪を起こして、泣き叫んだ。
だから、彼女を安心させるために私は心の底からの本心を伝えることにした。
「だって……私、変態だもん」
正直な気持ちで認めた。
「あの日から、男の人に裸を見られたくって、見せたくってどうしようもないの! こんな事言えるの悠莉しかいないし……あんな冗談だってあなたにしか言えないよ……」
気づけば私も泣き出していた。
この状況はなんだろう? そんな考えも浮かぶ。
もしかしたら、このところの暑さとテスト勉強のストレスと露出禁止期間で私達の情緒はおかしくなっていたのかもしれない。
「ぐすん、もう……なんなの? 私、わかんないよ。でも……私も……」
悠莉は嗚咽を漏らしながら泣き続ける。そんな彼女の姿を見たら胸が締め付けられるように痛くなった。
「……悠莉も変態でしょ?」
「……うん」
「私も」
「……知ってる」
すごく安心した。
しばらく2人で抱き合いながら涙を流し続けた。ようやく落ち着きを取り戻した私たちは、自然とベッドに並んで腰掛けた。
いつの間にかお互いの手を固く握り合っていた。
「ねぇ、悠莉……本当にしよう」
「え?」
「セックス」
私は真剣な眼差しで彼女を見つめた。
今度は冗談なんかじゃない。
「私達……変態同士だし……お似合いだと思うの。それに……悠莉なら安心するし……。それとも私とじゃ嫌?」
「……そんな事ない。哀香がいなかったら私……こんな変態になれなかった。感謝してるから。だから……したいかも」
「じゃあ、しよ。変態同士で変態セックスだね!」
「ふふ、何その言い方。卑猥だね」
「 うん」
2人で笑い合った後、私と悠莉はどちらからともなく唇を重ねた。
彼女とのキスはこれが初めてじゃない。何度かふざけてした事もあったし、一緒にオナニーしたこともある。なんならお互いの膣にバイブを挿入しあった関係だ。
でも、これは今までとは違う特別なキスだった。
「んむぅ♡」
お互いの舌を絡ませて、唾液を交換しあう。
「ちゅる♡れろぉ♡」
彼女の歯茎をなぞったりして応戦する。
「ぷはぁ……」
息が苦しくなって自然と口が離れた。
目が合って、目を背ける。
恥ずかしかった。心がポカポカする暖かい恥ずかしさ。
「脱ごっか……」
「うん……」
腕を上げると悠莉は私の服を脱がせてくれた。
ブラを外されて、ショーツが抜き取られた。
私も同じようにした。
全裸になった私たちはベッドに倒れ込んで抱き合った。
「「あっ♡」」
お互いの手が、お互いの恥部に触れた。
「すごい……濡れてる」
私は恥ずかしくて、顔が熱くなるのを感じた。彼女の中は暖かい。
「悠莉だって……」
指を入れて、かき混ぜるように動かすと卑猥な水音が鳴った。
クチュ……
「あぁん♡」
「ひゃうん♡」
2人とも喘いでしまった。
悔しかったから、悠莉の両乳首を意地悪く摘んだ。
「きゅうぅ♡」
「悠莉……乳首好きだもんね」
「うん♡ 好きぃ♡」
悠莉は蕩けた表情で私を見つめた。
それから交互に乳首を舐め合ったり、またキスしたり、お互いの性器を弄ったりして、ひたすら快楽を求めた。彼女の全てを知りたくて、いろんなところをペロペロ舐めて、舐められた。
なし崩し的に始まった私たちの情事は完全に本気になっていた。
きっかけなんてこんなものかもしれない。
そもそもなんでこんなことになったんだっけ?
もう憶えていなかった。
そして、ついにその時がやってきた。
「ねぇ、そろそろ……」
「うん……来て」
悠莉は仰向けになって股を開いた。
私は足を絡めてお互いの割れ目を近づける。擦れる太もも。
ちゅ♡ っと膣同士が触れた。
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