私は彼を殺した

第八話

離れた心のまま、研修の時がやってきた。

研修前の約束、そこで出会った女性とプライベートの連絡先交換しないでね。
必要なら会社携帯でやりとりしてねと。

2週間はあっという間だった。

研修おわり久しぶりに会ったその日の夜。

携帯を見た。女の子数名と交換していた。

しかも、私とご飯を食べてる間にも、ラインをしていた。
私は怒った。彼女たちを勝手にブロックし、削除した。

翌朝、それに気づいた彼。でも、約束してたよね。だから、消しただけだよ。

それで終わった。

その日の夜、携帯を見ると、他の人経由で、また女の子たちのラインを聞いていた。
そこまでしたい？？
私との約束破って、裏切って、嘘ついてまで。
理解できなかった。

それももう一度消した。翌朝起きた彼と喧嘩になった。

でも、折れない。やましいことしてるのは向こうだから。
諦めてくれた。そこから、プライベート携帯で女性と連絡を取るのは無くなっていた。

1ヶ月後。在宅していた彼。

トイレに行く時に、パソコンと会社携帯を開いたままだった。

見ると、会社の女性と意味深なメッセージのやりとり。
のちに、その女性とW不倫していたことが判明した。

また、会社携帯で、元嫁と連絡を取り合っていた。

震えが止まらなかった。

何度人のことを裏切れば気が済むんんだ。
私のこと軽視しすぎている。ナメられているんだ。

めちゃくちゃ腹が立ってきた。
この頃から、無性に彼のことを殺したくなることが増えた。

私が死ぬことも考えた。遺書で彼のことを書いてやろうと。

だけど、旦那に迷惑かけるからと思い留まっていた。

会社携帯のことを問いただした。向こうから急にきた。
会ってもないし、電話もしてない。メッセージを時々しているだけ。

とりあえず、着信拒否。

それ以来、席を外す時は携帯、パソコンは閉じる。
会社携帯は見せてとお願いしても、絶対に見せてくれない。

そっちでかなり浮気していると思っている。

予想できるパスワードを何回も挑戦するが開けない。

それ以来、私はずっと携帯に取り憑かれてる。
浮気してると一生疑っている。

一緒にいて、ずっと目を光らせてないと、ほっといたら、
また裏切ると。

もう信頼関係なんて私たちになかった。
彼も私のことは好きでなかったと思う。
私が明らかに男性と食事に行っても、何も言われなかった。
昔は連絡取ることすら禁止されて、各種SNSもやめさせられたのに。

早く別れて、忘れて、旦那の元へ帰る。
何度もそう思った。
でも、離れたらまた浮気すると思ったら、そばを離れなくなった。
もう依存超えて、執着だと思う。

毎日がしんどい。

そのせいでうつ病が悪化した。
彼に勧められて、会社も辞めた。彼が結婚してくれると言ったから。
生活を保証してくれるから、やめたらいいと。
だけど、その時の気持ちはもうなく、喧嘩すると、
早く家に帰れよ、別れてくれ、結婚はしない。。。

働いてないお前には仕事してるしんどさはわからない。
働いてから言ってくれ。

そのほか、都合が悪い会話になると無視したり、
すぐ怒ってモノ投げたり、出て行ったり。

モラハラ、暴力もある。
私もしていると思うけど。

私たちは、一番初めに浮気が発覚した時点で終わってた。

なのに、2人とも諦めれずに、ずるずるときた結果が、
2人の首を絞めて行っていた。

そのことに、気づきながら、離られない2人がいた。