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028.王子に連れられて(王都)
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王都での生活が始まった。
オーナーさんとモモから受けた仕打ちにショックは受けたけど、二人とも悪意から私にあんなことをしたわけではないらしい。
モモは純粋に、私と王子が結ばれることが、私の幸せに繋がると考えているようだ。
オーナーさんの方は、王都に二号店を出店する許可を得るため、という狙いがあったようだけど、それでもあのとき王子に言った言葉の通りに、私を二号店の店長にしてくれた。
そして、モモが副店長だ。
けれど、モモは経営のことが苦手らしく、副店長になった今でも、お店に出て接客をしている。
そんなモモの人気は、王都でも健在だ。
モモに癒されたいという理由でお店にくる男性のお客さんが、後を絶たない。
さすがは、モモだと思う。
けど、困っていることもある。
モモが副店長の仕事をしてくれないせいで、二号店の経営関係の仕事が全て私に回ってくるのだ。
「いらっしゃいませー!」
でも、モモの楽しそうな笑顔と元気な声を前にすると、副店長の仕事をして欲しいと言うことができない。
だから、私は夜遅くまで仕事を頑張っている。
帰ったら待っているモモの手料理が、最近の私の楽しみだ。
そんな王都での生活だけど、以前と大きく変わったところもある。
店長と副店長ということで、お給金は以前よりも大幅に増えた。
だから、王都ではそれなりの部屋を借りることができた。
私、モモ、ユズの三人が生活するのに充分な大きさの部屋だ。
けれど、そこには私とモモの二人しかいない。
ユズは王都には来なかったのだ。
「師匠のところで修行中だからね」
そう言ってユズは、あの町に残った。
少し寂しそうだったけど、それでも新しい門出を喜んでくれた。
なにせ、ただの店員から店長と副店長なんて、普通なら十年以上働いても、あるかどうかの大出世だ。
ユズが自分の出世を喜んでくれて、モモも嬉しそうだった。
「ふぅ」
郷愁に浸りながらも手は止めず、今日の仕事を終える。
お店から外に出ると、外はすっかり暗くなっていた。
「お姫様、お疲れ様」
そこには、いつものように護衛の人が待っていた。
「あの、何度も言っていますけど、送り迎えしていただかなくても、けっこうですよ?」
「気にしないでください。若から命じられている仕事ですからね」
王都に着いてから、何度もしているやりとりだ。
護衛の人は、毎日こうして、私を送り迎えしている。
費用を払っているわけでもないので心苦しいのだけど、護衛の人の言い分からすると、王子が命じているのだという。
「夜は物騒です。未来のお妃様に何かあったら大変ですから、護衛をするのは当然のことですよ」
「王子様と婚姻を結ぶと決まったわけではありませんけど……」
その王子は、王都の二号店には一度も来ていない。
あの町の一号店より距離は近いのだけど、逆に王子の顔を知っている人間がいるから、騒ぎになって来づらいのだという。
私としては好都合だし、このまま私のことを忘れてくれてもいいのだけど、護衛の人を寄こすくらいだから、忘れているわけではないようだ。
王子の件もどうにかしないといけないのだけど、日々の仕事に追われて後回しにしている。
そんなわけで、今日も私は護衛の人と一緒に、モモが待つ部屋への帰り道を歩いている。
「王都での生活には慣れましたか?」
「はい。働いているお店は今までと大きく変わりませんし、普段の買い出しなどはモモがしてくれますから、風景が変わったくらいの印象しかありません」
護衛の人とは、それなりに親しくなった。
雑談をしながら、夜道を歩く。
「そうですか。それはよかった」
けど、護衛の人が私に話しかけてくるのは、単に親しくなったからという理由でないことも分かっている。
夜道は色々な音が聴こえてくる。
酔っ払い同士の喧嘩の声。
娼婦が男を誘う声
昼間の楽し気なものだけじゃない。
色々な音が聴こえてくる。
荒々しい声も、淫靡な声も、国民の活気だと思えば嫌いではないのだけど、王子はそれらを私にあまり聴いて欲しくないのだろう。
いつもの帰り道。
見慣れた道。
でも、瞳に映った光景に、一瞬だけ違和感を感じた。
「……え?」
最初は見間違いだと思った。
だから、目を凝らした。
暗闇に紛れるその姿に、目を凝らした。
そして、気付いたら走り出していた。
「ちょっ! お姫様、待ってください!」
後ろから護衛の人の慌てる声が聞こえてきたけど、かまわずに走り続ける。
距離はもう少しだった。
けど、護衛の人の声が、そちらにも届いたのだろう。
暗闇に紛れるその姿が、こちらを見る。
そして驚いた表情をしたのが分かった。
暗闇で顔は見えない。
でも、その仕草で確信した。
間違いない。
暗闇とはいえ、全く光が無いわけではない。
月の灯りも星の灯りもあるし、街の灯りも少しだけど届いている。
もう少しで顔が見える。
「あっ!」
けど、顔が見える直前に、相手が走りだす。
私から逃げたのだ。
「待って!」
逃げる理由は分からなかった。
でも、逃げたということは、私の勘違いじゃないという証拠だ。
私を知っているから、私から逃げ出した。
そういうことだと思う。
「っ!」
必死に追いかける。
なのに、距離がどんどん離れていく。
このままじゃ、見失ってしまう。
そう思い始めたとき、逃げる影が建物に入って行った。
チャンスだ。
建物の中なら逃げ場は無い。
追いかけて入ろうと考えた瞬間、後ろから肩を掴まれた。
「待った! どこに入るつもりだ、お姫様」
私の肩を掴んだのは、護衛の人だった。
後ろを全く気にしていなかったけど、追いかけて来ていたのだろう。
「離してください! 知り合いがいたのです!」
私は振り解いて、建物の中に入ろうとするけど、護衛の人は離してくれない。
「落ち着けって。そこが何の店か、わかっているのか?」
「何の店って……」
言われて、少しだけ冷静になる。
そうだ。
相手は建物の中。
慌てなくても、これ以上逃げることはできない。
そう考えることで、落ち着くことができた。
改めて、目の前の建物に視線を向ける。
上品で高級そうな建物。
けど、昼間に営業しているのを見たことは無い。
夜だけに開く店。
けど、お酒を嗜むだけのお店でないことは一目でわかった。
建物の中から漂ってくる雰囲気でわかった。
「高級娼婦に知り合いでもいるんですか?」
護衛の人の言葉に、私は答えることができなかった。
オーナーさんとモモから受けた仕打ちにショックは受けたけど、二人とも悪意から私にあんなことをしたわけではないらしい。
モモは純粋に、私と王子が結ばれることが、私の幸せに繋がると考えているようだ。
オーナーさんの方は、王都に二号店を出店する許可を得るため、という狙いがあったようだけど、それでもあのとき王子に言った言葉の通りに、私を二号店の店長にしてくれた。
そして、モモが副店長だ。
けれど、モモは経営のことが苦手らしく、副店長になった今でも、お店に出て接客をしている。
そんなモモの人気は、王都でも健在だ。
モモに癒されたいという理由でお店にくる男性のお客さんが、後を絶たない。
さすがは、モモだと思う。
けど、困っていることもある。
モモが副店長の仕事をしてくれないせいで、二号店の経営関係の仕事が全て私に回ってくるのだ。
「いらっしゃいませー!」
でも、モモの楽しそうな笑顔と元気な声を前にすると、副店長の仕事をして欲しいと言うことができない。
だから、私は夜遅くまで仕事を頑張っている。
帰ったら待っているモモの手料理が、最近の私の楽しみだ。
そんな王都での生活だけど、以前と大きく変わったところもある。
店長と副店長ということで、お給金は以前よりも大幅に増えた。
だから、王都ではそれなりの部屋を借りることができた。
私、モモ、ユズの三人が生活するのに充分な大きさの部屋だ。
けれど、そこには私とモモの二人しかいない。
ユズは王都には来なかったのだ。
「師匠のところで修行中だからね」
そう言ってユズは、あの町に残った。
少し寂しそうだったけど、それでも新しい門出を喜んでくれた。
なにせ、ただの店員から店長と副店長なんて、普通なら十年以上働いても、あるかどうかの大出世だ。
ユズが自分の出世を喜んでくれて、モモも嬉しそうだった。
「ふぅ」
郷愁に浸りながらも手は止めず、今日の仕事を終える。
お店から外に出ると、外はすっかり暗くなっていた。
「お姫様、お疲れ様」
そこには、いつものように護衛の人が待っていた。
「あの、何度も言っていますけど、送り迎えしていただかなくても、けっこうですよ?」
「気にしないでください。若から命じられている仕事ですからね」
王都に着いてから、何度もしているやりとりだ。
護衛の人は、毎日こうして、私を送り迎えしている。
費用を払っているわけでもないので心苦しいのだけど、護衛の人の言い分からすると、王子が命じているのだという。
「夜は物騒です。未来のお妃様に何かあったら大変ですから、護衛をするのは当然のことですよ」
「王子様と婚姻を結ぶと決まったわけではありませんけど……」
その王子は、王都の二号店には一度も来ていない。
あの町の一号店より距離は近いのだけど、逆に王子の顔を知っている人間がいるから、騒ぎになって来づらいのだという。
私としては好都合だし、このまま私のことを忘れてくれてもいいのだけど、護衛の人を寄こすくらいだから、忘れているわけではないようだ。
王子の件もどうにかしないといけないのだけど、日々の仕事に追われて後回しにしている。
そんなわけで、今日も私は護衛の人と一緒に、モモが待つ部屋への帰り道を歩いている。
「王都での生活には慣れましたか?」
「はい。働いているお店は今までと大きく変わりませんし、普段の買い出しなどはモモがしてくれますから、風景が変わったくらいの印象しかありません」
護衛の人とは、それなりに親しくなった。
雑談をしながら、夜道を歩く。
「そうですか。それはよかった」
けど、護衛の人が私に話しかけてくるのは、単に親しくなったからという理由でないことも分かっている。
夜道は色々な音が聴こえてくる。
酔っ払い同士の喧嘩の声。
娼婦が男を誘う声
昼間の楽し気なものだけじゃない。
色々な音が聴こえてくる。
荒々しい声も、淫靡な声も、国民の活気だと思えば嫌いではないのだけど、王子はそれらを私にあまり聴いて欲しくないのだろう。
いつもの帰り道。
見慣れた道。
でも、瞳に映った光景に、一瞬だけ違和感を感じた。
「……え?」
最初は見間違いだと思った。
だから、目を凝らした。
暗闇に紛れるその姿に、目を凝らした。
そして、気付いたら走り出していた。
「ちょっ! お姫様、待ってください!」
後ろから護衛の人の慌てる声が聞こえてきたけど、かまわずに走り続ける。
距離はもう少しだった。
けど、護衛の人の声が、そちらにも届いたのだろう。
暗闇に紛れるその姿が、こちらを見る。
そして驚いた表情をしたのが分かった。
暗闇で顔は見えない。
でも、その仕草で確信した。
間違いない。
暗闇とはいえ、全く光が無いわけではない。
月の灯りも星の灯りもあるし、街の灯りも少しだけど届いている。
もう少しで顔が見える。
「あっ!」
けど、顔が見える直前に、相手が走りだす。
私から逃げたのだ。
「待って!」
逃げる理由は分からなかった。
でも、逃げたということは、私の勘違いじゃないという証拠だ。
私を知っているから、私から逃げ出した。
そういうことだと思う。
「っ!」
必死に追いかける。
なのに、距離がどんどん離れていく。
このままじゃ、見失ってしまう。
そう思い始めたとき、逃げる影が建物に入って行った。
チャンスだ。
建物の中なら逃げ場は無い。
追いかけて入ろうと考えた瞬間、後ろから肩を掴まれた。
「待った! どこに入るつもりだ、お姫様」
私の肩を掴んだのは、護衛の人だった。
後ろを全く気にしていなかったけど、追いかけて来ていたのだろう。
「離してください! 知り合いがいたのです!」
私は振り解いて、建物の中に入ろうとするけど、護衛の人は離してくれない。
「落ち着けって。そこが何の店か、わかっているのか?」
「何の店って……」
言われて、少しだけ冷静になる。
そうだ。
相手は建物の中。
慌てなくても、これ以上逃げることはできない。
そう考えることで、落ち着くことができた。
改めて、目の前の建物に視線を向ける。
上品で高級そうな建物。
けど、昼間に営業しているのを見たことは無い。
夜だけに開く店。
けど、お酒を嗜むだけのお店でないことは一目でわかった。
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