魔女っ子になるのはムリそうなので、幼馴染を魔法使いにします!~処女と童貞の焦らしプレイ~

かみゅG

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休日2

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 朝食はトーストとサラダ、それにゆでたまごでした。
 飲み物は冷たいミルクです。
 私は、ゆでたまごの殻をぺりぺりと剥いて行きます。

「おまえら、もう高校生なんだから、一緒のベッドで寝るとかやめろよな」
「ごめんね、リク。昨夜はキララと一緒にアニメを観ていたら、そのまま寝ちゃったみたいなんだよ」

 リクは料理が得意ではないので、玉子料理はゆでたまごしか作れません。
 私は目玉焼きの方が好きなのですが、仕方ないので我慢することにします。

「自分の部屋に女を連れ込むリクに言われたくないわ。いやらしい」
「女を連れ込んだことなんかねえよ!」

 でも、せめて半熟がよかったです。
 固ゆでのゆでたまごは、ぼそぼそしていて、あまり好きではありません。
 固ゆでのゆでたまごが許されるのは、刻んでポテトサラダに混ぜるときだけだと思います。
 マヨネーズと混ぜればしっとりするからです。

「だいたい、いやらしいのはキララの方だろ。朝っぱらから手コキなんかしやがって」
「そんなことしてない。変なこと言うな、ヤリチン」

 トーストの焼き加減はまあまあです。
 もっとも、トーストはトースターの温度と時間さえ間違えなければ失敗することはありません。
 トーストを焼くのを失敗する人は、料理下手ではなく機械音痴だと思います。

「していただろ。あと、ヤリチンっていうな。俺はまだ…………なんでもない」
「してないわよ。あれは、リクが連れ込んだ女どもに、ソラが襲われないようにしていたのよ」

 それにしても、サラダにプチトマトを入れるときは、ヘタを取って欲しいです。
 こういう、ちょっとした手間を省こうとするから、リクは料理が下手なのです。
 私も料理は得意ではありませんが、プチトマトのヘタくらいは取ります。
 ただし、イチゴのヘタは取りません。
 あれは、手で持って食べるときに必要だからです。
 イチゴをフォークで刺して食べるのは邪道だと思います。

「ソラが襲われないようにって、意味がわかんねえよ。あと、連れ込んでないって言ってるだろ」
「部屋に連れ込まないなら、屋外でするってこと? ヤリチンの性癖に口を挟むつもりはないけど、風邪をひかないようにね」

 あと、飲み物はミルクじゃなくてオレンジジュースがよかったです。
 朝は酸味のあるオレンジジュースの方が目が覚めるのです。
 ミルクは温めて夜寝る前に飲むのが好きです。
 そうすると、ほっこりして、よく眠れるのです。

「優しい言葉をかけているように見せかけて、けなしているだろ」
「そんなことしていないわ」
「嘘つくな」
「嘘じゃないわ。だって、優しい言葉なんてかけていないもの」

 私はトーストをおかわりします。
 朝食はしっかり食べないといけません。
 しっかり食べないと力が出ないし、ダイエットにも逆効果なのです。
 特に今日はモデルのお仕事があるので、お腹を減らした状態にはできません。
 モデルのお仕事は体力を使うのです。
 それに、空腹だと上手く笑顔になれないので、お仕事に支障をきたします。
 形だけ笑顔を作っても、カメラマンさんは見抜きます。
 変わった人ですが、プロなのです。

「まあまあ、リクもキララも仲良くしなよ。喧嘩はよくないよ」
「ソラ、安心して。喧嘩なんてしていないわ。ヤリチンが風紀を乱さないように注意していただけよ」
「男の部屋に泊まったおまえに風紀とか言われても、説得力ねえよ」

 さて、朝食を食べ終わりました。
 出かける準備をすることにしましょう。

 *****

 朝食後、リクがソラと私に尋ねてきます。

「ソラとキララは今日はどうするんだ?」

 予定を聞いて、どうするというのでしょう。
 外出すると言ったら、女の子を連れ込むつもりなのでしょうか。
 やっぱり、リクはいやらしいです。
 私の今日の予定はモデルのお仕事です。
 でも、リクが女の子を連れ込むとなると、ソラを置いていくのは心配です。
 発情した女どもにソラを襲わせるわけにはいきません。

「僕は特に予定は……」
「ソラは私と一緒に出かけるわ」

 ソラの言葉を遮って、私が答えます。
 ソラは、あれ?という顔をしましたが、否定はしませんでした。
 もともと予定が無かったようなので、私に付き合ってくれるつもりなのでしょう。

「なんだよ。二人でデートかよ」

 私とソラの予定を聞いて、リクが拗ねたような顔をします。
 仲間外れにされたとでも思ったのでしょうか。
 そんなつもりはありませんが、だからと言って、リク主催の乱交パーティーに参加する気はありません。
 ソラには三十歳になるまで清らかな身体でいてもらわなければならないのです。

「リクも一緒に来る?」

 リクを不憫に思ったのか、ソラがリクを誘います。
 けれど、リクが健全なお出かけの誘いに乗ってくるわけがありません。
 案の定、断ってきました。

「行きたいけど、今日は午後から部活の練習があるんだよ」
「そうなんだ。練習がんばってね」

 『部活の練習』というのは、おそらく乱交パーティーを指す隠語だと思います。
 でも、ソラが純粋に信じているみたいなので、この場でそれを指摘するのは止めておきます。
 リクには感謝して欲しいものです。
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