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第十四章 ヘンゼルとグレーテル
237.ヘンゼルとグレーテル(その18)
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魔女さんの家に来てから、一ヶ月が経ちました。
「お兄さま、お菓子ばっかり食べていないで、家事を手伝ってください」
わたしはお茶の時間でもないのに、お菓子を食べているお兄さまに言います。
「グレーテル。男は家事なんかしないものなんだよ」
そう言って、お兄さまはお菓子を口に入れます。
口いっぱいにお菓子を頬張っている姿は可愛いのですが、最近、だらけすぎじゃないでしょうか。
なんだか、お腹もぷにぷにしてきたように見えます。
「ヘンゼル、お菓子は私が作ってあげるから、いくらでも食べていいわよ。グレーテル、あなたも家事をしなくてもいいのよ」
魔女さんは、わたしとお兄さまに甘いです。
優しくしてくれるし、お菓子もくれます。
でも、甘やかしすぎだと思います。
このままでは、ダメな大人になってしまいそうです。
それに、わたしには目的もあるのです。
甘えてばかりはいきません。
「お世話になっているのですから、家事はわたしがします。その代わり、わたしに勉強を教えてください」
森の中には吸血鬼がいるせいで、わたしとお兄さまはお家に帰ることができません。
だから、魔女さんの家にいるのですが、食事から寝床からお世話になりっぱなしです。
その上、わたしは将来のために勉強を教えてもらっているのです。
少しくらいは、恩返しをしなければなりません。
家事くらいじゃ恩返しとしては足りないと思いますが、感謝の気持ちだけでも伝えたいのです。
「じゃあ、昨日の続きからやりましょうか」
お兄さまの頭を撫でてから、魔女さんがわたしの方に来ます。
お兄さまは、にへらと笑って、お菓子を食べ続けます。
勉強をしないなら、身体を鍛えたりすればよいと思うのですが、お兄さまはそれもしません。
だんだん、だらしなくなっていっているような気がします。
ですが、わたしも自分の勉強で手一杯なので、しつこくは言いません。
魔女さんとの勉強に集中します。
「昨日は、吸血鬼に噛まれると感染する病気について教えてあげたわよね。覚えている?」
「はい。まずは・・・」
わたしは復習の成果を魔女さんに披露します。
魔女さんは優しいですが、勉強については容赦してくれません。
こちらが理解するまで何度でも教えてくれますが、理解するまで許してくれません。
いえ、許してくれないというのは、少し違います。
無理に勉強させようとはしてこないのですが、勉強しないとそれ以上教えてくれないのです。
その日だけのことじゃありません。
ずっと教えてくれないのです。
一度だけ、どうしても理解できない内容があって、癇癪を起こしてしまったことがあります。
そのとき、魔女さんは変わらず優しくしてくれましたが、一言だけ言いました。
『願いを諦めるのね?』
そのときに沸き上がった感情は忘れません。
わたしは崖から足を踏み外したような絶望を感じました。
突き落とされたのではありません。
わたしが自分で足を前に出して、自分で踏み外したのです。
そういう感情が沸き上がったのです。
自分で選択して落ちたのですから、自分で這い上がることなんてできません。
わたしは、自分が何をしてしまったのか、理解しました。
そのときは、一度だけ魔女さんが助けてくれました。
頭を下げてお願いしたら、もう一度だけ勉強を教えてくれるチャンスをくれたのです。
それ以来、わたしは魔女さんの授業も予習復習も、さぼったことはありません。
わたしは自分で選択して魔女さんに勉強を教えてもらっているのですから、当たり前のことです。
「うん。しっかり覚えているわね。偉いわよ」
魔女さんが頭を撫でてくれます。
褒められるのは嬉しいです。
それに、懐かしい感じもします。
ずっと甘えていたいです。
でも、そういうわけにはいきません。
気を引き締めます。
すると、それが伝わったのか、魔女さんも先生の顔になります。
「今日は、病気に感染してしまった場合の治療方法について教えてあげるわね」
魔女さんが新しい知識を与えてくれます。
覚えることは多く、願いを叶えるまでの道のりは通りです。
ですが、やりがいはあります。
一歩一歩進んでいるのが分かります。
「よろしくお願いします」
わたしは魔女さんの弟子として、毎日を過ごしていました。
*****
ガラガラガラッ!
お昼ご飯の時間が近くなった頃、突然、大きな音が鳴り響きました。
「午前中の勉強は、ここまでにしましょうか。ちょっと、見てくるわね」
「わたしも行きます」
先ほどの音は、鳴子という道具が鳴った音です。
魔女さんが家の周囲に張り巡らせている罠に、何かがかかった音です。
お肉として食べることができる動物がかかることもありますが、違うこともあります。
わたしは、魔女さんと一緒にそれを見に行きます。
「吸血狼か。最近、多いわね」
罠にかかっていたのは狼でした。
ですが、普通の状態ではありません。
目は血走り、狂ったように暴れています。
この狂暴化の症状は、吸血鬼の病に感染したときのものです。
「食べられそうにありませんね」
「そうね」
残念です。
魔女さんも残念そうにしています。
「わたしが薬で動けなくするから、窯で焼いちゃいましょうか」
「わかりました」
窯で焼くと言っても、食べるためじゃありません。
そのままにしておくと吸血鬼の病が広がる恐れがあるので、灰になるまで焼いて、そうならないようにするのです。
かわいそうですが、病が広がらないようにするために、仕方がないのです。
そして、これが魔女さんが森にいる理由でもあります。
勉強の合間に教えてくれたのですが、魔女さんは吸血鬼を根絶するために、この森にいるそうです。
この森に吸血鬼が発生する原因があるのだと思って尋ねたのですが、そういうわけではないそうです。
ただ、魔女さんは吸血鬼に好かれる体質らしく、魔女さんがいると吸血鬼が寄ってくるのだと言っていました。
本当がどうかはわかりません。
ですが、少なくとも魔女さんはそう思っていて、だから他の人の迷惑にならない森に住んでいるのだと言っていました。
つまり、魔女さんは吸血鬼がいるせいで、森の中で独りぼっちなのです。
そんなの、かわいそうです。
なんとかならないでしょうか。
そう思うのですが、今のわたしでは、なんとかすることはできません。
わたしが、自分の願いを叶えることができるようになったら、ついでに魔女さんも助けてあげようと思っています。
それが、わたしができる恩返しだと思うのです。
「よし、これでいいわね」
魔女さんが、あっという間に吸血狼を動けないようにして、ロープで縛ります。
窯は魔女さんの家にあり、そこまで運ばなければなりません。
「わたしも手伝います」
「万が一、噛まれでもしたら大変だから、私が一人で運ぶわ。グレーテルは火の準備をしておいてくれる?」
「わかりました」
噛まれたら大変なのは魔女さんも一緒のはずです。
だから、いつも手伝うと言うのですが、手伝わせてくれたことはありません。
それはきっと、わたしが未熟だからだと思います。
いつか一人前と認めてもらうために、断られることがわかっていても、わたしはいつも尋ねます。
でも、今日もダメでした。
「準備しておきます」
わたしは窯の場所まで行きます。
そして薪を入れて火をつけます。
パチパチと火の勢いが強くなってきた頃、魔女さんが大きな袋を引きずってきました。
袋の中身はぴくりとも動きませんが、さっきの吸血狼だと思います。
魔女さんは窯の中に袋を放り込むと、窯の扉を閉めます。
しばらくすると、肉の焼けるいい匂いが漂ってきました。
食べることができないのが残念なくらい、いい匂いです。
「いい匂いだね。今日のお昼はお肉?」
匂いにつられたのでしょうか。
お兄さまが窯のところまでやってきました。
「お兄さま、これは食べられないお肉です。炭になるまで焼きます」
「なんだ、そうか」
わたしが教えてあげると、お兄さまが戻っていきます。
お菓子を食べに戻ったのでしょう。
「今日のお昼はお肉たっぷりのシチューにしましょうか」
お兄さまの言葉を聞いていた魔女さんが、そんなことを言います。
魔女さんは、あいかわらず、お兄さまに甘いです。
はちみつのように甘々です。
ですが、そんなに甘やかしては、お兄さまのためになりません。
「お野菜たっぷりのスープにしましょう。このままでは、お兄さまが子豚さんのようになってしまいます」
「ふふっ。それも可愛いと思うけどね」
想像したのか、魔女さんが楽しそうに微笑みます。
魔女さんは不思議な人です。
お兄さまに近寄ってくる女の人なのに、わたしからお兄さまを奪おうとする敵とは感じないのです。
まるで、お父さまやお母さまのように、わたしとお兄さまに接してきます。
だから、わたしも安心してしまうのですが、
「・・・・・」
「グレーテル?」
このままではいけないことはわかっています。
魔女さんの家は安全ですが、きっとお父さまとお母さまは心配しています。
わたしが軽率な考えで森の中に入ってしまったせいで、行き先を告げずにここに来てしまったのです。
「ホームシックになっちゃった?」
わたしの表情から何を考えているか察したのか、魔女さんが頭を撫でてきました。
魔女さんは、わたしにも甘々です。
ですが、甘えてしまうわけにはいきません。
これは、わたしの責任です。
わたしが何とかしないといけないのです。
わたしは決意を固めます。
「手紙を送ったのに、迎えが遅いわよね。まあ、私は二人と一緒に暮らせて楽しいけど」
「・・・・・え?」
ですが、魔女さんの甘やかしっぷりは、わたしの想像を超えていました。
固めた決意があっという間に融けてしまいます。
「お兄さま、お菓子ばっかり食べていないで、家事を手伝ってください」
わたしはお茶の時間でもないのに、お菓子を食べているお兄さまに言います。
「グレーテル。男は家事なんかしないものなんだよ」
そう言って、お兄さまはお菓子を口に入れます。
口いっぱいにお菓子を頬張っている姿は可愛いのですが、最近、だらけすぎじゃないでしょうか。
なんだか、お腹もぷにぷにしてきたように見えます。
「ヘンゼル、お菓子は私が作ってあげるから、いくらでも食べていいわよ。グレーテル、あなたも家事をしなくてもいいのよ」
魔女さんは、わたしとお兄さまに甘いです。
優しくしてくれるし、お菓子もくれます。
でも、甘やかしすぎだと思います。
このままでは、ダメな大人になってしまいそうです。
それに、わたしには目的もあるのです。
甘えてばかりはいきません。
「お世話になっているのですから、家事はわたしがします。その代わり、わたしに勉強を教えてください」
森の中には吸血鬼がいるせいで、わたしとお兄さまはお家に帰ることができません。
だから、魔女さんの家にいるのですが、食事から寝床からお世話になりっぱなしです。
その上、わたしは将来のために勉強を教えてもらっているのです。
少しくらいは、恩返しをしなければなりません。
家事くらいじゃ恩返しとしては足りないと思いますが、感謝の気持ちだけでも伝えたいのです。
「じゃあ、昨日の続きからやりましょうか」
お兄さまの頭を撫でてから、魔女さんがわたしの方に来ます。
お兄さまは、にへらと笑って、お菓子を食べ続けます。
勉強をしないなら、身体を鍛えたりすればよいと思うのですが、お兄さまはそれもしません。
だんだん、だらしなくなっていっているような気がします。
ですが、わたしも自分の勉強で手一杯なので、しつこくは言いません。
魔女さんとの勉強に集中します。
「昨日は、吸血鬼に噛まれると感染する病気について教えてあげたわよね。覚えている?」
「はい。まずは・・・」
わたしは復習の成果を魔女さんに披露します。
魔女さんは優しいですが、勉強については容赦してくれません。
こちらが理解するまで何度でも教えてくれますが、理解するまで許してくれません。
いえ、許してくれないというのは、少し違います。
無理に勉強させようとはしてこないのですが、勉強しないとそれ以上教えてくれないのです。
その日だけのことじゃありません。
ずっと教えてくれないのです。
一度だけ、どうしても理解できない内容があって、癇癪を起こしてしまったことがあります。
そのとき、魔女さんは変わらず優しくしてくれましたが、一言だけ言いました。
『願いを諦めるのね?』
そのときに沸き上がった感情は忘れません。
わたしは崖から足を踏み外したような絶望を感じました。
突き落とされたのではありません。
わたしが自分で足を前に出して、自分で踏み外したのです。
そういう感情が沸き上がったのです。
自分で選択して落ちたのですから、自分で這い上がることなんてできません。
わたしは、自分が何をしてしまったのか、理解しました。
そのときは、一度だけ魔女さんが助けてくれました。
頭を下げてお願いしたら、もう一度だけ勉強を教えてくれるチャンスをくれたのです。
それ以来、わたしは魔女さんの授業も予習復習も、さぼったことはありません。
わたしは自分で選択して魔女さんに勉強を教えてもらっているのですから、当たり前のことです。
「うん。しっかり覚えているわね。偉いわよ」
魔女さんが頭を撫でてくれます。
褒められるのは嬉しいです。
それに、懐かしい感じもします。
ずっと甘えていたいです。
でも、そういうわけにはいきません。
気を引き締めます。
すると、それが伝わったのか、魔女さんも先生の顔になります。
「今日は、病気に感染してしまった場合の治療方法について教えてあげるわね」
魔女さんが新しい知識を与えてくれます。
覚えることは多く、願いを叶えるまでの道のりは通りです。
ですが、やりがいはあります。
一歩一歩進んでいるのが分かります。
「よろしくお願いします」
わたしは魔女さんの弟子として、毎日を過ごしていました。
*****
ガラガラガラッ!
お昼ご飯の時間が近くなった頃、突然、大きな音が鳴り響きました。
「午前中の勉強は、ここまでにしましょうか。ちょっと、見てくるわね」
「わたしも行きます」
先ほどの音は、鳴子という道具が鳴った音です。
魔女さんが家の周囲に張り巡らせている罠に、何かがかかった音です。
お肉として食べることができる動物がかかることもありますが、違うこともあります。
わたしは、魔女さんと一緒にそれを見に行きます。
「吸血狼か。最近、多いわね」
罠にかかっていたのは狼でした。
ですが、普通の状態ではありません。
目は血走り、狂ったように暴れています。
この狂暴化の症状は、吸血鬼の病に感染したときのものです。
「食べられそうにありませんね」
「そうね」
残念です。
魔女さんも残念そうにしています。
「わたしが薬で動けなくするから、窯で焼いちゃいましょうか」
「わかりました」
窯で焼くと言っても、食べるためじゃありません。
そのままにしておくと吸血鬼の病が広がる恐れがあるので、灰になるまで焼いて、そうならないようにするのです。
かわいそうですが、病が広がらないようにするために、仕方がないのです。
そして、これが魔女さんが森にいる理由でもあります。
勉強の合間に教えてくれたのですが、魔女さんは吸血鬼を根絶するために、この森にいるそうです。
この森に吸血鬼が発生する原因があるのだと思って尋ねたのですが、そういうわけではないそうです。
ただ、魔女さんは吸血鬼に好かれる体質らしく、魔女さんがいると吸血鬼が寄ってくるのだと言っていました。
本当がどうかはわかりません。
ですが、少なくとも魔女さんはそう思っていて、だから他の人の迷惑にならない森に住んでいるのだと言っていました。
つまり、魔女さんは吸血鬼がいるせいで、森の中で独りぼっちなのです。
そんなの、かわいそうです。
なんとかならないでしょうか。
そう思うのですが、今のわたしでは、なんとかすることはできません。
わたしが、自分の願いを叶えることができるようになったら、ついでに魔女さんも助けてあげようと思っています。
それが、わたしができる恩返しだと思うのです。
「よし、これでいいわね」
魔女さんが、あっという間に吸血狼を動けないようにして、ロープで縛ります。
窯は魔女さんの家にあり、そこまで運ばなければなりません。
「わたしも手伝います」
「万が一、噛まれでもしたら大変だから、私が一人で運ぶわ。グレーテルは火の準備をしておいてくれる?」
「わかりました」
噛まれたら大変なのは魔女さんも一緒のはずです。
だから、いつも手伝うと言うのですが、手伝わせてくれたことはありません。
それはきっと、わたしが未熟だからだと思います。
いつか一人前と認めてもらうために、断られることがわかっていても、わたしはいつも尋ねます。
でも、今日もダメでした。
「準備しておきます」
わたしは窯の場所まで行きます。
そして薪を入れて火をつけます。
パチパチと火の勢いが強くなってきた頃、魔女さんが大きな袋を引きずってきました。
袋の中身はぴくりとも動きませんが、さっきの吸血狼だと思います。
魔女さんは窯の中に袋を放り込むと、窯の扉を閉めます。
しばらくすると、肉の焼けるいい匂いが漂ってきました。
食べることができないのが残念なくらい、いい匂いです。
「いい匂いだね。今日のお昼はお肉?」
匂いにつられたのでしょうか。
お兄さまが窯のところまでやってきました。
「お兄さま、これは食べられないお肉です。炭になるまで焼きます」
「なんだ、そうか」
わたしが教えてあげると、お兄さまが戻っていきます。
お菓子を食べに戻ったのでしょう。
「今日のお昼はお肉たっぷりのシチューにしましょうか」
お兄さまの言葉を聞いていた魔女さんが、そんなことを言います。
魔女さんは、あいかわらず、お兄さまに甘いです。
はちみつのように甘々です。
ですが、そんなに甘やかしては、お兄さまのためになりません。
「お野菜たっぷりのスープにしましょう。このままでは、お兄さまが子豚さんのようになってしまいます」
「ふふっ。それも可愛いと思うけどね」
想像したのか、魔女さんが楽しそうに微笑みます。
魔女さんは不思議な人です。
お兄さまに近寄ってくる女の人なのに、わたしからお兄さまを奪おうとする敵とは感じないのです。
まるで、お父さまやお母さまのように、わたしとお兄さまに接してきます。
だから、わたしも安心してしまうのですが、
「・・・・・」
「グレーテル?」
このままではいけないことはわかっています。
魔女さんの家は安全ですが、きっとお父さまとお母さまは心配しています。
わたしが軽率な考えで森の中に入ってしまったせいで、行き先を告げずにここに来てしまったのです。
「ホームシックになっちゃった?」
わたしの表情から何を考えているか察したのか、魔女さんが頭を撫でてきました。
魔女さんは、わたしにも甘々です。
ですが、甘えてしまうわけにはいきません。
これは、わたしの責任です。
わたしが何とかしないといけないのです。
わたしは決意を固めます。
「手紙を送ったのに、迎えが遅いわよね。まあ、私は二人と一緒に暮らせて楽しいけど」
「・・・・・え?」
ですが、魔女さんの甘やかしっぷりは、わたしの想像を超えていました。
固めた決意があっという間に融けてしまいます。
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